対照実験とは? わかりやすく解説

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たいしょう‐じっけん〔タイセウ‐〕【対照実験】

読み方:たいしょうじっけん

ある条件効果調べるために、他の条件は全く同じにして、その条件のみを除いて行う実験除いたときと除かないときの結果比較する医療統計学では対照試験ともいう。コントロール実験。空(くう)試験ブランクテスト


対照実験

同義/類義語:対照区
英訳・(英)同義/類義語:control experiment, Control area

科学実験で、実験群に対して与えた特定の処理を施していない以外は同一条件下で行う実験のことで、実験結果原因明らかにするための基本的な実験方法

対照実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/20 04:08 UTC 版)

対照実験(たいしょうじっけん、: control experiment)とは、科学研究において、結果を検証するための比較対象を設定した実験。コントロール実験とも呼ばれる。条件の差による結果の差から、実験区の結果を推し量る基準となり、実験の基礎となる。1つの条件のみ変更し他条件は一致させるようにする。




「対照実験」の続きの解説一覧

対照実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 04:44 UTC 版)

科学的方法」の記事における「対照実験」の解説

グループ分けの最も簡単な例は「対照実験」といわれ実験手法であろう。「対照実験」とは、二つ状況設定して一つだけ条件変え、他の条件同じにしておくように設定され実験のことである。条件変えてない方を「実験群」といい、変えた方を「対照群と言う。即ち、対照実験とは、 集団/サンプル均質な被験者集団例えば「風邪を引いた人達」)や均質な測定サンプル集団を、 因子一つ因子について(例えば「風邪薬投与」)に関して"のみ"、 グループ分け属性A):因子有の群(実験群,本例では「風邪薬投与した群」)と、因子無しの群(対象群,本例では「風邪薬投与しなかった群」)に分けて 比較属性B):効果比較する ような1因子実験のことである。このような実験デザインによって、「特定の一つ観点因子の“有無”が、効果有無につながるか否か」が鑑別出来る。対照実験の結果の解釈について、科学哲学者の戸田山和久は、「四分割表」(統計学いうところの2×2分割表1種)という表を用いて解釈するわかりやすい述べている。四分割表とは、以下の表のように、縦の見出し列を「因子有無」(原因)、横の見出し行を「効果有無」(結果)にわけてデータ整理するための表である。このように区分することで、表は、以下の (イ)因子有、効果有 (ロ)因子有、効果無 (ハ)因子無、効果有 (ニ)因子無、効果有 の4つセグメント分かれる被験者集団測定サンプル集団のうちそれぞれのセグメント何人(何サンプル)が入るのかから、その因子程度ある程度わかる。(実際にきちんとした検定が必要であるが、検定をする上でこのような考え方知っておくと説明しやすい。)尚、「独立性の検定」という観点からは、科学哲学者の戸田山和久は「四分割表」を「対照実験」の観点限って説明しているが、統計学における2×2分割表は、属性A(本例では、因子有無)、属性B(本例では効果有無)がそれぞれ2つ階級(水準)(A1,A2,B1,B2)を持つというような問題において、属性Aと属性Bの独立性検定するというより一般問題取り扱うことが出来る(属性Aが原因で、属性Bが結果である必要は必ずしもない)。さらに、属性A,Bの階級それぞれm,nの場合にも問題(m×n分割表問題)は拡張可能で、この問題も「独立性の検定」の話である。 表:四分割効果効果因子有 (イ) (ロ) 因子無 (ハ) (ニ) 例えば以下の問題検討してみよう。 1000人の風邪の人がある飲みXX人が回復したとしよう。これに対して風邪に効くと結論付けてよいか? より正確な設定以下のとおりである。 サンプル:「風邪を引いた人2,000人を」 グループ分け:「ある風邪薬投与した群1,000人」と「そうでない群1,000人」とに分け 効果測定:「2日以内治ったか否か評価する結果の例を以下の表に4例上げてみる。尚以下の(イ)〜(ニ)は四分割表のそれぞれのセグメントである。 (イ)(ロ)(ハ)(ニ)合計例1 999 1 1 999 2000 例2 999 1 999 1 2000 例3 800 200 600 400 2000 例4 990 10 999 5 2000 例1は、自然治癒した例(ニ)は1,000件中1例しかなく、投与しても治らなかった例は1,000件中1例しかない。圧倒的に効果有り推定されよう。 但し「効果測定」が「2日以内治ったか否か評価する」という手法だが、飲んだ群のほとんどがぎりぎり2日以内治っていて、そうでない群がぎりぎり2日以降治っていた等という可能性あり得る閾値設定問題恣意的でないということは前提にある。 例2は、飲んでも飲まなくても結果が同じであり、「飲んだ人はほとんどみんな治っている」けれども、「効果は無い」と推定されよう。 例1同様に閾値効果測定設定問題はある。今回は「治るまでの期間はかわらないが、だいぶ楽に過ごせた」といった効果効果とは見なしていないが、効果測定観点どうするかによって、結論が変わる可能性はある。また、今回の例ではの量は投与するか否か2択しかないが、量が妥当だったかという問題もある(⇒一因実験)。 例3については、実験群の中での治癒率((イ)/(イ+ロ))=80% は、対照の中での治癒率((ハ)/(ハ+ニ))=60%に対して大きい。この差が“優位ではないか”と思われるほど大きい。正確な検定が必要である。 例4では、実験群の中での治癒率((イ)/(イ+ロ))と、対照の中での治癒率((ハ)/(ハ+ニ))の差がたいしてかわらない。従って効果がないと思われる。 但し、上記閾値効果測定法の問題加え、「特定の機序関与」がある場合考えられる。これについては、イレッサの例で見てみよう総じて、対照実験というのは例2のような愚を犯さない上で有効だけれども、「介入有無」、「効果有無」を二値化していることにより 介入強さ投与量)は妥当だったのか?(主に効果見られなかった場合効果判定閾値設定恣意的でなかったのか?(効果があった場合もなかった場合も) という問題がある。そこで、(一つ因子対する)介入強さ効果判定それぞれを多段階にした一因実験という考え方出てくる。一因実験においても、実験条件介入強さ,横軸)と効果判定効果強さ,縦軸)に取り適切に象限分けると、四分割表の考え方ある程度理解可能である。 一方で作用機序問題残っている。作用機序問題とは、例えば以下のような事例存在するこのうち海外行われた1つ試験INTEREST試験)では、イレッサによって、従来型抗がん剤同程度延命効果得られることが証明されていますが、ほぼ同じデザイン行われた国内試験(V15-32試験)では、延命効果明確に証明することはできませんでしたまた、海外行われたもう1つ試験(ISEL試験)では、プラセボよりも延命効果ありそうだったのですが、明確な証明には至りませんでした。(より引用) この事例臨床治験の事例であるため、上記例4比べはるかに高度で精密な条件設定なされているわけだが、簡単に考えれば上記例4似たような事例である。イレッサのような分子標的薬は、「特定の機序でがんになった人にはよく利くが、そうでない人には殆ど効果がない」という性質がある。例4場合でも、「(イ)に相当する10人の一部は、このおかげで治ったかもしれない」という可能性が残る。こういった場合には、「効いた群とそうでない群」に何らかの違いがないかを検討することが望まれる

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対照実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 00:28 UTC 版)

ビジュアルエディター」の記事における「対照実験」の解説

2015年5月ウィキメディア財団ビジュアルエディター効果に関する対照実験を行った実験の結果ビジュアルエディターははじめての編集成功する新規編集者増やすことにも、新規編集者生産性編集速度)を上げることにも、新規編集者定着率上げることにも失敗したことが明らかになった。ビジュアルエディター使用した編集の方がはるかに時間がかかり、新規編集者編集保存する確率下がったそれより前、ビジュアルエディター開発がより進んでいない時期にあたる2013年6月行われた対照実験でも同じよう中立、または否定的な結果だった。

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対照実験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 10:01 UTC 版)

実験」の記事における「対照実験」の解説

詳細は「対照実験」および「ランダム化比較試験」を参照 厳密な意味での実験では、比較のための対照実験(コントロール実験が行われる。これは観察対象とする現象にある要因影響するという仮説実験検証する際に、その要因だけを変えそれ以外条件同じにする実験をいう(対象対照間違えないように注意)。現象起こらない対照陰性対照現象が起こることがすでにわかっている対照陽性対照という。また、ある数値データ得られることがすでにわかっている条件設定する実験標準といい、これも対照実験の一種である。例え吸光度から目的とする物質濃度求め場合など、得られ数値データから条件逆算するには、条件標準データとの関係をグラフ化した標準曲線検量線)が用いられる。対照実験は、微妙な条件実験ごとに異な可能性があるため、可能であれば実験同時に行うことも多い(対照群とか対照区とか呼ばれる)。また直接的な対照置かれない実験でも、例え同種の実験従来多数行っていればそれらの結果比較するのが普通であり、このような従来実験結果背景バックグラウンドデータという。対照実験が不可能な場合例え生命係るような医学的処置、あるいは条件設定困難な自然現象社会現象調べ場合)もあるが、この場合にも対照代わりに比較できるようなデータを得る工夫が必要である。[要出典]

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