情報 情報科学・情報工学

情報

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/01 22:25 UTC 版)

情報科学・情報工学

情報という言葉が現在のように多義的に用いられるようになったのは1940年代以降の通信工学、制御工学、コンピュータ科学等の発展に負うところが大きい[2]

様々な分野での情報にかかわる科学的研究の結果として、情報を科学的方法論によって扱う情報科学が次第に形づくられてきたのである[2]

自然科学においては、物質については物質科学によって、エネルギーについてはエネルギー科学によって、科学の領域で作り出された物理法則に還元して説明できるとしばしば信じられているが、《情報》というのはそうした物質科学やエネルギー科学で扱えるものとは別の存在として(物理法則では扱えない存在として)、情報科学という別の科学で扱うべき存在とされるようになった[2]意味と関連のある《情報》という存在を扱う情報科学は20世紀最大の知的遺産のひとつである[2]とも考えられている。

工業規格上の定義

情報処理用語の工業規格としては、国際規格 ISO/IEC 2382-1 およびそれと一致している日本工業規格 JIS X 0001(情報処理用語―基本用語)において、「情報」の用語定義は "Knowledge concerning objects, such as facts, events, things, processes, or ideas, including concepts, that within a certain context has a particular meaning." つまり「事実、事象、事物、過程、着想などの対象物に関して知り得たことであって、概念を含み、一定の文脈中で特定の意味をもつもの」とされている。

法における情報の定義

法学博士白田秀彰の調査・研究[12]によると、日本における法律判例上における「情報」の意味はおおむね次の傾向があるとされる。

  • 法律においては、おおむね電子計算機上の「データ」と同義で用いられる。
  • 行政事件の判例においては、電子計算機・書類など媒体にかかわらず、記録一般を指し示す上位概念として使用されている。
  • 民事事件の判例においては、「記録一般」に限らず、幅広く「知らせ」や「知識」の総体を指し示す上位概念として使用されるが、社会一般における「情報」という単語の曖昧性にひきづられるように、曖昧・平易に用いられる傾向にある。

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m デジタル大辞泉
  2. ^ a b c d e f g h i j 安西祐一郎「情報」 『岩波 哲学・ 思想事典』1998年。 
  3. ^ a b 関連項目: エピジェネティックス細胞記憶
  4. ^ L. Floridi, Information - A Very Short Introduction (Oxford University Press) provides a short overview.
  5. ^ a b 坂本賢三「情報」 『世界大百科事典』平凡社、1988年。 
  6. ^ 酒井清 改訳 (1881年11月15日). “佛國歩兵陣中要務實地演習軌典(再版)”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 内外兵事新聞局. 2019年8月14日閲覧。
  7. ^ 小野厚夫: 情報という言葉を尋ねて(1). 情報処理学会誌, Vol.46, No.4, pp.347-351, 2005.
  8. ^ 軍事領域における訳語の変遷と原状は、高井三郎『知っておきたい現代軍事用語--解説と使い方』アリアドネ企画、2006年、42-45ページ、「〔情報、情報資料、諜報〕intelligence, information, espionage」参照。
  9. ^ 情報という言葉を尋ねて(1)同(2)同(3)
  10. ^ David B. Dusenbery (1992), Sensory Ecology: How organisms acquire and respond to information, New York: W.H. Freeman & Co, ISBN 978-0716723332 
  11. ^ Stewart, Thomas, (2001). Wealth of Knowledge. Doubleday, New York, NY, 379 p.
  12. ^ 法令用語と判例における「情報」 - 法政大学 白田秀彰
  13. ^ 野口悠紀雄 『情報の経済理論』東洋経済新報社、1986年、[要ページ番号]頁。ISBN 4-492-31075-4 
  14. ^ Beynon-Davies P. (2002). Information Systems: an introduction to informatics in Organisations. Palgrave, Basingstoke, UK. ISBN 0-333-96390-3
  15. ^ Beynon-Davies P. (2009). Business Information Systems. Palgrave, Basingstoke. ISBN 978-0-230-20368-6
  16. ^ Witzany G. (2010) Biocommunication and Natural Genome Editing. Springer: Dordrecht
  17. ^ Sandro Nielsen: 'The Effect of Lexicographical Information Costs on Dictionary Making and Use', Lexikos 18/2008, 170-189.
  18. ^ Shu-Kun Lin (2008). 'Gibbs Paradox and the Concepts of Information, Symmetry, Similarity and Their Relationship', Entropy, 10 (1), 1-5.






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