官能基付加
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環化反応の後、ホパノイドは同じオペロンのshc、hpnにコードされる他のホパノイド合成酵素による修飾を受ける。例えば、ラジカルSAMタンパク質HpnHはジプロプテンにアデノシル基を付加することでC35ホパノイドであるアデノシルホパンを形成し、さらに他のhpn遺伝子産物によってさらに修飾されてバクテリオホパンテトロール(BHT)が形成される。さらにグリコシルトランスフェラーゼHpnIによってBHTはN-アセチルグルコサミニル-BHTに変換される。続いて、ホパノイド生合成関連タンパク質HpnKがグルコサミニル-BHTへの脱アセチル化を媒介し、そしてラジカルSAMタンパク質HpnKによってシクリトールエーテルが作り出される。 C30ホパノイドとC35ホパノイドは、ラジカルSAMメチルトランスフェラーゼHpnPとHpnRによって、それぞれC-2位とC-3位がメチル化される。これらのメチル化されたホパノイド(2-および3-メチルホパノイド)は地質学的に安定であり、過去の生物史を復元するためのバイオマーカーとして広く利用されてきた。しかしゲノムデータの蓄積にともない、これらメチル化されたホパノイドが従来の予想以上に多くの生物種に分布していることが明らかとなり、現在ではその有用性に疑問が持たれている。 一部の細菌(アルファプロテオバクテリアなど)では、ジプロプテンから別の五環式トリテルペノイドであるテトラヒマノール(英語版)が合成されるが、一部の真核生物(繊毛虫など)ではスクアレンから固有のシクラーゼによって、ジプポプテンを経由せず直接合成される。
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官能基付加
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 16:33 UTC 版)
アシル化アシル基の付加で、通常、タンパク質のN末端に起こる。 アセチル化アセチル基の付加で、リシンとアルギニン残基に起こる。エタノイル化というともいう。ヒストンが良く知られる例である。アセチル化、またその逆反応の脱アセチル化はリシンとアルギニンの持つ陽電荷を中和しDNAとの結合状態に影響を与える事で、クロマチン構造を変化させ、遺伝子発現の変化を引き起こす。 アルキル化メチル基の付加はメチル化と呼ばれ、リシンとアルギニン残基に起こる。 ジメチル化 アミド化はC末端で起こる ビオチニル化ビオチンを付加させてリシン残基を保護する ホルミル化 γカルボキシル化ビタミンKに依存する。 グルタミル化たんぱく質のグルタミン酸残基の共有結合によるチューブリンと他のタンパク質との結合。 グリコシル化アスパラギン、ヒドロキシリシン、セリン、トレオニンにグリコシル基が付加し、糖タンパク質ができる。メイラード反応では糖の付加は酵素無しで行われる。 グリシル化チューブリンのC末端尾の40以上のグリシン残基の1つの共有結合 ヘム共有結合の付加 ヒドロキシル化 ヨウ素化甲状腺ホルモン イソプレニル化イソプレノイドの付加(ファルネソール、ゲラニルゲラニオールなど) リポイル化プレニル化 GPIアンカー形成ミリストイル化 ファルネシル化 ゲラニルゲラニル化 ヌクレオチドまたは誘導体への共有結合の付加ADPリボシル化 FAD結合 アデニリル化 酸化還元反応 ポリエチレングリコール化 ホスファチジルイノシトール ホスホパンテテイニル化脂肪酸、ポリケチド、非リボソームペプリド、ロイシンでの補酵素Aからの4'-ホスホパンテテイニルの付加。 リン酸化リン酸の付加。通常、セリン、チロシン、トレオニン、ヒスチジンで起こる。 ピログルタミン酸形成 ラセミ化プロリルイソメラーゼによるプロリンのラセミ化 tRNAアミノ酸付加による調停 チロシン硫酸化チロシンへの硫黄の付加 セレノイル化セレノタンパク質へのセレンの付加
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