王様と私 (1956年の映画)
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王様と私 | |
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The King and I | |
映画でユル・ブリンナーが使用した衣装 | |
監督 | ウォルター・ラング |
脚本 | アーネスト・レーマン |
原作 |
オスカー・ハマースタイン2世 『王様と私』 |
製作 | チャールズ・ブラケット |
製作総指揮 | ダリル・F・ザナック |
出演者 |
デボラ・カー ユル・ブリンナー リタ・モレノ マーティン・ベンソン レックス・トンプソン |
音楽 | リチャード・ロジャース |
撮影 | レオン・シャムロイ |
編集 | ロバート・L・シンプソン |
製作会社 | 20世紀フォックス |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 |
1956年6月28日 1956年10月26日 |
上映時間 | 133分[1] |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $4,550,000[2] |
興行収入 | $21,300,000[3] |
配給収入 | $8,500,000 |
この映画は商業的、批評的に成功し、第29回アカデミー賞において9部門にノミネートされ、ブリンナーの主演男優賞を含む5部門で受賞した。
また同じミュージカルを原作とし、1999年にアニメ映画『王様と私』が公開された。
あらすじ
夫を亡くした頑固な教師アンナ(デボラ・カー)が息子ルイス(レックス・トンプソン)を伴って、シャムの王様(ユル・ブリンナー)の多くの子供たちの家庭教師として、ウェールズからシャムの首都バンコクに到着する。2人は王様の側近で威圧感のあるクララホム首相(マーティン・ベンソン)を紹介される。クララホム首相は2人が住むこととなる王宮に迎えるために来たのだと説明するが、王宮の外に住みたいというアンナの契約を脅かすものであった。アンナはウェールズに戻ろうかと考えたが、ルイスとクララホム首相と共に渋々下船する。
王宮においてアンナは王様との面会を申し出てクララホム首相役に王室への入室を許可される。喜んだ王様はアンナの意見を無視してチャン王妃(テリー・サンダース)、そしてビルマから来た上品なタプティム(リタ・モレノ)を含む複数の妻たちにアンナを紹介する。また王様は生徒となる子供15名も紹介するが、ほかに長男で後継者のチュラーンロンコーン王子(パトリック・アディアート)を含む子供67名がいると語る。アンナは滞在および教育に同意し、封建的なタイ王室に近代の風を取り込もうと、やる気になる。その夜遅く、チャン王妃を含む妻たちがアンナの荷物の整理を手伝っていると、アンナの亡くなった夫トムの古い写真が出てきて、妻たちはタプティムに対し、シャムに自分を連れてきたルン・タ(カルロス・リヴァス)と恋仲であることをあざける。
アンナは自分の住む場所を諦められずに子供たちに家の利点を教え、王様は不機嫌になり文化が違うと主張も違うことに頭を悩ませる。アンナは教えることで互いを知り、子供たちとの関係を築いていく。しかし雪を見たことがない子供たちは雪の存在を信じず混乱に陥る。王様が、騒がしい教室に入ってくるとタプティムが『アンクル・トムの小屋』の本を持っていることに気付き、奴隷について周りを巻き込みアンナと議論が白熱する。
その夜、アンナは王様の自室に呼ばれる。王様は聖書を読んだが世界は6日間でできたのではなく何百年もかかってできたのだと語る。王様はアンナの説明を聞き入れず、アメリカの南北戦争の支援のために雄の象を贈るとエイブラハム・リンカーン大統領に手紙を書いてほしいと頼む。さらに王様は自分に対して頭が高い者は誰もいないとして、シャムの伝統に即した床への直接の座り方を強要した。アンナは雄の象だけ贈られても長持ちしないと言おうとするが、伝統としきたりを重んじる頑迷な王様と対立し、手紙を書き終えるようにと退出させられる。部屋を出るとルン・タとすれ違うが、タプティムと密会しようとしていることを知る。ルン・タは密会の手引きをアンナに頼み、アンナは最初断るが亡夫とのことを思い出し結局受け入れる。ルン・タとタプティムは闇に隠れて密会し、ルン・タが次にシャムに来た時に共に逃げる約束をする。
翌日、王様はイギリス帝国の拡大の知らせに頭を悩ませ、アンナが子供たちに繰り返し『Home Sweet Home』を歌わせるのを聞いて教室に駆け込む。アンナは子供たちが止めるのも聞かずにシャムを離れると強気に脅す。王様は、アンナは使用人であり契約不履行としてただ出て行けと語る。その夜遅くにチャン王妃がアンナのもとを訪れ、王様はイギリスに野蛮な統治者と思われ、保護国にされてしまうという噂を不安に思っているのだと語る。アンナはショックを受けるが、口論の後のため王様と話をすることをためらう。チャン王妃は王様にはアンナの説得が必要であると納得させる。アンナは王様も和解できるか心配していること、そしてイギリスからバンコクの評価のため公使が来ることを知る。アンナはジョン・ヘイ大使(アラン・モウブレイ)および元恋人エドワード・ラムゼイ卿(ジェフリー・トゥーン)が公使として来ることを知り、ヨーロッパの食事と音楽でヨーロッパ様式でもてなすことを提案する。その後1週間以内に公使が来ると知らせが入る。王様はアンナの支援のお礼に家を贈ると約束する。
公使が到着した夜、ラムゼイ卿はアンナと昔話に花を咲かせ、アンナはイギリス社会に思いを馳せる。ラムゼイ卿とアンナがダンスをしているところに王様が割り込み、イライラしながらダンスは夕食の後だと語る。王様は持ち前の知性で客に好印象を与え、シャムの伝統的バレエによるタプティム版『アンクル・トムの小屋』の上演となる。しかし王様とクララホム首相は、奴隷問題を扱い、奴隷所有者の王が川で溺死する物語に感心しない。ヘイ大使が作者のタプティムと話をしようとすると、タプティムはルン・タと逃げるために退出した後であった 。
客が退出すると、王様はアンナの功績を称え指輪をプレゼントする。王様はタプティムを気に入らないとし、行方不明であると語る。王様は自分が他の女性ばかり見ているのがタプティムは気に入らなかったのかと語るが、アンナははぐらかす。王様は男性には複数の妻を持つ資格があり、女性は忠実でなければならないと主張する。アンナは男性は1人の女性を愛するものだと語り、ポルカを教える前の最初のダンスを思い出しているとクララホム首相が駆け込み、タプティムを捕まえたと知らせる。アンナの懇願にもかかわらず王様は不敬罪によりタプティムを鞭打ちの刑に処する準備をする。アンナは王様は心のない野蛮人であり、行動を注視する必要があるとののしる。クララホム首相はアンナのせいで王様は落胆しているとし、王様はもう以前の王様にはなれないと語る。タプティムはルン・タの遺体が川で見つかったと知り涙を流す。アンナは王様に指輪を返し、ガヴァネスを辞し、次の便でシャムを離れる決意をする。
ある日アンナはルイスと共にシャムを離れる準備をしていると、チャン王妃が王様が死の淵にいると語る。アンナにののしられて以降、王様は食欲もなく夜も眠れず誰とも会いたがらない。チャン王妃は王様からの未完の手紙を渡すと、そこには文化の違いから厳しい態度をとることもあったがアンナへの深い感謝と敬意が記されていた。手紙を読んだアンナはイギリスへ出航する前に泣きながら王様のベッドの脇にやってくる。王様はアンナに再度指輪を与え、アンナはいつも正しいことを言ってくれたとし、アンナとルイスにここに留まってほしいと語る。チュラーンロンコーン王子に王様の地位を譲り、奴隷制度および平伏の廃止を公布する。全てから解き放たれ満足した王様はアンナとクララホム首相が見守る中静かに息を引き取る。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | ||
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東京12ch版 | TBS版 | テレビ東京版 | ||
王 | ユル・ブリンナー | 森川公也 | 小林修 | 壌晴彦 |
アンナ | デボラ・カー (歌唱:マーニ・ニクソン) |
水城蘭子 | 久野綾希子 | |
タプティム | リタ・モレノ (歌唱:リオナ・ゴードン) |
野村道子 | 麻上洋子 | 篠原恵美 |
クララホム首相 | マーティン・ベンソン | 藤本譲 | 水野龍司 | |
チャン王妃 | テリー・サウンダース | 此島愛子 | 磯辺万沙子 | |
王子 | パトリック・アディーアート | 沢井正延 | 伊倉一恵 | |
ルイ | レックス・トンプソン | 菅谷政子 | 矢島晶子 | |
ルンタ | カルロス・リヴァス (歌唱:ルーベン・フェンテス) |
堀勝之祐 | 室園丈裕 | |
その他 | 宮内幸平 嶋俊介 桂玲子 山本圭子 清野ミナ 飯田有穂 坂井志満 松岡武司 |
佐々木梅治 後藤敦 川田妙子 津村まこと 黒田弥生 藤原美央子 樋浦茜子 川先宏美 浅野まゆみ | ||
演出 | 近森啓祐 | 蕨南勝之 | ||
翻訳 | 榎あきら | たかしまちせこ | ||
調整 | 山田太平 | |||
効果 | リレーション | |||
担当 | 鍛治谷功 岩田敦彦 | |||
プロデューサー | 久保一郎 戸張涼 | |||
配給 | ムービーテレビジョン | |||
制作 | ニュージャパンフィルム | テレビ東京 ムービーテレビジョン | ||
初回放送 | 1972年10月12日 21:00-22:56 『木曜洋画劇場』[5] |
1975年12月30日 13:00-14:25 『映画』 |
2000年1月30日 13:00-15:25 『20世紀名作シネマ』 |
- ユル・ブリンナーの声を長年務めている小林修は初放送の東京12ch版の時はスケジュールの都合が合わずに担当する事が出来なかったが、TBS版でようやく担当できた事をインタビューで述べている。
※2016年10月5日発売の『王様と私 <製作60周年記念版>』には東京12チャンネル版(正味93分)とテレビ東京版(正味約120分)の吹替を収録。
- ^ “THE KING AND I (U)”. British Board of Film Classification (1956年10月7日). 2014年5月9日閲覧。
- ^ Solomon, Aubrey. Twentieth Century Fox: A Corporate and Financial History (The Scarecrow Filmmakers Series). Lanham, Maryland: Scarecrow Press, 1989. ISBN 978-0-8108-4244-1. p249
- ^ Box Office Information for The King and I. The Numbers. Retrieved MArch 4, 2013.
- ^ Susan Morgan, Bombay Anna: The Real Story and Remarkable Adventures of the King and I Governess (University of California Press, 2008)
- ^ 再放送1974年5月23日『木曜洋画劇場』、1985年10月14日『月曜ロードショー』他
- ^ Carlos Rivas (interview). The King and I: 50th Anniversary Edition DVD, disc 2 special features, 2006.
- ^ Hischak, p. 151
- ^ "The King and I (1956): Production credits", The New York Times. Retrieved February 23, 2011
- ^ The Fusion of Dance Cultures: An examination of Jerome Robbins' choreography for 'The King and I', Stephanie Prugh, Ballet-Dance Magazine, 2012
- ^ Crowther, Bosley (1956年6月29日). “Screen: 'The King and I'”. The New York Times. オリジナルの2012年7月12日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b https://www.imdb.com/title/tt0049408/releaseinfo
- ^ “The 29th Academy Awards (1957) Nominees and Winners”. oscars.org. 2011年8月21日閲覧。
- ^ “NY Times: The King and I”. NY Times 2008年12月22日閲覧。
- ^ a b シアターリーグ>ミュージカル>王様と私
- ^ a b 「王様と私」ブロードウェイ公演 渡辺謙出演(シアターリーグ、2014年7月3日)
- ^ “日本人初の快挙!渡辺謙、トニー賞主演男優賞にノミネート”. シネマトゥデイ (2015年4月28日). 2015年4月30日閲覧。
- ^ “演劇界の祭典、第69回トニー賞授賞式全結果!渡辺謙主演「王様と私」は4部門で受賞(1/2)”. シネマトゥデイ (2015年6月8日). 2015年6月8日閲覧。
- ^ “【グラミー賞】渡辺謙、主演ミュージカル受賞逃す”. ORICON STYLE (2016年2月16日). 2016年2月16日閲覧。
- ^ “ブロードウェーミュージカル「王様と私」渡辺謙が再主演”. スポニチアネックス (2016年1月20日). 2016年1月20日閲覧。
- ^ “渡辺謙が早期の胃がんで手術 米ミュージカルは延期”. 日刊スポーツ (2016年2月10日). 2016年2月10日閲覧。
- ^ Whistle a Happy Tune! Ken Watanabe Makes a Royal Return to Broadway's The King And I [1]
- ^ 初演当時の芸名は市川染五郎
- ^ 貴城けいがミュージカル『王様と私』を降板(シアターガイド、2011年11月29日)
- 1 王様と私 (1956年の映画)とは
- 2 王様と私 (1956年の映画)の概要
- 3 使用楽曲
- 4 実際のレオノーウェンズとタイ国王
- 5 受賞歴
- 6 舞台版
- 7 アニメ版
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