レンズマメ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 15:44 UTC 版)
特徴
高さは40cmほどで、小さな豆果の中に種子が2個できる。種子は丸くて扁平な形であり、直径は4 - 9mmと幅がある。
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花
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種子
分布
西アジア原産で、コムギやオオムギ、エンドウ、ソラマメ、ヒヨコマメなどと同時に栽培化されたと考えられる。
利用
レンズマメは、人類が利用してきたマメの中で最古の部類に属する。新石器時代の紀元前6000年頃から[6]肥沃な三日月地帯で栽培が始まり、ヒヨコマメやソラマメと並んで重要な食物となった[7]。
旧約聖書創世記にも登場し、エサウは狩猟に失敗して飢えていた際に、弟ヤコブにレンズマメの煮物を食べさせてもらう代償に、その長子権を譲ったとされる。また、エジプトの紀元前2000年紀の墳墓におさめられたレンズマメが発掘されている[8]。
古代ローマではソラマメが好んで食べられ、レンズマメは避けられた。ただし、古代ローマの料理書『アピキウス』にはレンズマメのメニューも掲載されている[注 1]。レンズマメが避けられる傾向は中世ヨーロッパにおいても続いた[10]。
現在では、カレーやスープ、煮込み料理など、インド料理やイタリア料理、フランス料理で使用される食材のひとつになっている。
参考文献
- 桑嶋幹『よくわかる最新レンズの基本と仕組み : 身近な現象と機器に学ぶ』秀和システム〈図解入門〉、2005年、10-11頁。ISBN 4-7980-1028-6。
- ナタリー・レイチェル・モリス 著、竹田円 訳『豆の歴史publisher = 原書房』〈食の図書館〉2020年。(原書 Morris, Natalie Rachel (2020), Beans: A Global History, Reaktion Books)
関連項目
注釈
出典
- ^ 文部科学省 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
- ^ 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」
- ^ [1]
- ^ 『タンパク質・アミノ酸の必要量 WHO/FAO/UNU合同専門協議会報告』日本アミノ酸学会監訳、医歯薬出版、2009年05月。ISBN 978-4263705681 邦訳元 Protein and amino acid requirements in human nutrition, Report of a Joint WHO/FAO/UNU Expert Consultation, 2007
- ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2012年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月4日閲覧。
- ^ ジョン・エイトウ『食のことば由来事典 食材・料理・飲み物』石川久美子、おおつかのりこ、児玉敦子、中村久里子 訳、柊風舎、2021年10月29日、578頁。ISBN 978-4-86498-085-2。OCLC 1305143262。
- ^ モリス 2020, pp. 43–45.
- ^ 21世紀研究会編『食の世界地図』文藝春秋・51P
- ^ モリス 2020, p. 183.
- ^ モリス 2020, pp. 53–55.
固有名詞の分類
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