『Seed Project』シリーズ :生命/種子
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「太田三郎 (芸術家)」の記事における「『Seed Project』シリーズ :生命/種子」の解説
作家が特定の時間と場所で採集したものと郵便の機能とを密接に結びつけたオリジナルの切手シリーズが、1991年から開始された〈Seed Project〉である。採集地と採集日、植物名があらかじめプリントされた和紙の上に種子が規則的に配置され、雁皮紙で封じ込められている。種子自身がもつ繁殖の一機能としての移動と手紙の移動、また版画としての複数性と種子の無数性とを、作家は作品上に重ね合わせる。さらに太田は、種子が実る時期や育つ環境が限定されることから、種子自身が時間と場所を表しているとする。1995年1月1日以降、郵便局で切手に消印を押してもらう太田の日課に、毎日欠かさず1種類の種子を採集することが加わった。2000年の西宮市大谷記念美術館での個展では、採取当日の新聞一面と切手シートを重ね合わせ、2000点以上のシートで美術館の壁を埋め尽くしたインスタレーション作品を発表している。種子に関連するオリジナル切手作品には、ほかに『パリの種子袋1998』(1999)、『Seedy Clothes』(2001)、『果実と種子』(2002)、『September─未ダ熟サズ』(2003)、『冬の色』(2005)などのシリーズがある。
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