「事件」に至るまでの経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 00:00 UTC 版)
「W3事件」の記事における「「事件」に至るまでの経緯」の解説
手塚はじめ虫プロダクションは、『ジャングル大帝』に続くアニメ作品として、雑誌『日の丸』に連載されていた『ナンバー7』のアニメ化を企画する。しかし、よく似た設定の『レインボー戦隊ロビン』が東映動画で企画されたため、作品が類似することを嫌った虫プロは、タイトルはそのままに設定の大幅な変更を行った。この時の設定は、当時の『007』を中心とするスパイ映画の流行を受け、星光一(ほしこういち)という諜報部員の活躍を描いたものとなった。さらにマスコットとして宇宙リスの「ボッコ」が主人公の相棒につけられ、このボッコには主人公とテレパシーで会話する、空を飛ぶ、発光する、透明になる、といった特殊能力が備わっていた。 ところが、TBSなどの制作するアニメ『宇宙少年ソラン』に、ボッコとよく似たリスの「チャッピー」が登場することが判明したため、虫プロは企画を抜本的に見直すことを余儀なくされ、タイトルも新たに『W3』とした。また、虫プロダクションの中に企画を口外した産業スパイがいるのではないかという疑惑が起こり、豊田有恒らが虫プロダクションを退社した。『W3』は『ナンバー7』とは打って変わってSF色の強い作品となったが、コードネーム「F7号」(ナンバー7)の星光一が主人公星真一の兄となり、ボッコは容姿がウサギへと変わったものの、W3の隊長として名前が流用されたことで、かろうじて『ナンバー7』時代の名残をとどめている。
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