雑草
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/09 06:12 UTC 版)
絶滅危惧
耕地雑草の中には、除草剤などの近代化によって絶滅が危惧される種も存在する[22]。そのため、ドイツなどの一部の国は、耕作地の周りに緑地帯を設け、絶滅危惧種の雑草の保護と多様性の確保のための活動が行われる[23]。
研究機関・学会
文化
- 創世記の3章17-19節に、禁断の果実の実を食べた呪いから、茨とあざみが生えて、糧を得るのに苦労するようになったとする記述がある。ほかにも、キリスト教の聖書には茨とあざみに関する記述は数多い。
- 一部の戦国武将では、生命力のつよい雑草を家紋に取り入れた。カタバミ(片喰紋)、オモダカ(沢瀉紋)、ナズナ(薺紋)、そして徳川家の三つ葉葵のモデルであるフタバアオイなどである[28]。
- 関連発言
- 「雑草という植物は存在しない」 - 牧野富太郎の言葉。どんな草にも名前や役割はあり、人々の都合で邪険に扱うような呼び方をすべきではない、という意味。昭和天皇もまた「雑草ということはない」として同様の趣旨を語ったと侍従だった田中直が紹介している。しかし、繁殖力が強く、他の植物の害となりやすい外来種は、自ら草抜きした[29]。
- 「ヨーロッパには雑草がない」- 和辻哲郎が著書『風土』で、ヨーロッパへの船の上である生物学者から聞いた話として、記している[10]。この発言は、三浦励一によって誤解が含まれていると指摘されている。
- 「雑草魂」 - プロ野球投手の上原浩治が自らを例えた言葉。1999年度新語・流行語大賞を受賞した[30]。同様の言葉に同じくプロ野球投手だった鈴木啓示の「草魂」がある。
脚注
注釈
出典
- ^ 『広辞苑』(第四版)岩波書店〈岩波書店〉、1992年。
- ^ 萩本 宏「雑草の定義と雑草学の役割」『雑草研究』第46巻第1号、日本雑草学会、2001年、56-59頁、doi:10.3719/weed.46.56。
- ^ “雑草管理に関するQ&A”. 雑草管理教育研究センター. 2023年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月3日閲覧。
- ^ 河野 昭一「種生物学の立場からみた雑草」『雑草研究』第20巻第4号、日本雑草学会、1975年、145-149頁、doi:10.3719/weed.20.145。
- ^ a b c 雑草の話 第1話
- ^ 『新版 日本原色雑草図鑑』
- ^ 雑草の話 第1話 第25話
- ^ 三浦 (2009)
- ^ 『きらわれものの草の話』p.8
- ^ a b 三浦励一「ドメスティケーションとは何か : 雑草とは何か : 特にドメスティケーションとの関係において」『国立民族学博物館調査報告』第84巻、2009年3月、35-50頁。
- ^ 頑固な雑草の名前としつこい雑草の抜き方
- ^ “雑草学ノート”. hp.brs.nihon-u.ac.jp. 日本大学. 2023年8月8日閲覧。
- ^ a b c 4章 雑草の除草回避戦略 サイト:京都大学
- ^ 幹二, 伊藤 (2018). “雑草リスク情報-その2:その傷害や病気,実は雑草が原因です”. 草と緑 10: 54–65. doi:10.24463/iuws.10.0_54 .
- ^ “農業技術事典NAROPEDIA”. lib.ruralnet.or.jp. 2023年6月20日閲覧。
- ^ 除草機. コトバンクより。
- ^ “Chapitre 12. Désherbage des cultures par les oies”. www.fao.org(国際連合食糧農業機関). 2023年6月13日閲覧。
- ^ “面倒な草刈りをしてくれる“除草ヤギ”が大人気…かわいすぎて除草させられない人も|FNNプライムオンライン”. FNNプライムオンライン (2020年11月5日). 2023年6月20日閲覧。
- ^ “農薬代わりに豚活用 ブドウ園で試み―仏:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2023年9月4日閲覧。
- ^ 耕作放棄地対策のための豚放牧技術を確立 愛知県農業総合試験場
- ^ “ヒガンバナ:ご先祖の知恵 (常陽新聞連載「ふしぎを追って」) (情報:農業と環境 No.114 2009年10月)”. www.naro.affrc.go.jp. 2023年6月20日閲覧。
- ^ 冨永, 達 (2003年12月25日). “絶滅に瀕する耕地雑草の現状”. 京都府立大学学術報告. 人間環境学・農学 = The scientific reports of Kyoto Prefectural University. Human environment and agriculture. pp. 101–105. 2023年8月9日閲覧。
- ^ “100 Äcker für die Vielfalt - 100 Äcker für die Vielfalt”. www.schutzaecker.de. 2023年8月9日閲覧。
- ^ [1]
- ^ [2]
- ^ [3]
- ^ [4]
- ^ https://www.facebook.com/ToyokeizaiOnline+(2015年3月28日).+“戦国武将は、なぜ雑草を家紋にしたのか”. 東洋経済オンライン. 2023年8月9日閲覧。
- ^ 田中直著「雑草とご愛草」『宮中侍従物語』p.225-230
- ^ 流行語大賞は「雑草魂」「リベンジ」「ブッチホン」(1999年12月2日 読売新聞)
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