じゃらん じゃらんの概要

じゃらん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/24 07:45 UTC 版)

概要

海外旅行情報誌「エイビーロード」(2006年休刊)の国内旅行部分を分離して1990年に創刊。「じゃらん」の由来は「道」「プロセス」を意味するインドネシア語の「jalan」から。ちなみに「jalan-jalan」で「散歩する」「ブラブラ出かける」「旅行する」の意味になる。また、JALANの真ん中に「レジャー(leisure)」の「L」があるという意味でも名付けられている。

旅館ホテルの紹介が大半を占めるが、特集などの記事も多い。インターネット版の「じゃらんnet」では、旅館ホテルを直接オンライン予約することが可能。

現在刊行されている版の一覧

2020年5月現在、以下の5版体制である。

関東・東北じゃらん

主な取材対象地域は1都10県(神奈川千葉埼玉群馬栃木茨城山梨長野新潟静岡)及び東北6県青森秋田岩手山形宮城福島)。内容や時期によっては沖縄北海道九州など広域にわたることも。

創刊は1990年1月24日。前身の「関東じゃらん」となったのは2010年8月号(同年7月1日発売)からである。「じゃらん」ブランドの中でも最も古く、2020年には創刊30周年を迎えた。「貸切風呂」「いちご狩り」「露天風呂付き客室」などの開発も行ってきた。

2011年7月1日に「東北じゃらん」と統合され、誌名が「関東・東北じゃらん」に変更された。

関西・中国・四国じゃらん

取材対象地域は近畿2府4県、北陸、中国地方5県、四国4県を中心に、東海(愛知三重岐阜)もカバーしている 。元々「じゃらん関西・東海」として刊行されていたが、後に(時期不詳)「東海」が分離独立し「関西じゃらん」に、さらに2010年8月号(同年7月1日発売)より「じゃらん中国・四国」を併合し、現在の「関西・中国・四国じゃらん」となった。なお、「関西じゃらん」時代から中国・四国エリアも取材対象となっており、「京阪神から日帰り~1泊2日で行けるエリア」をカバーしていた。

グルメやイベントや季節の風景といった各地の旬の情報と、じゃらんネットのクチコミで人気の宿情報など、その時期ならではのお出かけ情報が紹介されている。城崎・有馬白浜三朝といった全国的に有名な温泉地の最新情報はもちろん、地元スタッフが発掘した穴場情報にも力を入れており、ローカル誌ならではの取材力が生かされているのも特徴。関西中国四国オリジナルの宿泊プランやレストランメニューも多い。定番の宿特集は「旬のグルメが堪能できる宿」「貸切風呂のある宿」「お部屋露天のある宿」「カップルプランのある宿」など。

東海じゃらん

取材対象地域は愛知岐阜三重静岡の東海エリアを中心に、信州、北陸および近畿エリアまで、東海圏から日帰り、もしくは1泊2日で出かけることのできるエリアを網羅。前身の「じゃらん関西・東海」から分離独立した形で創刊されたが「 - 関西・東海」創刊前は首都圏版(現在の関東・東北じゃらん)に東海エリア向けの情報が掲載されていたこともある。

観光、グルメ、宿泊情報のほか、下呂温泉奥飛騨温泉郷白骨温泉といった全国的に有名な温泉地の特集や、ドライブ、花火、味覚狩り、イルミネーションなど、季節イベントや地域の旬の情報が毎月発信されている。編集部が直接足を運んで見つけてきた情報や現地スタッフからの声など、ローカル誌ならではの、"現場の生の情報”を集めることに注力している。「貸切露天風呂のある宿特集」や、「じゃらんnetのクチコミによる人気宿特集」など、東海じゃらんオリジナルの宿泊プラン情報も豊富に掲載。

北海道じゃらん

取材地域は北海道全域。

石狩振興局などの振興局(旧支庁)ごとのグルメ取材や、湯の川温泉登別温泉などの有名温泉地を中心とした宿泊の記事、札幌函館などの観光記事が中心である。振興局ごとの取材は南空知などのように、さらに細分化して取材がなされることが多い。「宿泊満足度80点以上の宿」特集や、北海道の食材を生かしたグルメ取材が組まれることもある。

九州じゃらん

取材対象地域は九州7県と山口県であり、九州各地から日帰り~1泊2日で行けるエリアとしている。創刊は1995年と「じゃらん」ブランドで2番目に古い。

観光、グルメ、宿泊情報のほか、湯布院黒川別府など全国的にも有名な温泉地の特集、ドライブ、花火、紅葉、味覚狩りなど季節イベントや地域の旬の情報が毎月発信されている。編集部が直接足を運んで見つけてきた情報や現地スタッフからの声など、ローカル誌ならではの、"現場の生の情報”を集めることに注力している。

長年にわたる観光情報の蓄積、情報発信のノウハウを生かして、地元で「西日本新聞」及び地域と協働し、イベントや新ご当地グルメの開発を行なっている。近年では、「LAWSON」とコラボし、「ご当地おにぎり」「おてがるクレープ」を開発。

かつて刊行されていた版

アクティブじゃらん・リラックスじゃらん

「関東じゃらん」が現在の体制になる以前に発売されていた雑誌。取材対象地域は現在の「関東じゃらん」と同一。レジャー・スポーツ体験・季節限定の楽しみなど、「アクティブ」なお出かけを提案する「アクティブじゃらん」が毎月1日に、滞在地や宿泊施設で「リラックス」したお出かけを提案する「リラックスじゃらん」が毎月15日にそれぞれ発売されていた。

しかし、「リラックスじゃらん」は2010年3月を最後に廃刊。その後は「アクティブじゃらん」が同年7月号まで販売されていたが、前述の通り翌8月号より「関東じゃらん」に引き継がれた。

じゃらん中国・四国

取材対象地域は中国地方5県、四国4県を中心に関西・九州エリアまでであり、中国エリアから日帰り~1泊2日で行けるエリアとしていた。創刊は2003年と「じゃらん」ブランドで最も遅かった。

観光、グルメ、宿泊情報のほか、ドライブ、花火、紅葉、味覚狩りなど季節イベントや地域の旬の情報が毎月発信された。編集部が直接足を運んで見つけてきた情報や現地スタッフからの声など、ローカル誌ならではの、"現場の生の情報”を集めることに注力。岡山県・湯原温泉が発生の「露天風呂(6月26日)の日」にちなんだ「露天風呂半額特集」や、「いい風呂(11月22日)の日」にちなんだ「いい風呂半額特集」、「ふぐ・かに5000円プラン」など、「お得」にこだわったコンテンツも多数存在していた。

2010年7月号をもって「じゃらん中国・四国」としての刊行は終了し、前述の通り翌8月号より「関西じゃらん」に統合され、「関西・中国・四国じゃらん」として再スタートしている。

東北じゃらん

取材対象地域は東北6県

テーマ毎に各地域横断的な特集と、各地域ごとの観光・グルメ・宿泊の記事が中心(各地域ごとの記事では新潟県下越地方栃木県東京都が含まれることがある)。その他、記事体広告に近い「仙台特集」、「福島県特集」、「東京横浜特集」が毎号別枠である。「仙台特集」は仙台市のシティホテルの、「福島県特集」は郡山都市圏福島都市圏会津地方いわき都市圏の各ホテル・観光施設の、「東京・横浜特集」はびゅうプラザJR東日本)の商品である「TYO」(あるいは東京ディズニーリゾート)の販売促進であるが、各特集で対象地域のイベント・観光についても記載される。なお、「東北じゃらん」販売地域では「関東じゃらん」(旧「アクティブじゃらん」及び「リラックスじゃらん」)が併売されているため、「東京・横浜特集」以外で他地域の特集がなされることは少ない。

「東北じゃらん」が音頭を取り、「仙台バーガー」と呼ばれるハンバーガーが仙台市内の様々な店オリジナルでつくられ、販売されている。また、各地の夕方ワイド番組内の近隣旅行コーナーを「東北じゃらん」が監修し、同誌の販売促進につなげるメディアミックスも行われている。

東日本大震災の影響で、2011年3月1日発売号を以て一時的に休刊していたが、同年7月1日に前述の「関東じゃらん」と統合され「関東・東北じゃらん」として新装刊された。


  1. ^ 2021年5月より隔月刊に変更された。
  2. ^ 関東・東北じゃらん2021年4月号じゃらん公式サイト 2022年3月3日閲覧。
  3. ^ a b c d 宿泊予約サイト実態調査” (PDF). 観光経済新聞 (2019年1月5日). 2019年1月14日閲覧。
  4. ^ 登録番号は東京都知事第3-7538号。【東京都】登録業者(第2種・第3種・地域限定・代理業)” (PDF). 東京都産業労働局観光部振興課(GO TOKYO) (2018年12月28日). 2019年1月14日閲覧。
  5. ^ 「ポンタ」「リクルートポイント」統合に障害”. 日本経済新聞 (2015年11月15日). 2016年1月11日閲覧。
  6. ^ この方式は、世界的にはエージェンシーモデルまたはコミッションモデルと呼ばれ、価格決定権はホテル側にある。世界的にはブッキングドットコムが、この方式の代表的なOTAとなっている。
  7. ^ じゃらんnet宿泊施設等予約サービスご利用規約”. リクルートホールディングス. 2015年2月15日閲覧。
  8. ^ 「無連絡キャンセル」とは、どういう意味ですか?(国内宿・ホテル)”. リクルートライフスタイル (2018年2月28日). 2019年1月14日閲覧。
  9. ^ じゃらん、宿泊施設向けに3つの新施策、当日キャンセルの補償からシステム利用料の「税込み」改定まで責任者に聞いてきた”. トラベルボイス (2018年10月14日). 2019年1月14日閲覧。


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