きんこ‐かぶ【金庫株】
金庫株(きんこかぶ)
株式市場における株価の低迷が続いている。この原因のひとつには、バブル時代に企業が大量に新株発行を行ったことがあげられる。株式市場では株式が過剰気味になっているため、株価の下落が続くという構図だ。
市場に出回る株式の量を減らすことができれば、自然と株価は上昇すると見られている。この方策として考えられているのが、「企業の自社株買い」だ。すなわち、それぞれの企業が自社の株式を株式市場から購入し、市場に出回る株式数を減らする。
企業が取得した株式は、適当な時期まで企業が保存・管理する。株価が上昇して売却益が見込めるようであれば、それを市場に放出する。企業の金庫の中で自社株を保存するという意味から「金庫株」と言われる。
ただし、金庫株構想は、現在のところ商法上の問題により、日本では実施が不可能だ。現在のところ、日本において自社株買いを行うためには、それを取得したあと資本準備金や剰余金を取り崩して消却する必要がある。つまり、企業が自社株を無制限に取得・保有していることは、商法上許されていないのだ。
金庫株案は、景気対策として、経団連や政府自民党が提案している。商法改正により金庫株を解禁して、企業の自社株買い・保有を自由化しようというものだ。
(2001.01.31更新)
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