布教の遍歴とは? わかりやすく解説

布教の遍歴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 05:01 UTC 版)

ディオニューソス」の記事における「布教の遍歴」の解説

その後ディオニューソスは、ブドウ栽培などを身につけてギリシアエジプトシリアなどを放浪しながら、自らの神性認めさせるために、信者獲得勤しむことになる。彼に踊り狂う信者や、サテュロスたちが付き従い、その宗教的権威魔術呪術により、インドに至るまで征服したまた、自分神性認めない人々狂わせたり動物変えるなどの力を示し、神として畏怖される存在ともなったワイン伝来については、次のような神話がある。各地遍歴したディオニューソスアテーナイ近くイーカリアー農夫イーカリオスもてなし受けたディオニューソス大変に感謝し返礼としてイーカリオス葡萄栽培と、ワイン製法伝授したイーカリオス出来上がったワイン山羊皮の袋に入れ村人たち振舞ったが、初めて酒を飲んだ村人酔い理解できず、毒を盛られたと誤解してイーカリオス殺害してしまった。その死体見た娘エーリゴネーは悲嘆余りその場で首を吊った。事の次第知ったディオニューソス怒りの娘全員狂気に陥らせ、集団縊死に及ばせた。やがて誤解知った村人たちの手哀れな父と娘供養され、ここにディオニューソス怒り収まり同地葡萄産地として名を知られるようになったエウリーピデース悲劇バッカイ』の中では次のような物語がある。ディオニューソス故郷であるテーバイで、叔母にあたるアガウエーアウトノエーイーオーが母セメレー中傷していることに怒り信女たちを引き連れてテーバイ訪れ現地女たち狂わせて山中で生活させていた。それを知ったペンテウスディオニューソス神性信じず、また彼の祭儀淫らいかがわしい物に違いない決めつけた。彼はディオニューソスを捕えて問答し、その結果、その「いかがわしい祭儀覗きたい欲求駆られて唆されるままに山へと赴く。そしていざ盗み見ようという時、ディオニューソス指示一斉に飛び出した信女の手によって、八つ裂きにされてしまうのだった。彼を八つ裂きにした女達指揮を執っていたのは、ペンテウスの母アガウエーであったまた、彼は海賊捕らえられたこともある。ディオニューソス高貴な生まれ貴公子勘違いした海賊捕らえられ船上に連れて来られた。海賊達は彼を縄で縛ろうとしたが、自然と緩くなってしまい、何度試みてもうまくいかない。ここで海賊一人ヘカトールがディオニューソス神性気付き助け出そうとしたが、時既に遅し海賊船葡萄酒満ち葡萄絡みついて、房がたわわに実ったのである。その上ディオニューソス獅子へと変じ、船の中央に熊を召喚した。それに度肝抜かれ海賊たち海へと飛び込みそのままイルカへと変貌させられてしまった。ただし、いち早くディオニューソス気付き助けだそうとしたヘカトールだけは助かり、彼はその後ディオニューソスの熱心な信者になった。 こうして熱狂的な信者獲得しディオニューソス世界中自分神性認めさせた。更に、冥界へと通じとされる底無しの湖に飛び込んで死んだセメレー冥界から救い出し晴れて神々仲間入りをしたという。

※この「布教の遍歴」の解説は、「ディオニューソス」の解説の一部です。
「布教の遍歴」を含む「ディオニューソス」の記事については、「ディオニューソス」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「布教の遍歴」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「布教の遍歴」の関連用語

布教の遍歴のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



布教の遍歴のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのディオニューソス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS