液体の物質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 09:57 UTC 版)
周期表において常温、常圧で単体が液体である元素は、水銀と臭素のみである。常温よりやや高い温度が融点となっている(融点が25度~100度)元素として、フランシウム、セシウム、ガリウム、ルビジウム、リン、カリウム、ナトリウムがある。常温で液体の合金としてガリンスタンなどがある。 純物質で常温常圧で液体のものとして、水、エタノール、各種有機溶媒がある。液体の水は化学と生物学においてきわめて重要である。生きるために水溶液環境で行われる蛋白質の化学反応を用いる生命にとっても液体の水が必須だといわれ、地球外生命体の探索において氷や水蒸気しかない星は除外される。 日常において重要な液体として、家庭用漂白剤のような水溶液、鉱油やガソリンのような複数の物質の混合物、ヴィネグレットソースやマヨネーズのようなエマルジョン、血液などの懸濁液、塗料や乳のようなコロイドがある。 多くの気体は冷却によって液化でき、液体酸素、液体窒素、液体水素、液体ヘリウムなどの液体を作ることができる。常圧では液化できない気体もあり、例えば二酸化炭素は5.1気圧以上でないと液化できない。 古典的な物質の三態では分類できない物質もある。例えば固体と液体の特性をあわせ持つ物質として液晶があり、表示装置に使われているだけでなく、生体膜も多くが液晶である。
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