クローン技術(くろーんぎじゅつ)
1997年2月、イギリスでクローン羊の「ドリー」が誕生した。それから3年が経過した今、ヒトクローンを誕生させることも、技術的には可能となってきた。ただし、倫理の立場では「人間には遺伝情報を操作されない権利がある」と考える。ヒトクローンは、遺伝情報提供者と全く同じ遺伝子を持つわけであるが、このことが「遺伝情報の権利」を奪われた状態、と考える。
このような観点から、また宗教や生命倫理上の理由から、イギリス・ドイツ・デンマーク・オーストラリアなどの国では、ヒトクローン製造を禁じる立法がされている。
クローン技術をめぐっては「臓器移植用ブタ」などの研究がある。これは、移植用臓器を備えたブタを誕生させ、臓器を人間に移植する、というものである。クローン技術で遺伝的に同じ臓器をつくれば、拒絶反応が生じない臓器移植が可能になる。
日本のヒトクローンに関する最近の動きとしては、1999年11月、東京農業大学研究チームが、体細胞クローンの技術を用いて、ヒトと牛との細胞融合に成功している。ヒトの白血球から得られた核を牛の未受精卵に移植、クローン胚の状態にして試験管内で培養した。
(2000.03.09更新)
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