工具楽屋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 03:59 UTC 版)
工具楽我聞(くぐら がもん) 本作品の主人公。 県立御川高校に通う学生(2年生)にして工具楽屋二十五代社長・工具楽仙術二十五代。卓球部員。工具楽家長男で、果歩、珠、斗馬の兄。 学校でも、部活でも、仕事でも、頼まれ事は断れない性格で、安請け合い癖がある。だが頭があまり良くない上、しょっちゅう抜けた行動を取るため、自信たっぷりの態度とは裏腹にかなり頼りない。 社長であることを人一倍自覚しており、常にその責任を果たそうとする。が、そのため他人に甘えるのが苦手で、自分の苦しみを内に押し込めて場を明るくさせようと無理をすることもある。 「こわしや」としては未熟なため、仕事では余分にこわして無駄な損失を出してしまうことも多い。父親譲りの「氣」の多さゆえパワーに優れるが、氣が多すぎて暴走し危険な状態に陥ることも幾度もあった。 恋愛についてはかなりニブく、陽菜とくっつけようとする妹らGHKの策略にも全く気付かない。「社長が社員に手を出すなど社長失格」という考えをもっているため、陽菜をどうこうしようという気は皆無。あくまでビジネスパートナーとして信頼を寄せている。 9巻巻末で描かれた3年後の物語では陽菜との関係は進展し、のちに結婚する。 國生陽菜(こくしょう はるな) 本作品のヒロイン。 我聞と同級生にして、工具楽屋の社長秘書兼経理担当。父子家庭で暮らしていたが、小学6年の時に父親が行方不明になり、行き場を失くしていたところを先代社長・我也に拾われて工具楽屋に入社した。現在は工具楽屋の社宅で一人暮らしの身。2年生から卓球部に入部。 冷静沈着なクールビューティーだが、物腰は優しい。仕事も非常にでき、決算期は一人で社の全ての経理業務をこなしてしまう(他の人間はもはや邪魔にしかならない)。常に社の利益や損失を視野に入れて行動するため、我聞の後先を考えない行動には静かに激怒することがある。だが、先代社長の我也のことをとても慕っており、彼の事になるとつい冷静さを失ってしまう。 「本業」時には正確なナビゲーションで中之井の運転をサポート。また接近戦闘の心得もあり、バインダーを使った変な体術で相手を転ばせる技を得意とする。のちに反仙術の能力を持つことが明らかになり、その能力で我聞を助けた。 不幸な経歴ゆえか当初は感情表現が苦手で、工具楽屋の仕事を何より優先し、人付き合いもあまり良くなかった。が、工具楽屋の愉快な人々や果歩ら工具楽一家、学校の友人たちと触れ合ううちに徐々に心を開き始める。 恋愛的なニブさについては我聞と同レベルで、KFCをはじめとした多くの男に言い寄られるがその手の浮いた話は皆無に近い。また仕事一筋な人生を送ってきたため、意外に常識知らずな面もある。胸は小さいが、本人は気にしていない。 単行本7巻末尾の公式プロフィールに「成績優秀だが美術だけは壊滅的」とあるが、その壊滅的な美術の腕前の話は増刊版でのみ登場した。 森永優(もりなが ゆう) 工具楽屋の技術部長。眼鏡とタンクトップがトレードマークの、ノリがいいお姉さん。 機械改造や爆弾解体が趣味で、没頭するあまり社屋に泊まり込むことも多い。時には真芝よりタチの悪い道具を作ってしまう事もある。また車のメンテナンスにも精通している。 武器を持つと人が変わるタイプで、特製のバズーカ砲や熊殺しゴム弾などを持参して直接現場に赴くこともある。しかし彼女の作る武器は強力だがどれも製造コストが非常に高く、ほんの数個ほど使っただけで仕事の稼ぎが全部吹き飛んで赤字になってしまう。 第1研究所長の山薙晃とは同じ大学の出身で、同じ卒業記念品のペンダントを持つ。だが両者に全く面識はない。 GHKデルタ1。デルタ2の果歩とともに会の方針を決定し、遠距離移動の際には車の運転を担当する。ちなみに、優本人には恋人は(今のところ)いない。胸のボリュームがない女性が多いこの作品の中では異例のDカップの持ち主でもある。 辻原蛍司(つじはら けいじ) 工具楽屋の営業部長。常に微笑みを絶やさずに我聞を見守る、胡散臭い眼鏡男。缶コーヒー片手に意味深なことを言うことも多い。 中国拳法の達人。今は封印しているが、かつてはナイフを使った戦闘も得意としていた。我聞やその弟妹の仙術の師匠でもある(自身は仙術を使えないが、その理論は理解しているので教えることは可能)。 元真芝第2研究所の実験部隊所属。工具楽我也殺害に失敗し、逆に我也に拾われた過去を持つ。そのため、工具楽屋には相当な恩義を感じているようだ。 かなえのことをよく「かなちん」と呼んでからかっている。私服のセンスがダサいため、いつも同じ柄のスーツを着ている。 中之井千住(なかのい せんじゅ) 工具楽屋の専務兼総務事務・輸送担当。先代(我也)の時代から工具楽屋に勤める78歳。立派な白ヒゲが目印。 戦時中は軍の特殊工作部隊で静馬さなえの部下として働いていた。狙撃の名手にして、運転技術もプロ並みの実力である。移動時には驚異のドライビングテクニックで我聞たちを確実に現場に運び、戦闘ではその狙撃能力を活かして遠距離から我聞をサポートする。 工具楽屋と我聞の行く末を案じてか、説教が長いのが玉に瑕。 工具楽我也(くぐら がなり) 工具楽屋二十四代社長・工具楽仙術二十四代。我聞ら兄弟の父親。「現役最強のこわしや」と呼ばれ、常人の50人分をゆうに超える圧倒的な氣の量を誇る。カウボーイハットにジャケットという、歳に似合わぬ派手な格好がトレードマーク。 物語の開始4ヶ月前に海外で失踪し長らく行方不明だったため、物語初期は彼の消息を追い求めるのが重要なストーリーラインのひとつになっていた。が、やがて陽菜の父・國生武文の消息を探るために真芝に接触していたことが判明。真芝の信用を得るため、真芝の仙術の研究に協力していたことがわかった。 非常に家族想いの男。また陽菜のことは実の娘のように可愛がっており、陽菜に近付く男は、それがたとえ自分の息子であっても容赦しない。 なお、その帽子には恐るべき秘密が隠されている。 國生武文(こくしょう たけふみ) 陽菜の父親で我也の元秘書、反仙術の能力者。触れただけで氣を霧散させてしまう拳を持つため、仙術使いにとってはまさに天敵のような存在。 5年前に飛行機事故で死んだと思われたが、実は真芝に誘拐されていたことが発覚。記憶を操作され真芝の傀儡と化していたが、最終決戦で洗脳装置が破壊されたため元に戻った。本来は生真面目な性格で、正義感も強い。 娘の陽菜を我聞に嫁がせようと思っているが、娘同様、恋愛に関してはいささかズレているようだ。
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