協奏曲
「協奏曲」とは、「コンチェルト(concerto)」の訳語であり、管弦楽(オーケストラ)と独奏楽器による合奏・協奏のために作曲された曲のことである。たとえばヴィヴァルディの「四季」は、ヴァイオリンを独奏楽器とするヴァイオリン協奏曲である。
多くの音楽用語がイタリア語由来であるように、「コンチェルト(concerto)」もイタリア語に由来する言葉である。英語でも、音楽用語としての「協奏曲」はイタリア語そのまま「concerto(コンチェルト)」という。
「協奏曲(コンチェルト)」様式の原型は16世紀イタリアで成立したとされる。当初は、声楽と器楽が同じ旋律を共有しながら、交互に演奏あるいは歌う様式だった。後に楽器演奏だけで構成される曲にも「コンチェルト」という呼び名が用いられるようになった。
ヘンデルやバッハが活躍したバロック音楽の時代(17世紀後半)には、「コンチェルトグロッソ(合奏協奏曲)」と呼ばれる様式が確立した。ヴィヴァルディの「四季」もこの頃に作曲された。
「協奏曲」と「狂想曲」と「交響曲」の違い
「協奏曲(コンチェルト)」は、オーケストラと独奏楽器による協奏の形式で演奏される曲のことである。「狂想曲(カプリッチョ)」は、特定の形式や様式を持たず、むしろ既存の形式・様式にとらわれずに演奏される、例外的な構成の曲のことである。
「交響曲(シンフォニー)」には大規模なオーケストラによって演奏される曲のことである。ソナタ形式を含む複数の楽章からなる曲、といった要件もある。「協奏曲」とは違って必ずしも独奏楽器を必要としない。
「協奏曲」に関連する用語の解説
「吹奏楽のための協奏曲」とは
「吹奏楽のための協奏曲」とは、パウル・ヒンデミット(Paul Hindemith)が1920年代に作曲した、吹奏楽団向けの協奏曲のタイトルである。3つの楽章からなる。吹奏楽コンクールで演奏されることも多い。「吹奏楽のための協奏的序曲」は 藤掛廣幸が1970年代に全日本吹奏楽コンクール課題曲として作曲した曲のタイトルである。
きょうそう‐きょく〔ケフソウ‐〕【協奏曲】
きょうそう‐きょく〔キヤウサウ‐〕【狂想曲】
きょうそうきょく
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