能登国 能登国の概要

能登国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/14 01:11 UTC 版)

能登国

-能登国
-北陸道
別称 能州(のうしゅう)
所属 北陸道
相当領域 石川県北部(能登半島
諸元
国力 中国
距離 中国
4郡26郷
国内主要施設
能登国府 石川県七尾市
能登国分寺 石川県七尾市(能登国分寺跡
能登国分尼寺 (未詳)
一宮 気多大社(石川県羽咋市
テンプレートを表示

沿革

成務朝に能等国造が置かれ、次いで雄略朝に羽咋国造が置かれたと伝えられる。養老2年(718年5月2日越前国から羽咋郡能登郡鳳至郡珠洲郡の四郡を分立して能登国が成立した[1]

天平13年(741年12月10日越中国に併合された[2][注釈 1]

天平勝宝8歳(757年)5月8日、越中国から再び分立した[3]

また、天元3年(980年)、『和名抄』の編纂で有名な源順が能登国守として赴任している。

能登郡の名称は後に鹿島郡へと改められた。

江戸時代には大部分が加賀藩領であったが、一部に幕府領(旗本領を含む)があった。また、一時的に譜代の小藩が設置されているが(能登下村藩能登西谷藩)、いずれも短期間で廃止されている。

寛文11年(1671年)5月4日、加賀藩は、羽喰郡を羽咋郡、鹿島郡を能登郡と改めた[4]

近代以降の沿革

領域

明治維新の直前の領域は現在以下のようになっている。太字の自治体及び郡は全域が、通常体は一部が国土にあたる。

国内の施設

国府

源順の『和名抄』には「能登国国府在能登郡」とあり、現在の七尾市古府の総社の付近か府中町にあったと推定されている。発掘調査はまだなされていない。

国分寺・国分尼寺

国分僧寺は、新たに創建されたものではなく、飛鳥時代後期(700年頃)に創建された大興寺を承和10年(843年)12月1日に国分寺としたものである[6]。国分寺跡には建物の基壇や柱跡が表示され、南門と塀などが復元されている。

神社

延喜式内社
延喜式神名帳』には、大社1社1座・小社42社42座の計43社43座が記載されている。大社1社は以下に示すもので、名神大社である。能登国の式内社一覧を参照。
総社一宮以下
  • 総社 能登国総社 (能登国魂神社とも、七尾市古府) - 源順が能登守の時代、大穴持命を祀っていた神社に国内の有力神社43社の神を勧請・合祀し、現存する。
  • 一宮 気多大社
  • 二宮 伊須流岐比古神社または天日陰比咩神社

注釈

  1. ^ 万葉集』には、能登国が越中国に併合されていた時期に越中国守となった大伴家持が、天平20年(748年)に越中国の諸郡を巡行して能登国に相当する地で詠んだ歌(巻17・4025〜4029番)や、天平感宝元年(749年5月14日に妻のために珠洲郡の真珠を求めた歌(巻18・4101〜4105番)が残されている。
  2. ^ 旧高旧領取調帳」は能登国分が欠けているため、木村礎の手により「天保郷帳」をもとに作成され、「日本史料選書13 旧高旧領取調帳 中部編」(近藤出版社、1977年)に掲載されたデータが国立歴史民俗博物館によりデータベース化されている。

出典

  1. ^ 日置 1972, p. 16.
  2. ^ 日置 1972, p. 19.
  3. ^ 日置 1972, p. 21.
  4. ^ 日置 1972, p. 393.
  5. ^ 石川県史 第四編,p.3. 近代デジタルライブラリー
  6. ^ 『ふるさと石川歴史館』(2002年6月10日、北國新聞社発行)524頁。


「能登国」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「能登国」の関連用語

1
100% |||||

2
98% |||||

3
74% |||||

4
能登 デジタル大辞泉
74% |||||




8
気多神社 デジタル大辞泉
56% |||||

9
36% |||||

10
36% |||||

能登国のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



能登国のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの能登国 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS