側頭骨の岩様部とは? わかりやすく解説

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側頭骨の岩様部

読み方そくとうこつのがんようぶそくとうこつのすいたいにゅうとつぶ
別名:側頭骨の錐体乳突部
【英】:Pars petrosa,Petrous part of temporal bone

岩様部は外耳孔後で下方突出する乳様突起から頭頂切痕にかけての部を乳突部と、それを底として前内方水平に突出する四角錐状の骨塊である錐体狭義の岩様部ということもある)を含めて岩様部(錐体乳突部)と呼ぶ。これは軟骨性頭蓋底耳嚢由来する一塊独立した骨として発生する。しかし、便宜上ここでは乳突部と錐体分けて説明する。①乳突部の外側面は筋の付着による粗面有し外耳孔後方下方延長した部分乳様突起といい、胸鎖乳突筋の着くところである。乳様突起の後内側には乳突切痕があり、ここに顎二腹筋後腹起こり、さらにその内側に後頭動脈溝認められている。乳突部の内側面には深くて長い陥凹があり、ここにS状洞溝走り上方では後頭骨横洞溝に、下方頚静脈孔につづく。後縁にある乳突孔は乳突導出静脈通しS状洞溝に開く。乳突部の後部後頭鱗結合する部分後頭縁という。顔面神経管顔面神経通路内耳道底の顔面神経野より骨内に入り蝸牛外側沿って、ほとんど平位で前外方へ進む。次いでほぼ直角をなして後外方へまがり、ここで顔面神経管膝形成するその後鼓室壁の前庭窓の上部すなわち鼓室と骨半規管の間を走行し、外後方進んだ後、弓状をなして下行し、茎乳突孔開口する。鼓索神経小管は鼓索神経の通路茎乳突孔の少し上方顔面神経管から分かれて上方延び鼓室溝の後縁極めて近いところで鼓室開口する。次いで鼓室外側壁の粘膜おおわれながら、ツチ骨柄キヌタ骨長脚との間を前進し鼓室の前上方貫通し錐体鼓室裂経て頭蓋外面に出る。②側頭骨錐体蝶形骨後頭骨との間で後外側から前内側向かい斜位介在する四角錐体形の骨で、最も堅い骨として知られている。前、後、下の3面および上、前、後の3縁に大別される先端部を錐体尖といい、蝶形骨体大翼、および後頭骨底部との間に破裂孔形成する破裂孔骨化せず頭底線維軟骨満たされており、ここを大および深錐体神経貫通する錐体線に頚動脈管内攻開口する。すいたの下面導管の外口が開口し、外口の後上壁から2本の頚鼓小管入り鼓室に開く。錐体前縁蝶形骨大翼との間に蝶錐体裂をなす。前面大脳面ともよばれ、外側溝半には内耳前半器管によって生じた弓状隆起があり、また弓状隆起錐体鱗裂との間には鼓室の上壁をなす鼓室蓋がある。錐体近くには三叉神経圧痕という小さな窩がある。その後外方錐体長軸とほぼ平行に走る2本の溝があり、内側の溝を大錐体神経溝といい、その後端は大錐体神経溝といい、その後端は大錐体神経管裂孔より骨内に入り顔面神経管につづく。また外側の溝は小錐体神経溝といい、その後端は小錐体神経管裂孔より骨内に入り鼓室経由して鼓室小管につづく。上縁前面後面との境界をなし、境界部の稜に上錐体洞溝がある。後面小脳面ともよばれ、この面のほぼ中央内耳孔があり、これは内耳道につづき、さらにつづいて内耳道底となる。内耳孔の上後方に浅い弓下窩の下外後方前庭水管開口である前庭水管外口がある。後縁の前内側部は後頭骨底部接し錐体後頭裂をなし、ここに下錐体洞溝がある。その後内側部に頚静脈切痕があり、後頭骨外側部の同名溝と合して頚静脈孔をつくる。この切痕内に出る頚静脈孔内突起はは、後頭骨同名突起相対して頚静脈孔小さ前部大き後部とに分ける。下面前縁部に接するところ、すなわち錐体鱗裂の前内側端に筋耳管管開口があり、この管は筋耳管管中隔により上部鼓膜張筋半管下部耳管半管二分されている。また下面の後外側部には大き弓状頚静脈窩があり、その直前にある頚動脈管外口との間にはきわめて小さ錐体小窩があり、その底に鼓室小管が開口する。またこの窩の後内方蝸牛小管の外口が認められる頚静脈窩外壁には乳突小管があり、これは骨内で顔面神経管下端部と交差し鼓室乳突裂に開く。頚静脈窩外側下面の後外側端より細長い茎状突起が出るが、その突起基部直前顔面神経管開口である茎乳突孔がある。この孔の少し上方鼓索神経小管顔面神経管から分かれて鼓室後壁より鼓室の前上隅を貫いて錐体鼓室裂より外頭蓋底出る。なおすいた鼓室裂と既述錐体鱗裂とを合わせて鼓室鱗裂という。



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