「スパイ」を持つ歴史的市庁舎
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「アーレン (バーデン=ヴュルテンベルク)」の記事における「「スパイ」を持つ歴史的市庁舎」の解説
歴史的市庁舎は、元々14世紀に建造された。1634年の大火の後、1636年から再建が始まった。市はラウターブルクで時計を購入し、帝国都市ニュルンベルクがこれに取り付ける機械仕掛け人形を寄贈した。これは「アーレンのスパイ」と呼ばれているが、1884年の火災で人形が焼失し、「アーレンのスパイ」のレリーフだけが遺されている。再建された塔に設置されて以後、これは本市の象徴的建造物となった。この建物は1907年までアーレン市の市庁舎として利用された。1977年からは地質学=古生物学博物館が入居している。 伝説によれば、「アーレンのスパイ」は、皇帝軍による破壊から市民を逃れさせたという。 帝国都市アーレンは皇帝と反目し、皇帝はこの街を占領するために門前に兵を進めた。アーレン住民は恐怖に駆られ、敵軍の強さを探るために一番の知恵者を敵陣に潜入させた。彼は迷うことなく敵の真ん中に出向き、当然捕らえられ、皇帝の前に引き出された。彼は何が欲しいか問われ、次のように応えた。「驚くことはありません、陛下。私はただ、あなた方がどれほど多くの大砲や兵器を持っているのか見たいだけです。つまり、私はアーレンのスパイというわけです。」皇帝はその大胆さと愚者を装う演技に笑い出し、全軍を案内して、帰らせた。皇帝はその後すぐに軍隊とともに引き上げた。皇帝は、あれほど賢い男が住む街は保護する価値があると感じたのである。
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