『ジョージ三世の王位継承以降のイギリス憲法史』執筆(1861年 -)
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『ジョージ三世の王位継承以降のイギリス憲法史』(The Constitutional History of England since the Accession of George III、ロンドン、1861年 - 1863年初版、2巻、8vo。1871年第3版、3巻)はイギリスの憲政史に関する著作であり、ジョージ3世が即位した1760年から1860年までの100年間を扱っている。しかし、ジョージ3世の即位が憲政史における分水嶺というわけではなく、取り扱う期間が1760年から始まる理由はそれまでの歴史がヘンリー・ハラム(英語版)の著作ですでに扱われていることだったという。 メイの死後1894年時点でドイツ語とフランス語訳が出版され、19世紀末の『英国人名事典』が「ハラムに比肩する」と評価したものの、ホイッグ史観を採用しており、20世紀の歴史学者ハーバート・バターフィールドは「(アースキン・メイの)証拠の様々な部分を合成する能力により、平凡な先人たちよりも大きな誤りを作り出してしまった」「歴史にドクトリン的要素を入れたことで、最初の誤りを増大させて、著作を真実から遠ざける結果となった」と批判している。ただし、先人のハラムが既にホイッグ史観に立脚しており、メイはこの立場を踏襲したとも評されている。ハラムと比較して、特に社会学的な観点からの考察がメイの著作では充実した内容となっている。
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