蒲鉾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 08:29 UTC 版)
食べ方
切り方や切る厚さを変えることで、食感を変えることができる。また、技巧を凝らした細工物にも使われる。
蒲鉾は加熱済み食品であるため、そのまま食べることができる。また、醤油やマヨネーズとの相性が良い。なかでも、おろしわさびを添えて一緒に食べることを板わさという。そば屋でしばしば提供されているが、家庭でも食されている。居酒屋で「酒の肴」として提供されており家庭でも晩酌の「酒の肴」にする人もいる。板わさは味もよいが、わさびには殺菌効果がありその意味でも評価されている。
厚めに切って、真ん中に切れ目を入れて、中に様々な具材を挟めば、オードブルの一品となる。
薄く切って、うどんや蕎麦のトッピング、雑煮など汁の実とすることも一般的である。煮物の具材や、玉子丼の具にも用いる。茶碗蒸しに入れることも多い。
変わり種としては、薄くスライスして、ハムの代わりにも使われる。蒲鉾の和風サンドイッチなど。賽の目に切って、サラダの具にしたり、卵焼きの具にしてもよい。
また、生を避けて、焼いたり、炙ったりして食べることを好む人もいる。他にも、炒めたり、素揚げやてんぷら、フライなど、様々な調理を行うことも可能である。
福井県敦賀市周辺の食堂には、蒲鉾をメインのおかずとした「かまぼこ定食」というメニューがある[19]。
紅白の蒲鉾を「紅白は縁起が良い」とか「見栄えがする」としておせちに入れることも多い。ただし、おせちに入れる食品というのは一般に味を濃くしたり酢を加えるなどして「日もち」のする状態にしたもの(保存性が良いもの)が選ばれ、数日に分けて食べられることがしばしばなので、そこに蒲鉾を開封して切ってしまった状態で入れると、例外的にとびぬけて「日もちのしないもの」になってしまうので、他の食品と同じように見なすのではなく、蒲鉾だけは別扱いして、1日目(元日)に食べきることが勧められる。
近年では、すり身を加工した、テリーヌ風の蒲鉾が存在する。
- ^ “かまぼこの豆知識”. www.e-sutokama.com. 2022年11月5日閲覧。
- ^ a b c d e “蒲鉾 kamaboko”. 日本かまぼこ協会. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “食品の調理・加工による放射性核種の除去率”. 公益財団法人 原子力環境整備促進・資金管理センター. 2021年10月17日閲覧。
- ^ 紀文蒲鉾シリーズ『蒲鉾ができるまで』
- ^ 住江金之監修「原色食品図鑑」KENPAKUSYA p.88 (かまぼこの項)
- ^ “蒲鉾の表面に、時々、小さな黒っぽいものがついているのは何ですか。”. 紀文食品. 2020年8月13日閲覧。
- ^ 住江金之監修「原色食品図鑑」KENPAKUSYA p.88
- ^ a b c d [1]
- ^ 清水亘、「かまぼこ今昔」 『調理科学』 1982年 15巻 4号 p.196-199, doi:10.11402/cookeryscience1968.15.4_196
- ^ フジテレビトリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 1』講談社、2003年。
- ^ a b 岡田稔、「かまぼこのピンからキリまで」 『調理科学』 1983年 16巻 3号 p.168-172, doi:10.11402/cookeryscience1968.16.3_168
- ^ “かまぼこ歳時記 11月15日は『かまぼこの日』”. 小田原蒲鉾協同組合. 2013年6月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “品質表示基準の見直しについて「特殊包装かまぼこ類」”. 農林水産省. 2021年10月17日閲覧。
- ^ “品質表示基準の見直しについて「風味かまぼこ」”. 農林水産省. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa 全国蒲鉾水産加工業協同連合会、全国水産煉製品協会. “かまぼこなんでもバイブル kamaboko”. 一正蒲鉾. 2021年10月17日閲覧。
- ^ 鉄道ジャーナル社「旅と鉄道」2002年春の号No.136の「タビテツ探検隊」では、金沢駅の「白山そば」で供された天ぷらそばに乗っていた赤巻を記者がナルトと誤解して記述している。
- ^ a b 笹かまぼこと仙台 - 鐘崎
- ^ a b 【 笹かまぼこの由来と、阿部蒲鉾店 】 - 阿部蒲鉾
- ^ 福井県編(その1) 「かまぼこ定食」あります 記事:2015/7/31 NIKKEI STYLE
- ^ レファレンス事例詳細(Detail of reference example) いわき市立いわき総合図書館 (2310140)
- ^ 『西工の軌跡 バスラマ・インターナショナルSPECIAL10』ぽると出版、2010年9月、058,076-077頁。ISBN 978-4-89980-017-0。
- ^ 田中亮『全部わかる大相撲』(2019年11月20日発行、成美堂出版)pp.105
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