凧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/05 01:12 UTC 版)
事故の危険性
長い糸を伴う凧は、高所や落下地点との間にあるものに引っ掛かったり、絡み付いたりしやすい。特に送電線や配電線、電車の架線などの場合、給電障害の原因となったり、一般人が自力で回収しようとすると感電の原因になったりする危険性があるため、管理する電力会社等に連絡して取り除いてもらう必要がある。凧を揚げたり運んでいる最中に直接的に、または取り除こうとして間接的に、感電事故により多数の死傷者を出している。
また。凧自体が不意に落下したり、あるいは強い揚力により地上の人を引きずったりして、人を死傷させる事故もある。
その他、飛行機や道路・鉄道交通に影響を与えたりする危険性がある。
法規制
日本国内では航空法に基づき、凧を揚げる空域によっては、揚げる事が禁止される場合、または揚げる場合に事前に国土交通大臣への届出が必要な場合がある。
また、災害発生時に緊急用務空域が指定された場合、凧を揚げる際に一時的に許可または通報が必要となる。
軍事利用
ガザ地区に居住するパレスチナ人が、イスラエルに対抗する手段の一つとして火を付けた凧を放つことがある。2018年以降は、抵抗運動の象徴的なアイテムとなった。イスラエル占領地側に落下した凧は、火災の発生源となり農地や森林などに被害を与えることがある[18]。
脚注
出典
関連項目
外部リンク
- ^ a b 『世界の凧』 斎藤忠夫、保育社, 1990
- ^ 黒川哲夫:凧はもともと「いか」だった◇鳥取・倉吉に伝わる製法と揚げる喜びを次代へ継承◇ 『日本経済新聞』朝刊2018年3月30日(文化面)
- ^ ロバート・テンプル著、牛山輝代訳『中国の科学と文明』河出書房新社、2008年、改訂新版。ISBN 9784309224862、p.288.
- ^ アジアの凧 福岡市博物館(2018年4月5日閲覧)
- ^ a b c タコ 『大百科事典. 第16巻 第2冊』平凡社、1939年
- ^ 長崎凧『Discover Japan』2010年2月号, 枻出版社
- ^ a b 富山哲之「長崎地域における凧揚げと長崎凧の力学的な運動体験の簡便法」『長崎大学教育学部紀要. 教科教育学』第43巻、長崎大学、2004年、39-54頁、ISSN 1345-1383。
- ^ ハタ揚げ大会 一般社団法人長崎国際観光コンベンション協会
- ^ 中外商業新報 1910年3月9日
- ^ a b 『凧の博物館』東京中央区日本橋、凧の博物館、茂出木雅章、2020年3月6日閲覧。
- ^ ハノイ郊外の凧揚げ祭り サイト:ベトナムの声放送局、更新日:2019年4月28日 参照日:2022年6月25日
- ^ “明治初期まで「イカ」揚げ 東近江の伝統「大凧」”. 『京都新聞』. (2013年5月22日) 2013年5月23日閲覧。[リンク切れ]、“おもちゃ屋探偵団/9 たこ”. 『毎日小学生新聞』. (2014年12月28日) 2015年1月4日閲覧。
- ^ 【わがまち お宝館】世界凧博物館(滋賀・東近江市)琵琶湖の風 大だこ育む『朝日新聞』朝刊2019年1月16日(第2東京面)。
- ^ “たこ糸で鳥150羽超死ぬ、インドの祭りのたこ合戦で 数百羽けが”. AFP (2020年1月18日). 2020年1月17日閲覧。
- ^ マレーシア政府観光局. “m-style マレーシア航空のシンボル ワウって何?”. 2014年9月26日閲覧。
- ^ 吉川毅「土佐凧 心の空まで揚がれ◇迫力の絵柄 1軒だけ残った工房守る◇」『日本経済新聞』朝刊2020年2月11日(文化面)2020年2月13日閲覧
- ^ 山田雄司『忍者の歴史』角川選書 2016年 ISBN 978-4-04-703580-5 pp.170 - 171.
- ^ “燃えるたこで農地狙う パレスチナ抗議デモで新たな作戦”. AFP (2018年6月11日). 2018年6月15日閲覧。
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