福井県立高志中学校・高等学校 概要

福井県立高志中学校・高等学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/12 02:39 UTC 版)

概要

1948年昭和23年)に創立された県立高等学校。全日制の普通科設置で、かつては理数科が存在した[1]2003年平成15年)度以降、文部科学省スーパーサイエンスハイスクール (SSH) に指定されている[2]ほか、2014年(平成26年)度からは同省のスーパーグローバルハイスクール (SGH) にも指定されている[3]。生徒数が1000人近い大規模校であり、特に2007年(平成19年)度入学の学年以前は各学年に理数科1クラスと普通科10クラスが設置されていたが、2008年(平成20年)度以降は普通科が徐々に削減されている。2年次以降文理分けがなされる。また、3年次には旧帝大東京工業大学旧官立商大などを志望する生徒のために、理系・文系それぞれに個別試験対応クラスが成績優秀者中心に設置される。

また、日本テレビ主催の全国高等学校クイズ選手権第11回大会(1991年)の優勝校でもある。

校名の由来

北陸地方の古代の名称である(こしのくに)として古事記に高志と表記されており[注 1]、現在でも福井市の一部の地域を「高志地区」と呼ぶことがある。他にも「高い志」といった意味もあるが、校名の由来を公式に示した文書は確認されない。

沿革

略歴

学制改革に伴い、福井県立工業学校と福井県立農業学校が統合され、1948年(昭和23年)に福井県立福井第二高等学校(農業・工業・家庭技芸課程)として福井市新保町にて創立する。1949年(昭和24年)、工業課程を福井県藤島高等学校へと分離し、校名を福井県高志高等学校(普通・家庭技芸・農業課程)と改称した上で、新たに総合制高等学校として発足する。1950年(昭和25年)、福井市御幸下町の福井高等女学校跡地に校舎の一部(第1教棟)が竣工する。1953年(昭和28年)、農業課程が分離し、福井県福井農林高等学校として独立する。1956年、完全普通科高校となり、その翌年に現校名に改称。1969年(昭和44年)、福井県立武生高等学校とともに、理数科が新設される。1980年(昭和55年)度より、普通科を対象として、福井県立藤島高等学校との2校による学校群選抜入試制度が導入される。1996年(平成8年)、理数科を対象として推薦入試制度が導入される。2003年(平成15年)、福井県内の高校としては初めて、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール (SSH) に指定される。2004年(平成16年)、学校群選抜入試制度が廃止されると同時に、福井県内の高等学校における学区が撤廃され、全県一学区制となる。これを契機として、旧第一学区(福井市坂井市あわら市吉田郡)の区域外から高志高校へ通学してくる生徒数が増加した。中には大野市敦賀市などの遠方の地域から通う生徒もいるほどである。実際に、全県一学区制導入以降、福井県内の高校一般入試の志願倍率において、高志高校は普通科・理数科ともに例年高い競争倍率を維持しており、特に普通科は9年連続で、県内高校普通科の中でトップとなる志願倍率を記録した[4]

年表

  • 1948年(昭和23年)4月 - 福井県立工業学校と福井県立農業学校が統合され、福井県立第二高等学校として創立。
  • 1949年(昭和24年)4月 - 校名を福井県高志高等学校と改称。
  • 1950年(昭和25年)9月 - 福井市御幸下町の福井高等女学校跡地に一部の校舎が竣工。
  • 1953年(昭和28年)4月 - 農業課程が分離し、福井県福井農林高等学校として独立。
  • 1956年(昭和31年)4月 - 本年度の第1学年より普通科のみとなる。
  • 1957年(昭和32年)4月 - 校名を福井県立高志高等学校と改称。
  • 1969年(昭和44年)4月 - 理数科設置。
  • 1980年(昭和55年)3月 - 本年度より普通科を対象として藤島・高志学校群選抜入試制度を実施。
  • 1994年(平成6年)10月 - アメリカ合衆国ニュージャージー州ニュープロビデンス高校と姉妹校提携。
  • 1996年(平成8年)1月 - 本年度より理数科推薦入試制度を実施。
  • 2003年(平成15年)4月 - 県内の高校としては初めて、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール (SSH) に指定される(2008年、2013年、2018年に再指定)。
  • 2004年(平成16年)3月 - 藤島・高志学校群選抜入試制度を廃止、全県一学区制実施。
  • 2007年(平成19年)5月 - 台湾台中市より、台中第一高等学校と台中女子高等学校の修学旅行団が来校。
  • 2014年(平成26年)4月 - 文部科学省のスーパーグローバルハイスクール (SGH) に指定される(2014年 - 2018年度までの5年間指定)。
  • 2015年(平成27年)4月 - 併設型中高一貫校として、3学級定員90名の付属中学校(福井県立高志中学校)を学内に設立する[5]
  • 2016年(平成28年)4月 - 2学期制を導入。また、この年の2年生以降選択型研修旅行が導入される。
  • 2020年令和2年)3月 - 理数科廃止。

教育方針

教育目標

国際社会および地域社会のリーダーとして貢献できる知徳体の調和のとれた人材の育成。

教育方針

  1. 主体的な学習態度を育て、確かな学力の向上と豊かな教養の育成に努める。
  2. 生徒一人ひとりの進路実現に向け、丁寧できめ細やかな進路指導に努める。
  3. 規範意識を高める生徒指導の一層の充実に努める。
  4. 特別活動を通して、心身ともに健康で活力に満ちた学校生活の推進に努める。
  5. 学校行事全体を通して、主体的な行動力と豊かな情操の涵養に努める。
  6. 家庭、地域との連携を密にして、開かれた学校づくりに努める。

注釈

  1. ^ 古事記 上巻の記述「高志之八俣遠呂智毎年来喫」(コシのヤマタのオロチが毎年来てクってしまいました)より。

出典

  1. ^ 高志高理数科18年度から募集停止 中高一貫第1期生の入学にらむ 福井新聞 2016年10月29日
  2. ^ スーパーサイエンスハイスクール指定校一覧”. 文部科学省. 2016年11月12日閲覧。
  3. ^ SGH”. 福井県立高志高等学校. 2016年11月12日閲覧。
  4. ^ “県立高校倍率、過去10年で最高 全日制入試、平均1.13倍”. 福井新聞. (2012年2月16日). オリジナルの2012年2月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120217202810/http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/33107.html 2012年5月23日閲覧。 
  5. ^ 高志中 一ページ目開く 福井90人 開校式と入学式”. 中日新聞 (2015年4月5日). 2015年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年6月15日閲覧。
  6. ^ a b c 校訓・校章・校歌
  7. ^ 放送コンテストの歩み|NHK杯全国高校放送コンテスト アナウンス部門”. 全国放送教育研究会連盟. 2016年11月12日閲覧。
  8. ^ 放送コンテストの歩み|NHK杯全国高校放送コンテスト 朗読部門”. 全国放送教育研究会連盟. 2016年11月12日閲覧。
  9. ^ 福井の高志高放送部、65年の歴史に幕 卒業生有志、メモリアル行事企画”. 福井経済新聞 (2015年10月26日). 2016年11月12日閲覧。
  10. ^ 高志高校放送部に大感謝祭! - 福井県立高志高校放送部 さよならメモリアルイベント 特設サイト
  11. ^ 「競争優位の確立」JXホールディングス新社長 内田幸雄”. PRESIDENT Online. プレジデント社 (2015年10月26日). 2019年4月11日閲覧。
  12. ^ 柿原徹也・畠中祐 ボクらが君を幸せにするラジオ”. 文化放送. 2018年1月3日閲覧。
  13. ^ 母校生徒に「限界挑んで」 高志高 恐竜研究者・小林さん講演”. 中日新聞 (2019年11月13日). 2019年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月22日閲覧。





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