ピペリジン ピペリジンの概要

ピペリジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 14:11 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
ピペリジン
識別情報
CAS登録番号 110-89-4
PubChem 8082
KEGG C01746
特性
化学式 C5H11N
モル質量 85.15 g mol−1
外観 無色液体
密度 0.862 g/ml, 液体
融点

−7 °C, 266 K, 19 °F

沸点

106 °C, 379 K, 223 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

構造と性質

ピペリジンは、シクロヘキサンが持つ6つのメチレン基のうちの1つが持つ炭素を窒素に置換して、水素を1つ外した構造をした環状の第2級アミンである。常圧におけるピペリジンの融点は-9 ℃から-7 ℃程度、沸点は106 ℃である[1]。したがって、常温常圧においてピペリジンは液体として存在する。なお、特有の悪臭を持つ無色の液体である。

二級アミンであることから、マウスの胃腸環境下において亜硝酸塩と反応してニトロソピペリジン(発癌性リスク2B)が生成されうることが示されている。[2][3]

用途

ピペリジンはペプチドの固相合成法で汎用される Fmoc保護基の脱保護剤として用いられる。

誘導体

ピペリジンは上記の通り、非常に単純な分子であり、様々な誘導体が存在する。例えば、精神刺激薬メチルフェニデートの構造中にも存在する。幻覚剤として用いられるフェンサイクリジン(1-(1-フェニルシクロヘキシル)ピペリジン)を熱分解すると生成される。

混同注意

ピペリジン(Piperidine)と似た名称ながら、全く別の化合物が幾つか存在する。例えば、ピペリシン(Pipericine)は、不飽和高級脂肪酸アミドである。また例えば、ヒペリシン(Hypericin)は、セイヨウオトギリソウに含まれる生理活性物質の中でも、主要な成分の1つとして数えられる化合物である。

関連項目

出典





「ピペリジン」の続きの解説一覧




ピペリジンと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピペリジン」の関連用語

ピペリジンのお隣キーワード

ピペリジノ亜ホスホン酸1,1′‐ビナフタレン‐2,2′‐ジイルビス(1,3‐フェニレン)

ピペリジノ酢酸14,19-ジオキソ-7,8,14,15,16,17,18,19-オクタヒドロ-6H-ジベンゾ[b,j][1,12,5,8]ジオキサジアザシクロペンタデシン-7-イル

ピペリジノ酢酸2,5‐ジオキソ‐4,4‐ジフェニル‐1‐イミダゾリジニルメチル

ピペリジノ酢酸29,34-ジオキソ-2,10,14,22-テトラオキサ-30,33-ジアザペンタシクロ[33.4.0.04,9.015,20.023,28]ノナトリアコンタン-1(35),4(9),5,7,15,17,19,23(28),24,26,36,38-ドデカエン-12-イル

ピペリジノ酢酸29,36-ジオキソ-2,10,14,22-テトラオキサ-30,35-ジアザペンタシクロ[35.4.0.04,9.015,20.023,28]ヘンテトラコンタン-1(37),4,6,8,15(20),16,18,23(28),24,26,38,40-ドデカエン-12-イル

ピペリジルプロピオン酸エチル

ピペリジン

ピペリジン‐1‐(1‐ヘキサノール)

ピペリジン‐1,2,3,6‐テトラカルボン酸1‐tert‐ブチル3‐メチル

ピペリジン‐1,2α,3α,4α,5α‐ペンタカルボン酸ペンタメチル

ピペリジン‐1,2α,3α‐トリカルボン酸1‐tert‐ブチル3‐ベンジル

ピペリジン‐1,2α,3β,4β,5α‐ペンタカルボン酸ペンタメチル

ピペリジン‐1,2α,3β‐トリカルボン酸1,3‐ジ‐tert‐ブチル

検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピペリジンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピペリジン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS