ADPリボシル化
細胞内で起こるタンパク修飾で、NADのADPリボース部分がポリADPリボースポリメラーゼによりタンパク分子に付加される。トキシンによるGタンパクの修飾など、多くが知られている。
化学反応や酵素反応生体経路など: | ADPリボシル化 ATP再生系 ATP加水分解 ATP合成 Arrheniusの式 C3光合成 C3経路 |
ADPリボース化
(ADPリボシル化 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 07:00 UTC 版)
ADPリボース化(ADP-ribosylation)はタンパク質の翻訳後修飾の一つで、1つまたはそれ以上のアデノシン二リン酸(ADP)リボースを付加する反応である[1][2]。この反応は細胞間の情報伝達やDNA修復、アポトーシスなど多くの細胞機能に関わっている[3][4]。
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- 1 ADPリボース化とは
- 2 ADPリボース化の概要
ADPリボシル化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:25 UTC 版)
大きなADPリボシル基は、タンパク質の様々な残基に導入される。この修飾は細菌の強力な毒素によって引き起こされる。
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ADPリボシル化
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「ヒストン修飾酵素」の記事における「ADPリボシル化」の解説
ADPリボシル化は、タンパク質に1つ以上のADPリボース基が付加される過程である。ADPリボシル化は、ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(英語版)(PARP)を介して、クロマチン構成、転写因子の結合、mRNAのプロセシングに影響を与える重要な遺伝子調節機構である。PARPには複数のタイプが存在するが、PARP1、PARP2(英語版)、PARP3(英語版)などのDNA依存性PARPがヒストンと相互作用する。遺伝子調節という観点からはPARP1が最も重要な酵素であり、5種類のヒストンタンパク質の全てと相互作用する。 PARP1の触媒活性は(PARP2、PARP3も同様)、不連続なDNA断片、一本鎖切断を持つDNA断片によって活性化される。PARP1はヌクレオソームのDNAの出入口の軸付近に結合し、さらに多数のクロマチン結合タンパク質と相互作用することでクロマチンと間接的に結合することも可能である。クロマチンへの結合に伴って、PARP1はヒストンのコンフォメーションを変化させる抑制的なヒストン標識を作り出し、DNA修復を行えるよう遺伝子発現を阻害する。PARP1による他の転写調節としては、転写コレギュレーター(英語版)としての作用、RNAの調節、そしてDNAメチルトランスフェラーゼであるDNMT1の阻害によるDNAメチル化の調節などが行われる。
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