いでんし‐くみかえ〔ヰデンシくみかへ〕【遺伝子組(み)換え】
遺伝子組み換え(いでんしくみかえ)
生物の形質を定める遺伝子は、DNA(デオキシリボ核酸)の配列によって決まる。遺伝子組み換えは、DNA の一部を他の DNA に置き換えることである。この技術により、これまで自然界には存在しなかった新たな形質をもつ生物をつくることがでくようになった。
遺伝子工学の基本的な技術である遺伝子組み換えは、1973年にスタンフォード大学のコーエンが初めて成功したことにさかのぼる。
有用な遺伝子を農作物に組み入れると、除草剤耐性や害虫・ウイルス耐性を向上させることが可能である。大豆やトウモロコシをはじめ、より日保ちするトマトなど、多くの農作物に遺伝子組み換え技術が実用化されている。
農林水産省は、遺伝子組み換え作物だけでなく、原料として遺伝子組み換え作物が含まれている製品にも、その旨を表示する義務を業者に求めている。豆腐やきな粉、コーンスナック菓子などの加工品が対象である。
遺伝子組み換えのように、人が自然界に手を加えることについて、生態系への影響や経口摂取した場合の人体への影響を心配する声もある。
(2000.06.14更新)
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