気団・前線・気圧配置・天気図・気圧系の発達、移動に関する用語とは? わかりやすく解説

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気団・前線・気圧配置・天気図・気圧系の発達、移動に関する用語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 14:47 UTC 版)

予報用語」の記事における「気団・前線・気圧配置・天気図・気圧系の発達、移動に関する用語」の解説

気団に関する語用区分説明気団 広い範囲にわたり、気温水蒸気量がほぼ一様な空気の塊。 寒気団 相対的に寒冷な気団暖気団 相対的に温暖な気団北極気団 北極域に発現する低温乾燥した気団寒帯気団 寒帯発現する冷たい気団総称熱帯気団 熱帯または亜熱帯発現する気団総称シベリア気団 冬にシベリア中国東北区発現する大陸性寒帯気団オホーツク海気団 梅雨秋雨の頃にオホーツク海三陸沖発現する海洋性寒帯気団小笠原気団 北西太平洋亜熱帯高気圧域に発現する海洋性熱帯気団長江揚子江気団 一般に移動性高気圧通過に際して日本付近を覆う大陸性亜熱帯気団。春と秋に長江流域発現する前線に関する語用区分説明前線 寒気団暖気団との境界線で、風向風速変化降水伴っていることが多い。前線はその動き構造によって温暖寒冷閉塞停滞4種類分けられる用例 a) 前線がのびる。b) 前線活動が活発(前線付近活発な降水現象生じている、または予想される状態)。 備考 「のびる」に漢字使用しない温暖前線 寒気団側へ移動する前線通常前線通過後に気温上がる寒冷前線 暖気団側へ移動する前線通常前線通過後に気温が下がる。 停滞前線 ほぼ同じ位置とどまっている前線閉塞前線 寒冷前線移動速くなり温暖前線追いついた前線不連続線 広義には温度湿度風向風速などが急に変化するところを結んだ線で、前線同義として用いられる場合もある。特に前線区別する場合は、温度の変化小さいが湿度風の変化大きところに対して用いる。 シアーライン 風向風速どちらか一方で良い)が急に変化しているところを結んだ線。総観規模前線には大きな風のシアーがあるが、通常メソスケール現象に対して用いる。 収束線 風が収束しているところを結んだ線。通常メソスケール現象に対して用いる。 強い前線 平温傾度が特に大き前線強い雨突風を伴うことが多い。 前線が活発前線活動が活発。 前線を刺激する前線活動が活発。 前線帯 2つ気団境界領域一般に、100km以上の幅を持っている前線帯となる前線停滞する前線形成されやすい。 前線上の波動 前線上に発生し前線上を移動する小さな低圧部で、天気図上で前線北へふくらんだように描かれる梅雨前線 春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に出現する停滞前線で、一般的には南北振動繰り返しながら沖縄地方から東北地方へゆっくり北上する秋雨前線 夏から秋への季節の移行期に、日本付近に出現して、長雨もたらす停滞前線寒帯前線 高緯度寒気団と中緯度暖気団との間の前線総称熱帯収束帯 南北半球からの貿易風合流する帯状境界備考赤道前線」は同じ意味。 日本海寒帯気団収束帯JPCZ) 冬に日本海で、寒気の吹き出し伴って形成される水平スケールが1000km程度収束帯。この収束帯に伴う帯状雲域を、「帯状」と呼ぶ。強い冬型の気圧配置上空寒気流れ込む時に、この収束帯付近対流雲組織的に発達し本州日本海側地域では局地的に大雪となることがあるJapan sea Polar air mass Convergence Zone 気圧配置天気図に関する語 用区分説明気圧配置 高気圧低気圧前線どの位置関係。 西高東低の気圧配置 日本付近から見て西が高く東が低い気圧配置冬期典型的に現れる気圧配置南高北低の気圧配置 日本付近から見て南が高く北が低い気圧配置夏期典型的に現れる気圧配置冬型の気圧配置 大陸高気圧日本の東海上から千島列島オホーツク海方面発達した低気圧がある気圧配置用例 冬型の気圧配置が強まる(緩む、弱まる)。 備考 大雪警報暴風雪警報対象とする程度現象を伴う場合は、「強い冬型の気圧配置」といった表現用いて良い時間的空間的に小さな西高東低の気圧配置は「冬型の気圧配置」とはいわない冬型冬型の気圧配置備考 梅雨型、夏型などについても同様に気圧配置」を付けて用いる。 梅雨型の気圧配置 オホーツク海方面オホーツク海高気圧日本の南太平洋高気圧があって、日本付近に前線停滞する気圧配置夏型の気圧配置 日本の南または南東海上太平洋高気圧があって日本付近覆い大陸低気圧となっている気圧配置北高型の気圧配置 それぞれの地方から見て高気圧北の方にあり、その地方の南に低気圧前線がある気圧配置備考高気圧××地方より北にある、いわゆる北高型の気圧配置」などと説明付ける。 暖気移流 相対的に暖気団側から寒気団側へ向かって風が吹き温暖な気塊が、寒気覆われていた空(地)域に流入すること。 寒気移流 相対的に寒気団側から暖気団側へ向かって風が吹き寒冷な気塊が、暖気覆われていた空(地)域に流入すること。 じょう乱 一般に定常状態からの乱れをいう。気象学ではかなり広義用いられている。例えば、a)低気圧。b)まとまった降水などを伴う大気乱れ。c)定常状態からの大気偏り熱帯じょう乱 熱帯または亜熱帯発生するじょう乱総称で、広義熱帯低気圧台風ハリケーンなど風が強いものを含む)と、一般に低圧部として解析され低気圧性循環明瞭でないじょう乱含めていう。 高層天気図 特定の高度や気圧面における気象要素分布図気象庁では300500700850hPaなどの等圧面天気図作成している。 備考上空約5500m付近天気図」などという。 数値予報天気図 物理学方程式に基づき作成した予想天気図北緯東経××××備考 北緯東経)の10分位をいう場合原則として「分」を用い、分は5分単位とする。 気圧系の発達移動に関する語用区分説明発達した低気圧 中心気圧または最大風速からみて、最盛期または衰弱期にある低気圧のこと。海上警報においては最大風速34ノット上の風を伴う低気圧を指す。 発達中の低気圧 中心気圧または最大風速からみて、今後中心気圧が下がるか、または最大風速が増すことが予想される低気圧のこと。海上警報においては最大風速34ノットになると予想される、または34ノット上の風を伴う低気圧を指す。 急速に発達する 低気圧台風中心気圧12(24)時間以内におよそ10(20)hPa上下がること。 発達した高気圧優勢な高気圧高気圧が発達する高気圧勢力強める。 高気圧が張り出す 高気圧勢力拡げる加速減速)する 備考 発表文には、現在の速度の2割の加(減)速を目安として用いる。 ゆっくり(移動速度が5ノット(9km/h)以下で移動していること。 用例 ゆっくり東へ移動備考 方向示して用いる。 (ほとんど)停滞 速度が5ノット(9km/h)以下で移動方向明らかでないこと。 備考停滞」または「ほとんど停滞」として用いる。ただし、暴風域伴っている低気圧台風については「停滞」は用いず、「ほとんど停滞」とする。 (低気圧が)分裂する → (低気圧が)2つ(またはそれ以上)に分かれる。 (低気圧が)合併する → (2つ上の低気圧が)1つにまとまる。 北偏する → 北に偏る。 東(西)進する 東(西)へ進むこと。 北上南下)する 北(南)へ進むこと。 用例 台風北上している。前線本州南下するループを描く 進路を180度以上変えて、もと来た経路交差するうになること。 転向する 台風進路方向が、偏西風影響下に入り西向きから北又東向きに変わること。 補外する これまでの動きから今後の動き推定すること。 横断、縦断 一般には、横または東西方向に横切ることを横断、縦または南北方向通り抜けることを縦断と言う備考 日本列島弓なりになっており、地域によっては違和感生ず場合がある。横断、縦断用い場合は、利用者混乱しないように留意し必要に応じて台風の上陸地点通過地域、方向などを具体的に示す。

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