羽根車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 22:17 UTC 版)
クルックスは陰極線の経路上に小さい羽根車を取り付け、陰極線が当たると車が回転することを発見した。回転は陰極から離れる向きだったことから、ビームが陰極から発していることが示唆された。クルックスはこの現象から陰極線が運動量を持っており、したがって質量を持つ粒子だと結論した。しかし後になって、羽根車が回るのは粒子(電子)の運動量のためではなく、ラジオメーター効果のためだと判明した。すなわち、羽根の表面で陰極線が当たっている部分が熱を帯び、熱で膨張した気体が羽根を押すというものである。これを1903年に実証したのはトムソンである。トムソンは計算により、羽根車に当たっている電子の運動量では毎分1回転というゆっくりした回転しか起こせないことを示した。クルックスの実験が示していたのは、単に陰極線が物体表面を加熱することができるということである。
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