エンジュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/31 03:38 UTC 版)
エンジュ | ||||||||||||||||||||||||
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エンジュ
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Styphnolobium japonicum (L.) Schott (1831)[1][2][3] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Japanese Pagoda Tree |
特徴
中国原産で、古くから台湾、日本、韓国などで植栽されている。日本へは8世紀には渡来していたとみられ[5]、和名は古名えにすの転化したもの。別名でニガキとよばれることもある[7]。中国植物名は槐[3]、または槐樹(かいじゅ)である[8]。街路樹によく使われ、公園や学校などの庭木としても植えられる[9]。
マメ科の落葉高木で、樹高は5 - 15メートル (m) になる[10]。成木の樹皮は暗灰白色で、細かく縦にはっきりと裂ける[11][12]。若木の樹皮は濃緑色で、皮目がある[12]。一年枝は暗緑色で、無毛または短毛がある[12]。
葉は奇数羽状複葉で互生し[5]、小葉は5 - 10対あり、長さ3 - 5センチメートル (cm) の卵形で先端は尖り、全縁で[10]、表面は緑色、裏面は緑白色で短毛がありフェルトのようになっている。小葉は、対につくか、交互につくかは変異があるため、個体によりばらつきがある[13]。よく似る植物にイヌエンジュがあるが、イヌエンジュよりも葉は細身で、小葉の枚数は多い[13]。
花期は7 - 8月で[11]、枝先の円錐花序に細かい白色の蝶形花を多数開き[9]、蜂などの重要な蜜源植物となっている。花の咲き方は、ややまばらに咲く[9]。
果期は10 - 11月[5]。豆果の莢は長さ5 - 8 cmで、種子と種子の間が著しく、数珠のように大きくくびれる[5]。枝には豆果が残り、裂開せずに冬でもねばつく[12]。種子はヒヨドリ等の果実食鳥により散布されるため、唐突に雑木として生えてくることもある[14]。
冬芽は葉柄内芽で、膨らんだ葉跡基部に隠れるように一部だけが露出しており、濃褐色の毛に覆われている[12]。仮頂芽はあまり発達せず、測芽は互生する[12]。
また、シダレエンジュ(Styphnolobium japonicum var. pendulum、シノニムSophora japonica var. pendula)という枝垂れる変種があり、公園などに植栽される。
病虫害
エンジュの幹はカビなかまのさび病菌に寄生されると、こぶ状に膨らむ[5]。
注釈
出典
- ^ “Styphnolobium japonicum information from NPGS/GRIN”. USDA. 2008年2月19日閲覧。
- ^ “Styphnolobium japonicum - ILDIS LegumeWeb”. 2008年2月19日閲覧。
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Styphnolobium japonicum (L.) Schott エンジュ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月31日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sophora japonica L. エンジュ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月31日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 田中潔 2011, p. 64.
- ^ Styphnolobium japonicum, NCBI Taxonomy
- ^ 辻井達一 1995, p. 220.
- ^ a b c d e f 貝津好孝 1995, p. 179.
- ^ a b c 林将之 2011, p. 24.
- ^ a b 林将之 2008, p. 132.
- ^ a b c d e 林将之 2008, p. 133.
- ^ a b c d e f 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 196.
- ^ a b 林将之 2011, p. 25.
- ^ 井手任, 守山弘, 原田直國, 横張真「果実食鳥によって街路植栽より林内に散布されたエンジュの分布特性について」『造園雑誌』第50巻第5号、日本造園学会、1986年、161-166頁、doi:10.5632/jila1934.50.5_161。
- ^ a b 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 77.
- ^ “大工道具の紹介 斧・鉞”. 竹内大工道具館. 2021年4月16日閲覧。
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