えんじ‐むし【×臙脂虫】
コチニールカイガラムシ
コチニールカイガラムシ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() 成虫のメス(左)とオス(右)
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Dactylopius coccus Costa, 1835 | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
Coccus cacti Linnaeus, 1758 Pseudococcus cacti Burmeister, 1839 | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
コチニールカイガラムシ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Cochineal |
コチニールカイガラムシ(英:Cochineal、学名:Dactylopius coccus Costa)は、コチニールカイガラムシ科のカイガラムシの一種。アメリカ大陸原産で[1]、特にメキシコ原産とされる[2]。別名、エンジムシ(臙脂虫)[1]。
特徴
メスの成虫の体長は3ミリメートルほど。オスはその約半分。
メスは無翅で褐色の貝殻状をしており、ウチワサボテン属のサボテンに寄生して枝に固着している[1][3][4]。一方、オスには翅があり敏捷に動く[5]。
なお、一部の文献で同じ「エンジムシ(臙脂虫)」の名でコチニールカイガラムシとラックカイガラムシ(東南アジア原産)を混同していると指摘されており区別が必要とされる[4]。
利用
染料として利用するのはメスである[3]。古くはマヤやアステカ、インカ帝国などで養殖され、染色用の染料に使われてきた[6]。野生のサボテンに寄生しているものを箒(ほうき)、刷毛(はけ)、ブラシなどで布の上に落として収集していたが、乾期と雨期がある地方では雨期に収穫量が減少するため人工飼育されるようになった[3]。
虫体に含まれる色素成分の含有量が多いため、今日色素利用されるカイガラムシの中ではもっともよく利用され、メキシコ、ペルー、南スペイン、カナリア諸島などで養殖され、染色用色素や食品着色料、化粧品などに用いられている。
脚注
出典
参考文献
- 角山幸洋「コチニールの飼養」(PDF)『関西大学東西学術研究所紀要』第23巻、関西大学東西学術研究所、1990年3月31日、A83-A140、hdl:10112/15996。
- 沓名弘美、沓名貴彦「臙脂の再現にむけて」(PDF)『オレオサイエンス』第18巻第10号、日本油化学会、2018年、507-513頁、doi:10.5650/oleoscience.18.507。
- 竹田晋也「熱帯アジアモンスーン林でのラック作りとその利用」(PDF)『FAB(同大学紀要)』第1巻、国際ファッション専門職大学、2021年3月31日、20-32頁、doi:10.50820/00000050、NII:1747/00000050。
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、Dactylopius coccus (カテゴリ)に関するメディアがあります。
ウィキスピーシーズには、コチニールカイガラムシに関する情報があります。
「エンジムシ」の例文・使い方・用例・文例
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