ベンゾジアゼピンとは? わかりやすく解説

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ベンゾジアゼピン【benzodiazepine】

読み方:べんぞじあぜぴん

ベンゼン環ジアゼピン環縮合した構造中心とする物質。GAGAA(ギャバエー)受容体イオンチャンネル型のGABA受容体)と結合して中枢神経系機能抑制し、抗不安・静穏・催眠筋弛緩(しかん)・抗痙攣(けいれん)などの作用を示す。ベンゾジアゼピン誘導薬同義BZD


ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/12 15:03 UTC 版)

ベンゾジアゼピン(benzodiazepine)は、縮合したベンゼン環ジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ、向精神薬である。 BZDBDZBZPBZ等と略記される。 この系統の初めての薬であるクロルジアゼポキシドは、1955年にレオ・スターンバックにより偶然発見され、1960年にホフマン・ラ・ロシュにより作り変えられたジアゼパムもまた1963年以来販売されている。


  1. ^ 世界保健機関(WHO)による規定1日用量 N05BA N05CD
  2. ^ 3mg Kinder DDD



ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 15:08 UTC 版)

全般性不安障害」の記事における「ベンゾジアゼピン」の解説

ベンゾジアゼピン薬物乱用#各国の状況」も参照 ベンゾジアゼピンは即効性抗不安薬であり、GADその他の不安障害用いられている。しかしながら長期間の使用では副作用があるため、FDA短期的な使用(6-12週)に限って承認した世界不安学会では、耐性精神障害認知記憶障害身体的依存ベンゾジアゼピン離脱症候群形成されるため、ベンゾジアゼピンの長期使用推奨していない。副作用には、眠気運動能力低下平衡感覚問題などがある。 英国国立医療技術評価機構(NICE)の診療ガイドラインは、短期間危機介入使用除いてベンゾジアゼピンを処方してならないとしている。 カナダ精神医学会(CPA)のガイドラインでは、ベンゾジアゼピンは、2種類上の抗うつ薬治療成功しなかった場合第二選択としての限定し推奨している。しかしその際でも、ベンゾジアゼピンは重度の不安や動揺和らげるための期間を限定して使用にするとしている。 スウェーデン医療製品庁は、不安の薬物療法には薬物依存リスクのためベンゾジアゼピンを避けるべきだとしている。デンマーク保健省依存性薬物処方ガイドラインでは、全般性不安障害パニック障害不安障害第一選択肢抗うつ薬である。依存性があるため、ベンゾジアゼピンの処方非薬物療法などそれ以外全て治療できない場合のみに限定され処方期間は4週間目処であり、長期間治療避けなければならないとしている。

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ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 05:53 UTC 版)

不眠症」の記事における「ベンゾジアゼピン」の解説

ベンゾジアゼピン系」も参照 処方規制については「ベンゾジアゼピン薬物乱用#各国の状況」を参照 不眠症のために最も一般的に処方される睡眠薬種類ベンゾジアゼピン系である。すべてのベンゾジアゼピンはGABAA受容体対し選択的に結合する。しかし、特定のベンゾジアゼピンは、他のベンゾジアゼピンよりもGABAA受容体におけるα1サブユニット対す作用が強い(例えば、トリアゾラムおよびテマゼパムα1サブユニットに強い作用があり、アルプラゾラムジアゼパムα1サブユニットに対して強い作用がある)。α1サブユニットは、鎮静運動障害呼吸抑制健忘運動失調、また行動の強化薬物探索行動)と関連している。α2サブユニットは、抗不安作用脱抑制関連している。このため特定のベンゾジアゼピンは、他のものよりも不眠症治療適している。ベンゾジアゼピン系睡眠薬には、テマゼパム英語版)、フルニトラゼパムロヒプノールサイレース)、トリアゾラムハルシオン)、フルラゼパムダルメート)、ミダゾラム(ドルミカム)、ニトラゼパムベンザリン)、クアゼパムドラール)などがある。これらの耐性身体依存形成し中止時にベンゾジアゼピン離脱症候群つながりとりわけ長期間定常的使用後には顕著である。ベンゾジアゼピンは、薬物乱用アルコール乱用経歴を持つ患者には、使用避けるか極めて慎重に処方すべきである。 ベンゾジアゼピンは無意識に誘導し、浅い睡眠促し、深い睡眠費やす時間減少させるため、実際に睡眠悪化させる他の問題としては、短時間作用型の睡眠補助薬不眠症定常的使用していると、日中反跳性不安生じさせる。ベンゾジアゼピンは睡眠開始助け睡眠時間増やすが、深い睡眠減らし浅い睡眠増やす不眠症におけるベンゾジアゼピンの利益に関する証拠少なく重大な害についての証拠ありながら処方増加し続けてきた。多くの人にとって、不眠症対するベンゾジアゼピンの長期的な使用不適切であると認識されており、ベンゾジアゼピンの長期的影響について有害な副作用懸念があるため、徐々に減薬し断することが推奨される日本睡眠学会および厚労省科学斑のガイドラインは、常用量の睡眠薬効果不十分な場合に、睡眠薬多剤併用がより有効であるという証拠がなく、副作用危険性低減するためにも、多剤併用できるだけ避け、特に、3種類以上のベンゾジアゼピン系ないし非ベンゾジアゼピン系併用避けなければならないとし、そして臨床常用量の使用でも増量危険性利益慎重に考慮し長期連用による二次性不眠症可能性検討し睡眠衛生認知行動療法といった代替治療法検討すべきであるとしている。 高齢者においてビアーズ基準など控えるべき薬剤一覧に掲載されている。日本医師会日本老年医学会の手引きでは、長時間作用型とトリアゾラム使用すべきではなく、ほかのベンゾジアゼピンは可能な限り使用控え使用するにしても短期間、最低量であるとしている。しかし実態多く日本医師は無関心であり漫然と投与し続け傾向にある。

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ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 07:04 UTC 版)

オーガズム後疾患」の記事における「ベンゾジアゼピン」の解説

抗うつ剤である。個別事例報告掲示板等で多い。

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ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 03:34 UTC 版)

抗不安薬」の記事における「ベンゾジアゼピン」の解説

詳細は「ベンゾジアゼピン系」を参照 ベンゾジアゼピン系不安に対す使用は、短期間限定されるベンゾジアゼピン系は、不安障害治療するための他の処方薬効きはじめる間までの期間を補う目的用いられることがある通常短期的な中枢神経沈静必要な時一次選択であり、さまざまな症状用いられる2週間超える使用は、離脱症状リバウンド症状危険性がある。長期間使用した場合耐性依存性生じる。

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ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 23:29 UTC 版)

鎮静薬」の記事における「ベンゾジアゼピン」の解説

現在、日本において一般的に利用される鎮静薬は、ベンゾジアゼピン系と、これとほぼ同様のチエノジアゼピン系分類されるものがほとんどである。 ベンゾジアゼピン系以前によく使われていたバルビツール酸系比べて毒性が低いが、過剰摂取による死亡今なお問題である。またベンゾジアゼピンは依存危険性があるため、1ヶ月上の長期処方行わないことが推奨される各国保健省では、不安治療にベンゾジアゼピンを用いることを推奨していないことも多い。(ベンゾジアゼピン薬物乱用#各国の状況参照

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ベンゾジアゼピン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 07:52 UTC 版)

奇異反応」の記事における「ベンゾジアゼピン」の解説

ベンゾジアゼピンは、「マイナートランキライザー呼ばれる種類向精神薬で、催眠精神安定、抗不安、抗てんかん筋弛緩などの性質を持つが、正反対反応引き起こすこともある。敏感な人では、ベンゾジアゼピン治療に対して、不安の増加攻撃性動揺精神錯乱英語版)、脱抑制衝動制御を失う、多弁英語版)、暴力行為痙攣反応がある可能性がある。矛盾した副作用犯罪行動さえも招く可能性もある。 ベンゾジアゼピンに起因する重篤な行変化には、躁病統合失調症怒り衝動性軽躁病などが報告されている。 ベンゾジアゼピンの奇異反応用量依存するように見え、そのため高用量生じやすい可能性がある。 ベンゾジアゼピンに起因する逆説的な激怒反応は、意識水準変化した結果として無意識下での行動英語版)、前向性健忘抑制のない攻撃性生じる。これらの攻撃的な反応は、脱抑制セロトニン作動性英語版)の機序によって生じ可能性がある。 英国医師会雑誌BMJ)への投書では、児童虐待が現に行われているかその脅威があるとされた親は、その時点で服用していた割合高く頻繁にベンゾジアゼピンと三環系抗うつ薬併用されていたことが報告された。多く母親が、精神安定剤消費している間、不安や抑うつ少なく感じた代わりに子供同様にほかの家族の一員への敵意攻撃性あらわになったと述べた執筆者は、対処困難な泣いている赤ちゃん精神安定剤作用との組み合わせのような環境的あるいは社会的ストレスが、児童虐待出来事促す可能性があると警告した自己攻撃性が、臨床試験における研究条件下で報告され実証されている。ジアゼパムは、自らを害する気持ち増加させることが判明している。 ベンゾジアゼピンは、たまに発作性疾患有する患者において、脳波測定値逆説的な悪化もたらす

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