相武国道事務所区間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 23:25 UTC 版)
東名入口交差点からは相武国道事務所が所管する区間となる。東京都町田市と神奈川県横浜市の都県境ではなく、町田市内の交差点上に境界が存在する。横浜区間の上川井IC付近の保土ヶ谷バイパス本線から横浜町田ICまでは立体化されたが、現在でも日中などに慢性的な2 km以上の渋滞が発生するため、相武区間でも町田市東名入口交差点の立体化工事(保土ヶ谷バイパスII期、町田立体事業)が行われた。保土ヶ谷バイパスの延伸により、横浜方面 - 南町田グランベリーパーク駅北側の地平部(大和バイパス)接続地点まで完全な立体交差で結ばれた。なお、町田立体は川崎国道事務所による事業である。町田立体については大和バイパスのページを参照。 境川を渡ると再び神奈川県に入る。かつて国道16号だった旧道(神奈川県道・東京都道56号目黒町町田線)と大和バイパスの接続地点より、相模大野駅至近の谷口陸橋までは片側3車線の広幅員道路となっている。この付近から橋本付近まではカーブのほとんど無い長い直線区間となるほか、町田市との都県境に沿う経路となるため町田市方面への流出入も多い。この付近の区間は町田市側を並行する町田街道と共に神奈川往還や浜街道、絹の道などとも呼ばれ、江戸時代後期頃から明治期にかけては八王子より横浜港への絹の産出に多く利用された歴史がある。鵜野森を過ぎると、ロードサイドの大型店舗やファミリーレストランが立ち並ぶ街並みとなる。その後も相模原市の直線状の道をしばらく進み、橋本高架橋を直進して国道413号およびJR横浜線を立体交差で越えると、一般道路の現道と八王子バイパスの分岐である元橋本交差点へと至る。 相模原市中央区付近は道幅が広く、片側2車線で側道や街路樹や広い歩道が整備されている。これは、自動車用の高速車線、馬車や荷車など緩速車線と歩道を分離した名残である。この相模原市街地の並木道は、1994年(平成6年)に読売新聞社選定の「新・日本街路樹100景」のひとつに選定されている。戦時中に軍都計画が持ち上がった際の緊急時に滑走路として使えるようにした説がある。一部区間では側道を活用して自転車専用通行帯が2017年(平成29年)までに順次整備された。 橋本方面から本線をそのまま直進すると2015年10月に償還が終了し無料区間となった八王子バイパスとなる。再び東京都町田市へ入ってすぐの町田街道との立体交差(相原IC)があり、北野街道をオーバーパス、打越出口までは信号のない完全立体交差で、自転車、歩行者の通行は不可(自転車、歩行者は別に整備された歩道を走行することになる)。その後国道20号をオーバーパスし左入交差点で再び現道と接続するが、北野街道以北はロードサイド店舗が集積し、一部区間では流れが悪い(「打越出口では時間帯により渋滞が発生します」の注意書き有り)。 一方、現道は元橋本交差点で逸れ、バイパスと同様に町田市内へ入ると町田街道と平面交差、尾根を過ぎ鑓水付近から八王子市内に入り、八王子バイパス御殿峠ICをくぐって御殿峠を越える。なお、元橋本交差点より万町交差点までは片側一車線となる。町田街道、北野街道、甲州街道などの主要道路やJR中央線の踏切と交差するため、朝夕を中心に流れは悪い。甲州街道(片側二車線)と一部区間を共有したのち北側に進路を変え、浅川橋を渡り「稲荷坂」と呼ばれる丘陵を越える。この区間は八王子拡幅として2018年1月14日に4車線化の拡幅が完了した。谷野街道入口南交差点を通過すると、中央自動車道八王子ICと接続する。左入交差点でバイパスと接続するが、現道・バイパスそれぞれ二車線分(都合4車線分)の交通量が二車線に集約されるため付近はしばしば渋滞している。 左入橋交差点を抜けて坂を上がると多摩川が目前に広がり、拝島橋が横切っている。その先、堂方上交差点を左に曲がるが、小荷田交差点までの1.5 kmは新奥多摩街道(東京都道29号立川青梅線) との重複区間となっている。この区間は外回り(新奥多摩街道、下り)2車線、内回り(新奥多摩街道、上り)3車線の変則区間だが、道路幅はどちらも同じである。内回りは本来2車線のところを右折車対策として3車線にしてあるため車線幅が狭く、大型車は車線に余裕がない。 小荷田交差点から武蔵野橋を過ぎ、3000メートル級滑走路を持つ米軍横田基地を右に見ながらしばらく進むと旧道(現・東京都道166号瑞穂あきる野八王子線)と箱根ケ崎駅周辺を迂回する瑞穂バイパスの分岐に差しかかる。分岐のトンネルを抜けると青梅街道との立体交差がある。瑞穂バイパスを抜けると再び旧道と合流、すぐに埼玉県入間市となる。
※この「相武国道事務所区間」の解説は、「国道16号」の解説の一部です。
「相武国道事務所区間」を含む「国道16号」の記事については、「国道16号」の概要を参照ください。
- 相武国道事務所区間のページへのリンク