雑草 雑草の概要

雑草

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/21 00:58 UTC 版)

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オオバコ・典型的な雑草の一つ。
踏みつけに対する抵抗が特に強い。

概要

ハキダメギク

特定の分類群を示すものではないが、人間の活動によって強く攪乱を受けた空間を生息場所とする点で、共通の生態学的特性を共有することが多い。転じて、重視されないがたくましい存在、悪く言えばしぶとい存在として、比喩に用いられる[2]

これらは、分類上は多種多様な植物からなる群であるが、シダ植物で雑草と見なされるものはきわめて少ない。裸子植物は皆無である。被子植物でも、イネ科キク科のものがかなりの部分を占める。これらは、被子植物の中でも進化の進んだグループと見られている。また、帰化植物も多い[3]。これは、人間の生活範囲に密着している植物であるがゆえ、ある意味で当然であると言える。また特定の栽培植物には、それに対応する雑草が存在する場合がある。

繁茂状況によって、これらに付随して生息する動物群も存在し、ハエ昆虫、それらを餌にするクモなどの節足動物ネズミ等の小型哺乳類・小型のといった小動物が生活する格好の場所を提供する。しかし雑草によって、人間の活動にとって害虫が発生する元にもなる。

日本語では種の名称に、ある種の蔑みを含んだものが用いられることもある。例えば、動物の名前を冠すもの(カラスウリカラスノエンドウヘビイチゴイヌガラシ)や、迷惑感を示すもの(ワルナスビ。ただし、これは有毒である)などがある。そのほかハキダメギク(掃溜菊)やヘクソカズラ(屁糞蔓)といった有難からぬ名前を付けられた種もある。これは、人間にとって有用でない、あるいは一般には取るに足らない存在と捉えられていることから名付けられた。

雑草の研究は、雑草の駆除や管理を対象に進められてきた。

定義

雑草の定義として、以下のようなものが挙げられている[4][5]

  1. 農学の立場からみて、「作物に直接または間接的な害をもたらし、その生産を減少させる植物(荒井:1951)」[6]
  2. 植物生態学の立場からみて、「人間活動で大きく撹乱された土地に自然に発生・生育する植物(ハーパー:1944)」[7]
  3. 一般人の立場からみて、「人間の身の回りに自生する草」(人里植物[8]
  4. アメリカ雑草学会「人類の活動と幸福・繁栄に対して,これに逆らったりこれを妨害したりするすべての植物」[9]

このうちの1だけを雑草と見なす考え方もある。

分類

雑草は、自生地によって以下のように分類できる。

  • 水田果樹園庭園芝生など、人間がある特定の植物の育成を目指している場所へ、人間の意図に反して勝手に侵入し、成長、繁殖する植物(農耕地雑草)。繁殖が激しく、ねらいとする植物の育成に邪魔になる場合、集中的に駆除(除草草刈り)の対象になる。また、牧草地に繁殖する家畜にとって有害となる植物。
  • 運動場駐車場道路周辺など、人間がいかなる植物の育成をも認めていない場所へ勝手に侵入し、成長、繁殖する植物(非農耕地雑草)。すべて、定期的に駆除されることがある。

水田の場合、イネの成長の間は雑草は駆除の対象となるが、稲刈りから次の春までは、雑草は比較的放置される。ここには水田雑草とよばれる特殊な植物群が存在する。

海藻を食べる文化の少ない欧米では、これらの海藻も海の雑草Seaweeds)と一括りにして呼び習わしている。日本では、ワカメコンブモズクなどの海藻については食用とするため雑草と呼ぶことはない。


  1. ^ 一般には、発芽直後の(木本)も雑草扱いされることもあるが、大きくなる前に駆除されるのが普通。なお、林業の立場からは有用樹主以外を通常雑木・柴などと呼ぶ。
  2. ^ 雑草の話 第1話
  3. ^ 『新版 日本原色雑草図鑑』
  4. ^ 雑草の話 第1話 第25話
  5. ^ 三浦 (2009)
  6. ^ 雑草の話 第1話
  7. ^ 雑草の話 第1話
  8. ^ 『きらわれものの草の話』p.8
  9. ^ a b 三浦励一「ドメスティケーションとは何か : 雑草とは何か : 特にドメスティケーションとの関係において」『国立民族学博物館調査報告』第84巻、2009年3月、 35-50頁。
  10. ^ [1]
  11. ^ [2]
  12. ^ [3]
  13. ^ [4]
  14. ^ 田中直著「雑草とご愛草」『宮中侍従物語』p.225-230
  15. ^ 流行語大賞は「雑草魂」「リベンジ」「ブッチホン」(1999年12月2日 読売新聞)





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