ベンゾジアゼピン
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ベンゾジアゼピン(benzodiazepine)は、縮合したベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ、向精神薬である。 BZD、BDZ、BZP、BZ等と略記される。 この系統の初めての薬であるクロルジアゼポキシドは、1955年にレオ・スターンバックにより偶然発見され、1960年にホフマン・ラ・ロシュにより作り変えられたジアゼパムもまた1963年以来販売されている。
- 1 ベンゾジアゼピンとは
- 2 ベンゾジアゼピンの概要
ベンゾジアゼピン系
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詳細は「ベンゾジアゼピン系」を参照 1960年代にバルビツール酸系の危険性から、よく用いられるようになった。GABA受容体に作用する。近年は、新しい非ベンゾジアゼピン系睡眠薬に置き換えられた。ベンゾジアゼピンは、短期的には有効であるが、1 - 2週間後には耐性が形成され、そのため長期間の使用には無効となる。 中止時にはベンゾジアゼピン離脱症状が生じる可能性がある。これは反跳性不眠、不安、混乱、見当識障害、不眠、知覚障害の特徴を持つ。したがって、耐性、薬物依存、長期使用の副作用を避けるために処方は短期に限られる。 同じくGABA受容体に作用するアルコールとの併用は相加作用を強める危険性が高く、特に力価の強い薬剤では呼吸中枢を抑制し死に至る危険性がある。同じくGABA受容体に作用する気分安定薬として販売される抗てんかん薬とも相加作用がある。常用により効果が弱くなる耐性が生じ数週間でほとんど効果がなくなるが、そのために多剤大量処方となりやすく、とりわけ長期間、高用量の服用で離脱症状が激しく生じるため、急な断薬は推奨されない。離脱に入院を要するような致命的な発作を引き起こす可能性がある薬物というのは、ベンゾジアゼピン系やバルビツール酸系の鎮静催眠薬およびアルコールのみである。また離脱症状の特徴として遷延性離脱症候群が生じる。 現在、日本国内の睡眠薬のうち、ベンゾジアゼピン系睡眠薬が占める割合は処方箋発行ベースで約65%である。
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ベンゾジアゼピン系
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フルニトラゼパム(サイレース、ロヒプノール)第2種向精神薬。 ロルメタゼパム(エバミール、ロラメット)第3種向精神薬。 トリアゾラム(ハルシオン)第3種向精神薬。 ミダゾラム(ドルミカム)第3種向精神薬。 フルラゼパム(ダルメート)第3種向精神薬。 エスタゾラム(ユーロジン)第3種向精神薬。 クアゼパム(ドラール)第3種向精神薬。 クロバザム(マイスタン)第3種向精神薬。 ニトラゼパム(ベンザリン)第3種向精神薬。 ブロチゾラム(レンドルミン)第3種向精神薬。 ハロキサゾラム(ソメリン)第3種向精神薬。 ニメタゼパム(エリミン)第3種向精神薬。
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ベンゾジアゼピン系
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詳細は「ベンゾジアゼピン系」を参照 「非ベンゾジアゼピン系」も参照 ベンゾジアゼピン系は、ベンゼン環とジアゼピン環が縮合した化学構造の向精神薬である。初のこうした薬であるクロルジアゼポキシド(コントール)は、1955年にレオ・スターンバックにより偶然発見され、1960年にホフマン・ラ・ロシュにより作り変えられたジアゼパム(セルシン)もまた1963年以来販売されている。多くの抑制剤としての用途において、バルビツール酸系から置き換えられてきた。 ベンゾジアゼピンは、GABAA受容体における神経伝達物質のγ-アミノ酪酸(GABA)の作用を強化し、鎮静、催眠、抗不安、抗てんかんと筋弛緩の特性がある。多くの短時間型ベンゾジアゼピンの高用量のにおける薬理学的な応用では、健忘解離の作用がある。これらの特性はベンゾジアゼピンが不安、不眠症、興奮、てんかん、筋痙攣、アルコール離脱症候群や医学的・歯科処置前の前投薬に役立つ。 一般に、ベンゾジアゼピンは短期的には安全かつ有効であるが、認知障害や攻撃性のような奇異反応あるいは脱抑制が時に生じる。長期的な使用は、有害な身体および精神への影響への懸念と有効性への疑問の増加から議論がある。
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ベンゾジアゼピン系
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ベンゾジアゼピン系抗てんかん薬は発作型に関わらず有効なことがある。ただしミオクローヌス発作など一部を除いて耐性の形成ができやすい。また重症筋無力症、急性狭隅角緑内障には禁忌である。長期使用により耐性と依存性が形成される。 クロナゼパム(CZP)(商品名リボトリール、ランドセン) ミオクローヌス発作に有効である。1~3mgを分2で投与する場合が多い。 ジアゼパム(DZP、DAP)(商品名セルシン、ホリゾン、ダイアップ坐剤) 重積状態での第一選択薬であり、救急医療の現場でよく用いられる。5mgずつ20mgまで使用することが多い。 詳細は「痙攣」を参照 ニトラゼパム(NZP)(商品名ネルボン、ベンザリン) ミダゾラム(商品名ドルミカム)(日本では健康保険での適応症はなく、小児科学会が適応要望を出している) 呼吸抑制が出にくいため重積状態で使いやすい。10mgを生理食塩水20mlで希釈して緩徐に静脈注射といった方法がとられる。 クロバザム(CLB)(商品名マイスタン) クロナゼパム、ジアゼパムなど従来のベンゾジアゼピン系抗てんかん薬が1,4-ベンゾジアゼピン(1,4位にN原子をもつ)であるのに対してクロバザムは1,5-ベンゾジアゼピンである。単剤投与では効果は限定的であるがカルバマゼピンで抑制ができなかった複雑部分発作で追加薬として用いられる。フェニトイン、ゾニサミドにも追加することがある。バルプロ酸が無効であった特発性全般てんかんの欠神発作に有効な場合もある。5mg/dayから開始し30mg/dayまで増量できる。
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「ベンゾジアゼピン系」の例文・使い方・用例・文例
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