硫酸銀(I)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/24 06:21 UTC 版)
毒性および規制
硫酸銀(I)に対する有害性はデータがほとんどないが、硫酸塩であることに起因して皮膚や目、気道に対する刺激性があるのではないかと疑われている。また、硫酸銀(I)そのものに対する報告ではないものの、銀化合物に共通する有害性として、長期間の暴露によって銀皮症が引き起こされることが報告されている。水生生物に対しては非常に強い毒性を示す[5][20]。
水生生物に対する毒性からGHSにおいて水生環境有害性(急性および慢性)の区分1に分類されており、環境への放出を避けることが勧告されている[20]。また、日本の法令では毒物及び劇物取締法により無機銀塩類として劇物に指定されている[5]。
参考文献
- 千谷利三 『新版 無機化学(上巻)』 産業図書、1959年。
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- ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
- ^ 千谷 (1959) 171頁。
- ^ Morris, Marlene C.; McMurdie, Howard F.; Evans, Eloise H.; Paretzkin, Boris; Groot, Johan H. de; Hubbard, Camden R.; Carmel, Simon J. (1976-06). Standard X-ray Diffraction Powder Patterns. 25. Washington: Institute for Materials Research National Bureau of Standards.
- ^ a b 『化学大辞典』9、化学大辞典編集委員会(編)、共立、1981年10月、縮刷版第26版、701頁。
- ^ a b c d “安全データシート 硫酸銀”. 職場のあんぜんサイト. 厚生労働省. 2016年4月3日閲覧。
- ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
- ^ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
- ^ a b WO 2009126214
- ^ 中原勝儼 (1997). 無機化合物・錯体辞典. 講談社. p. p. 1001. ISBN 4061533657.
- ^ 千谷 (1959) 163頁。
- ^ 新良宏一、庄野利之 益田勲 共訳 『基礎分析化学』 三共出版、1982年
- ^ 石田信博、荻野一善、中川 鶴太郎 (1965). “ポリスチレンスルホン酸水溶液の粘度に対する添加塩の影響”. 日本化學雜誌 86 (1): p.1029-1030. doi:10.1246/nikkashi1948.86.1029 .
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- ^ “創傷被覆・保護材一覧”. 日本褥瘡学会. 2016年4月8日閲覧。
- ^ “銀塩”. 日本ヘアカラー工業会. 2016年4月4日閲覧。
- ^ 千谷 (1959) 160頁。
- ^ 堀田健太郎、熊谷哲 (2015). “化学的酸素要求量(CODMn)における銀の添加量の評価”. 環境技術 44 (8): p. 468. doi:10.5956/jriet.44.468 .
- ^ 日本工業規格 JIS K 0102 工業排水試験方法
- ^ 稽永康、沖猛雄、高光沢非シアン化銀めっきに及ぼす添加剤の影響 表面技術 1994年 45巻 4号 p. 416-421, doi:10.4139/sfj.45.416
- ^ a b “GHS Classification Result: disilver(1+) sulphate”. 独立行政法人製品評価技術基盤機構. 2016年4月7日閲覧。
- 1 硫酸銀(I)とは
- 2 硫酸銀(I)の概要
- 3 用途
- 4 毒性および規制