稲木 概要

稲木

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/21 08:57 UTC 版)

概要

横木は最下段でも作物が地面につかない程度の高さになっている。地方によって稲掛け(いねかけ、いなかけ)、稲機(いなばた)、稲架(はさ、はざ、はせ、はぜ、はで)、(うし)など異称も多い。

稲穂などがかけやすい身長より少し上程度のものがほとんどであるが、中には梯子を使って掛けるような大掛かりなものも作られ、主に収穫後の田畑に作られることが多い。地域によっては特殊な形状のものもある。例えば風の強い島根県石見地方では「ヨズクハデ」(ヨズクはミミズクの意)と呼ばれる特殊な三角錐の形状をした稲木が用いられる。

毎年作るのではなく近くに備え付けしてある地方もある。稲木に干す作業及びその干した状態は稲木干し、または地域によっては稲架掛け(はさかけ)などとも呼ばれる。

特殊な例では稲架木(はざぎ、はさぎ)と呼ばれるものがある。農地近くに等間隔に植えられたハンノキなどの生木の間に挟み込むようにして稲を乾燥させるものである。これは特に新潟県に多く見られ、古くは埼玉県など関東地方にも見られた。

干すことによってアミノ酸の含量が高くなり、また稲を逆さまに吊るすことで、の油分や栄養分、甘みが最下部の米粒へ降りて栄養うま味が増すと言われている。太陽光という自然エネルギーを利用する古来よりの方法であったが、近年は乾燥機により乾燥することが多く、収穫の季節になっても天日干しは手間がかかるため減少傾向にある。

ギャラリー

脚注




「稲木」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「稲木」の関連用語

稲木のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



稲木のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの稲木 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS