『ファイノメナ』とは? わかりやすく解説

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『ファイノメナ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 02:15 UTC 版)

アラトス」の記事における「『ファイノメナ』」の解説

代表作教訓詩現象』(Phainomena)で、また彼の主要な作品現存しているのは、これだけである。この前半は星座配置運行扱い、Diosemeiai(天気予兆)という別名をもつ後半部では、実用的な天気予報その他の気象論的な話題とりあげる。前半部はエウドクソスの、後半部アリストテレステオプラストス参照している。 現代に伝わる星座に関するギリシア神話は、ほとんどがアラトス記述基盤にしている。ただし、これらの神話アラトス創作ではない。これ以前ギリシア作られ美術品や、断片的に残った戯曲に関する記述などから、星座に関する著名な神話は、アラトス以前から伝わっていたことが分かっている。 アラトス生前から、この作品傑作として認められ古代通じて親しまれヒッパルコスアレクサンドリアのテオンらの注釈知られている。キケロウェルギリウスなどによって、何度もラテン語訳された。専門的な内容エレガントな詩文形式で、分かりやすく紹介したことが評価され一般的な知識人本書やその注釈から天文学気象学について学んだ。 『現象』は、現代通じ星座に関するまとまった記述としては最も古いもので、科学史的に重要な書物である。ヒッパルコスによる注釈は、ヒッパルコスのただ一つ現存する著作で、記されている星座座標の値は科学史的に重要な資料である。特に、プトレマイオスの『アルマゲスト』の恒星表由来に関する論争との関係で詳しく調べられた。中世前期ラテン語圏では、専門家にとっても天文学に関する貴重な情報源だった。

※この「『ファイノメナ』」の解説は、「アラトス」の解説の一部です。
「『ファイノメナ』」を含む「アラトス」の記事については、「アラトス」の概要を参照ください。

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