ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 00:38 UTC 版)
登場人物
導かれし者たち
運命に導かれた8人の人物。物語の中心であり味方パーティーに加わる人物である。
- 主人公〔勇者〕
- 声 - 金丸淳一(CDシアター版) / 草尾毅(『スマブラSP』[6]・『モンスターズ3』)
- 演 - 山口法仁(『ライブスペクタクルツアー』)
- 本作の主人公。第五章以降で登場する。17歳。名前は自由に付けることができ、公式的な名前は特にない[注 11]。前作同様、ゲームスタート時に性別を選択できる。前作では勇者のグラフィックは男女共通であったが、今作では男女でグラフィックが別々となっている。男女どちらを選択しても覚える呪文や能力などに違いはないが、女性を選択した場合にのみ装備できる武器防具もある。装備品としての特徴はスライムピアスであり、男性は左耳のみに着けている。女性は着けていない。
- かつてブランカの北に住んでいた木こりの男と天空から舞い降りた天空人の女との間に生まれた混血児で、両親の所在については父は雷に打たれて死に、母は天空に連れ戻されたとされている。自らの出生の秘密を知ることなく、ブランカ北にある人里離れた山奥の村で養父母や村人に守られながら育てられたが、謎の詩人[注 12]に村を発見された際に襲撃し村を滅ぼされたこと[注 13]や幼馴染のシンシアを失ったことから仇をとるべく一人で旅立つ。世界に平和を取り戻したあと、その血筋は遥か未来である続編『V』の花嫁とその子どもたちに受け継がれたとされる。
- 多くの武具を装備することができるほか、ギラ・イオラなどの攻撃呪文、ベホイミ・ベホマズンなどの回復呪文、マホステ・アストロンなどの補助呪文をはじめ、勇者専用のデイン系攻撃呪文、そして5章頭でシンシアが自ら囮になるため使用した変身の呪文モシャスも習得する。
- ステータスは特にHPやMP、ちからがバランスよく高いが、HPはライアン、ちからと素早さはアリーナ、MPはマーニャに劣り専門家の仲間には及ばない。
- ライアン〔戦士〕
- 声 - 小川真司(CDシアター版) / 杉田智和(『ヒーローズ』・『ヒーローズII』・『モンスターズ3』)
- バトランド王国の王宮戦士のひとり。第一章で登場し、ゲームスタート時にプレイヤーが最初に操作することになる。
- 立派なカイゼル髭に戦士らしい鋭い目つきをした壮年の男で、王宮戦士の中で唯一ピンク色の鎧を着ている。鍛え抜かれた屈強な肉体と勇敢な魂を持っており、数々の武勲をうち立てた一流の戦士で、王からの信頼も非常に厚い。現在では若い戦士たちの指導にも従事している。バトランド王の命令により、イムルの村で起きた子供失踪事件の真相を追うために旅立つ。事件解決後は伝説の勇者を探すために旅立つ。
- 第五章ではキングレオ城に単身で乗り込んだところで勇者たちと出会い、キングレオが倒されたあとに主人公(勇者)たちの仲間になる。
- 専業の戦士であるためにちからは強いが、すばやさは低く、呪文は一切使用できない。レベルが上がることで仲間の中でHPが最も高くなる。多くの強力な武具を装備可能で、装備を充実させることで肉弾戦において強さを発揮する。
- 独身だが若かりし頃は女性にもてたという。
- アリーナ〔姫〕
- 声 - 吉田古奈美(CDシアター版) / 中川翔子(『ヒーローズ』・『ヒーローズII』・『モンスターズ3』)
- 演 - 中川翔子(『ライブスペクタクルツアー』)
- サントハイム王国の姫。第二章で初登場する。武闘家としての天性の才能[7]がある。16歳[8]。特徴は赤毛色のクルクルヘアーとパッチリした目・お姫様らしいとんがり帽子とマント姿。性格は根は素直で優しいが、おてんばで無鉄砲[7]。普段の言葉使いは明るく気さくで一国の姫であることを感じさせない。
- 城内ではもはや自分に敵う相手がいないため、腕試しのために外出しようとするが、王の命令により兵士に外出を阻止される。以前城を出ようとして壊して仮修復した自室の壁を再び破壊し、城から見つからぬよう脱出したものの、脱走に気づいたクリフトとブライに追いつかれ、そのまま二人を連れて旅立つ。やがて王の理解を得て自由に外出することを許され、隣国エンドールにわたり、武術大会で優勝するが、サントハイム城の住人が突然全員失踪し、その謎を見つけるためにクリフト・ブライとともに新たなる旅に出る。
- 第五章ではミントスでクリフトが病気に倒れたため、自らソレッタ南の洞窟へ出向き、万病に効くというパデキアの種を探しにゆく。勇者がパデキアの根っこを持ち帰りクリフトを回復させた後はデスピサロを探すという共通の目的を持っていることから、主人公の仲間に加わる。
- 装備できる武器防具は武闘家専用の武器と比較的軽装の武具に限られ、盾の装備には対応せず[注 14]、呪文も使えないが、ちからとすばやさが驚異的に伸び、レベルが上がることで会心の一撃を出す確率が高くなる。
- 血液型はA型[9]。
- クリフト〔神官〕
- 声 - 中村大樹(CDシアター版) / 緑川光(『ヒーローズ』・『ヒーローズII』・『モンスターズ3』)
- 演 - 福地教光(『ライブスペクタクルツアー』)
- サントハイム城に仕える若き男性神官。第二章で初登場する。
- 丈の長い帽子・服共に緑を基調とした制服を着て、背中には剣を背負っている。神学校をトップで卒業した秀才[10]で、城を飛び出したアリーナを追って彼女のお供をする。
- 第五章ではミントスにて重い病に倒れるが、主人公たちの持ってきたパデキアの根っこによって回復し、アリーナとともに一行の仲間に加わる。
- FC版では賢く心の優しいエリート神官で女性に人気が高いという設定であった[7][11]。しかし、FC版のゲーム内で一言だけアリーナに思いを寄せているともとれる台詞があったため、『4コママンガ劇場』では新山たかしやすずや那智などの漫画家によりアリーナに片想いしているというネタや設定が付けられた。
- 敵に直接ダメージを与える攻撃呪文を覚えないが、一撃必殺のザキ系呪文や、戦闘中に便利なスクルト・ベホマなどの補助・回復呪文を使える。神官のためベホマラー・ザオリクといった上級回復呪文も覚える。また、剣や鎧といった比較的高性能な装備も扱え、ある程度の肉弾戦も行える。
- AIによる学習機能があるFC版では、学習前は即死呪文を優先して唱えるという仕様のため[12]、初戦ではボスに対しても絶対効くことのないザキ系呪文を連発する。また回復は、HPの残り少ないキャラを優先し、それ以外はパーティーの先頭のキャラから順番に回復するように設定されている。
- ブライ〔魔法使い〕
- 声 - 八奈見乗児(CDシアター版) / チョー(ライバルズ・『モンスターズ3』)
- サントハイム城に仕える魔法使いの老人。第二章で初登場する。
- 豊かな白髭に緑色の服を着ている。アリーナの教育係であり、城を飛び出したアリーナをクリフトとともに追い、彼女のお供をする。
- 第五章ではミントスの宿屋でクリフトの看病中に勇者たちと出会い、仲間に加わる[注 15]。
- 温厚な老人[13]という設定である。
- 呪文はヒャド系呪文やマホカンタ・ピオリムなどの補助呪文を中心に覚える。老人の魔法使いという設定からMPやかしこさは高いがHPとちからが低く[14]、装備できる武器防具が少ない。
- トルネコ〔武器屋〕
- 声 - 玄田哲章(CDシアター版) / 茶風林(『ヒーローズII』・『モンスターズ3』)
- 演 - 芋洗坂係長(『ライブスペクタクルツアー』さいたま公演前半・名古屋公演・大阪公演・横浜公演) / 我善導(『ライブスペクタクルツアー』さいたま公演後半・福岡公演)
- レイクナバの町に住む武器商人の男性。第三章で初登場する。
- 第三章スタート時はレイクナバの武器屋で店員として働いており雇われの身であるが、伝説の武器を見つけて世界一の商人になることを夢見ている。やがてエンドールに店を持ち、妻子とともに移住し、国王から武具を発注されるなど店は繁盛するが、伝説の武器を探すため、資金不足により工事が中断していたブランカへのトンネルの工事資金を出して工事を再開させ、トンネル完成後に一人旅に出る。
- 第五章ではコナンベリーで船を発注するが、東にある大灯台からの怪しい光で海が荒れ出航できないため、大灯台に単身で乗り込み、足止めを食っていたところを主人公たちに助けられ、その後、完成した船とともに仲間に加わる。
- 妻のネネ(後述)と息子(声 - 萩森侚子〈CDシアター版〉 / 伊瀬茉莉也〈ライバルズエース〉)[注 16]がいる。
- 体格は太り気味であるが、自身では人に言われるほど太りすぎているとは思っていない。
- アイテムの鑑定能力を持つが、呪文は覚えない。第五章では戦闘中に敵からアイテムを盗むなどの特殊な行動をとることがある。商人専用の武具である正義のそろばんと鉄のまえかけを装備できるなど装備できる武具が多く、ちからもそこそこ強い。
- また、彼をパーティーメンバーに入れたまま闘技場へ行くと、モンスターに対しランダムでちょっかいを出す。
- マーニャ〔踊り子〕
- 声 - 富沢美智恵(CDシアター版) / 沢城みゆき(『ヒーローズ』・『ヒーローズII』・『モンスターズ3』)
- 演 - 山根海音(『ライブスペクタクルツアー』)
- 第四章で初登場。コーミズ村の錬金術師エドガンの長女で、モンバーバラにて大スターとなっている踊り子。魅力的なプロポーションを持ち、それを強調させる衣装(踊り子の服)に身を包んでいる。
- 殺された父の仇であるバルザックを討つため、妹ミネアと共に旅に出る。モンバーバラで働いていたのは旅のための資金集めと、客の中にバルザックが居ないか探すためであった。戦いの末、バルザックを追い詰めるも、直後に姿を現した黒幕のキングレオに敗れてバルザックを逃がしてしまい、目的を果たせず妹と共に力を付けるべくにエンドールへ逃げのびる。
- 第五章のエンドールではカジノに夢中になり、連日オケラになりつつもミネアの稼ぎを巻き上げて通い詰めエンドールに留まり続けたことで、姉妹が最初に勇者と出会うこととなった。
- 仇探しの経過を質問したミネアに対し「いい男がいなかった」と答えたり、稼いだ金を使い込んだりと[注 17]、楽天的かつ奔放な面があるが、父を殺したバルザックを憎む気持ち、そして妹のミネアを想う気持ちは誰よりも強く、いざという時には身を挺してミネアを守る気構えを見せる。
- 呪文はブライよりも攻撃に特化した構成で、メラ・ギラ・イオ系と攻撃呪文を豊富に覚えるが、攻撃補助呪文はルカニを覚えるのみである。HPやちからは低いがMPの伸びは8人中最高を誇る。盾ははぐれメタルの盾のみ装備可能。
- ミネア〔占い師〕
- 声 - 江森浩子(CDシアター版) / 日笠陽子(『ヒーローズII』・『モンスターズ3』)
- 演 - 参河智嘉(『ライブスペクタクルツアー』)
- 第四章で初登場。エドガンの次女で、マーニャの妹。よく当たると評判の占い師である。第五章ではエンドールで占い師として働き、ファンができるほどであったが、客として来た主人公を占って勇者と見抜き、マーニャと共に最初に仲間に加わる。
- 容姿は姉と似ているが、性格は正反対で生真面目、奔放な姉に振り回される苦労性。姉が「太陽」で彼女が「月」と象徴される。
- 基本的に回復・サポートタイプである。回復呪文としては、クリフトが覚えるベホマラー・ザオリクを覚えない代わりにキアリク・メガザルを覚える。また、攻撃呪文としてバギ系を覚えるほか、眠りの呪文ラリホー系や防御呪文フバーハをパーティで唯一覚える。はぐれメタル系の武具を装備でき、ある程度の肉弾戦もこなせる。ちからが相応に伸びるがHPの伸びが低い。
- 銀のタロットを装備・使用することができる。これを戦闘中に使用するとタロット占いを始める。引いたカードにより、様々な効果が現れるが、味方が有利になるものと、不利になるものがある。
- 血液型はB型[9]。
仲間となるサブキャラクター
以下は、戦闘でサブキャラクター(NPC:ノンプレイヤーキャラクター)[注 6]として導かれし者たちを補助するキャラクターである。
- ホイミン〔ホイミスライム〕
- 声 - 田中真弓(CDシアター版) / 高野麻里佳(『モンスターズ3』)
- 第一章で登場。古井戸の底に住み、人間になることを夢見るホイミスライム。人間の仲間になれば人間になれるかもしれないと考え、洞窟で出会ったライアンに同行する。戦闘時にはホイミを唱えライアンを援護する。仲間にしなくてもクリア可能である。
- シリーズ初の仲間になるモンスターであり、「ホイミン」という名前は後のシリーズ作における仲間になるホイミスライムに多数使われるようになった。ホイミスライムの姿で古井戸の底の一角にとどまっており、初めてプレイした人の中にはホイミンを中ボスと勘違いしていた人もいたという(『四コマクラブ』巻末より)。
- 第五章では人間となった姿でキングレオ城にいるが仲間にはならず、ライアンが主人公たちと合流したあと、どこかに去り姿を消す。
- 人間へと転生した経緯は『知られざる伝説』で語られているが、ゲームの原案ではなくあくまで別作家の創作である。
- スコット〔用心棒〕
- 武術大会を観るためエンドールを訪れた兵士。男性。エンドールの教会付近にいる。第三章では用心棒として職を探しており、報酬(400G)を支払うことで5日間、トルネコの仲間となる。犬が嫌いなので、犬を連れていると仲間にできない。仲間にしなくてもクリア可能。ほかの章でも登場するが、名前は表されない(ロレンスも同様)。
- ロレンス〔旅の詩人〕
- 声 - 里内信夫(CDシアター版)
- エンドールに宿を取っている旅の吟遊詩人。男性。第三章ではスコット同様、報酬(600G)を支払うことで5日間、トルネコの仲間となる。ギラ・ホイミ・ラリホーの3つの呪文を使うことができる。仲間にしなくてもクリア可能。
- オーリン〔錬金術師〕
- 声 - 柴本浩行(CDシアター版)
- 第四章で登場。マーニャとミネアの父である錬金術師・エドガンの弟子。男性。マーニャとミネアの敵討ちの旅を支える。魔法の鍵の扉を素手でこじ開けるほどの力持ちであるが、実は当時から魔法の鍵を持っていたことが後に判明する。第四章の終盤でキングレオ城から逃亡する際に城の兵士に追いかけられ、マーニャとミネアを逃がすために自身は1人で兵士を食い止める[注 18]。その後、マーニャとミネアが逃げたあとにキングレオ城から逃げ出した踊り子に助けられ、彼女とともに辛うじて逃げ延び、第五章以降はフレノールの宿屋で療養している。
- ホフマン〔宿屋の息子〕
- 第五章で登場。砂漠の宿屋の主人の息子であり、馬車の持ち主。過去に冒険仲間に裏切られ、人を信じる心を失っていたが、主人公たちによって信じる心を取り戻す。主人公たちとしばらく旅をした後、ミントスでヒルタンに弟子入りするため、アリーナたちがパーティに加わった後に主人公たちと別れる。
- 離脱後はヒルタンの修行を受けながら、宿屋で働く。
- 彼の父の宿屋で飼われていた雌馬パトリシアは、主人公たちの馬車を牽引する。
- パノン〔旅芸人〕
- 演 - 田中精(『ライブスペクタクルツアー』)
- 第五章で登場。世界中を旅して回るお笑い芸人。男性。FC版では『ドラゴンクエストIII』の男遊び人のようなクラウンの姿をしている。ある人物を笑わせるため、主人公たちと旅を共にすることとなる。
- まどろみの剣を装備しており、ラリホーの呪文を唱えるなど、相手を眠らせる能力に長ける。
- 後に『VI』『IX』『X』でも同名の旅芸人が登場する。
- 『知られざる伝説』によると“パノン”という人物は複数存在しており固有名ではなく、苦しい時代に人々に「笑い」を広める者が襲名する屋号のようなものであるとされている。また、原作者堀井雄二が監修する『FC奥義大全書』や自ら執筆する「堀井雄二のゲーム大好き」(『週刊少年ジャンプ』連載)でも、「パノン」は「伝説のお笑い芸人」の固有名であるとされているが、世界に1人しか存在しないという点が異なる。
- ルーシア〔天空人〕
- 声 - 加隈亜衣(『モンスターズ3』)
- 第五章で登場。天空人の女性で、竜の子供の世話係。世界樹の葉を摘みに来た際、最上層で魔物に襲われ翼を折られたが、主人公たちに助けられパーティーに加わり天空城へと戻る。FC版では特殊な手順でプレイを行えば最後までパーティーのメンバーに置いておくことも可能である。
- 覚えている呪文はベホマ・ルカナン・マヌーサの3つ。
- ドラン〔龍の子供〕
- 声 - 高木渉(『モンスターズ3』)
- 第五章以降で登場。天空城でルーシアに世話をされている竜の子ども(ルーシアと同い年)。敵モンスターのコドラに近い外見である。ブレス攻撃を使うことができる。
- FC版では仲間にすると最後まで別れない。
- 仲間にしなくてもクリア可能である。
その他の人物
ここで挙げるのは、本作のストーリーに関連する人物である。
- シンシア
- 声 - 川村万梨阿(CDシアター版)
- 山奥の村にいる主人公の幼なじみの少女。年齢は不詳だが、女勇者を選択すると女勇者のことを「妹のように思っていた」と言う。性格は素直であるが悪戯好きでお茶目な所がある。
- 山奥の村が魔物に襲われた際、モシャスの呪文を使い主人公に変身して自ら囮となって主人公を助け、命を落とす。山奥の村が滅ぼされた後、彼女が寝転んでいた花畑跡を探すと彼女の形見である羽根帽子を拾うことができる。
- ゲーム画面でのドット絵では耳が尖ったエルフのような容姿をしているが、公式ガイドブックにおけるイラストでは耳は尖っておらず、金髪の人間の少女の容姿となっている。ドラゴンクエストVでフローラのドット絵用のキャラクターデザインを担当した、くりからはづきは「上司がデザインしたファミコン版ドラクエ4のドット絵ではシンシアの耳は尖っておらず、シンシアのデザインに関しては当時から描き手と受け手の認識に大きな食い違いがあり、堀井雄二さんからの詳しいキャラ説明もないため、後年シンシアはエルフ族という設定が定着してしまったが、作中では彼女がエルフ族であるとは一切書かれていない。エルフ族だと多くのユーザーに勘違いさせてしまった要因は当時のグラフィック表現の限界ゆえに頭の羽飾りがエルフのように尖った耳に見えてしまったためである。当時の開発現場のデザインチームでは、シンシアの羽根つき帽子は天空人を意識してのデザインであり、山奥の村は天空人の生き残りが勇者である主人公を邪悪な存在から隠すために作った村であると考えていた。」と語っている[15]。
- バトランド王
- 現バトランド王。王宮戦士であるライアンを厚く信頼している。彼の祖父はガーデンブルグとの友好の証に国宝「天空の盾」を献上したことがあるが、孫である彼からは下心によるものではないかと疑われていた。
- フレア
- バトランドの城下町在住の女性。失踪した夫・アレクスの身を案じている。美貌の持ち主ゆえか、夫の失踪をいいことに言い寄る者もいる。あるイベントで一時的に連れて歩くことになるが、サブキャラクターと異なり戦闘には一切参加せず敵の攻撃を受けることもない。
- アレクス
- バトランド城下の靴屋だが、旅に出てから消息を絶ったと言われている男性。子ども好きで知られている。
- ププル
- 行方不明になっているイムルの子どもの1人。行方不明になる前、村の外れの「秘密の遊び場」で「おかしな靴」で遊んでいたと言われる。
- メイ
- 旅芸人の少女。サントハイムの王女アリーナと年齢や容姿が似ていたことから、仲間のプライやワリフトと共にアリーナ一行を騙ってフレノールで厚遇されていたが、それが裏目に出て突如現れた悪漢どもに誘拐されてしまう。
- ネネ
- 声 - 関根明子(CDシアター版) / 日髙のり子(ライバルズ)
- トルネコの妻。いつもトルネコのために美味しいおべんとうを作る。第三章ではトルネコが仕入れた商品を他店の定価の1.5倍を超える値段で売り切るという商才を発揮する。トルネコが旅に出ることを知ったときも、笑って送り出す理解ある女性。第五章ではトルネコが旅立ち、商品を仕入れられなくなったため、店を預かり所に転業して営んでいる。
- トム
- レイクナバに住む老人。故郷を発ってから音信不通の息子が1人おり、その息子の愛犬トーマスの面倒を見ている。信心深く毎朝教会に通っているが、足腰が弱くなっており押してもらわないことには歩くこともままならない。
- ドン・ガアデ
- 建築家。ボンモール王に壊れた橋を直すため呼ばれていたが、キツネの創り出した幻の村に囚われている。
- モニカ
- 声 - 井上美紀(CDシアター版)
- エンドールの姫。父親であるエンドール王が、武術会で優勝した者と結婚させると言い出し困り果てていたが、武術会で女性であるアリーナ姫が優勝することで事なきを得る。
- リック
- ボンモールの王子。モニカ姫に恋しており、父親のボンモール国王がエンドールに戦争を起こそうとしていることを憂い、自国を訪れたトルネコにモニカへの手紙を託す。
- 後にモニカとリックは結婚し、戦争の危機にあった両国は平和的な道を辿る。第五章ではコロシアムで結婚式がずっと続いている。
- エドガン
- マーニャとミネアの父で、錬金術師。オーリンとバルザックの二人の弟子を持っていた。既存の生物を変化させ恐ろしい怪物を作り出すことのできる進化の秘法を発掘したが、それを邪悪なものとして封印しようとしたため、それを欲していたバルザックによって殺害された。コーミズには彼の墓があるが、作中では回想なども含めて彼自身が登場することは無い。
- 先代キングレオ王
- 声 - 宮内幸平(CDシアター版)
- 先代のキングレオ城の王。世間では死んだと伝えられているが実際は怪物化した息子のキングレオにより投獄されている。第四章でキングレオに敗北して投獄されたマーニャとミネアに乗船券を与え、牢屋から逃がした。第五章では牢屋の中で息絶えている。
- リバスト
- かつて天空の鎧を身に纏い、アネイルの町を自らの命と引き換えに魔物の手から守った戦士。夜になると亡霊として墓の前に現れる。「天空の武具は天空人の血を引くものでないと装備できない」と劇中では強調されているが、彼が天空人もしくはその子孫であるかどうかについては特に語られない。
- ヒルタン
- 若い頃に集めた宝を元手に商売で成功し、「商売の神様」と呼ばれている老人。ミントスで後進育成のため、講義をしている。
- バコタ
- 声 - 沢木郁也(CDシアター版)
- ガーデンブルク南東の洞窟を隠れ家としている盗賊。ガーデンブルク城の秘宝『炎の爪』を盗む目的で忍び込むも発見叶わず、シスターのロザリオを盗んだ際に主人公らに自分の濡れ衣を着せる。洞窟までやってきた主人公たちに追い詰められて戦いを挑み、最終的には事件が彼の仕業であることがばれ、ガーデンブルク城兵士に逮捕される。普段は詩人のようなグラフィックだが戦闘時には武闘家のような格好となる。この時のグラフィックは第二章の武術大会に登場するミスター・ハンの色違いであり、名前は「とうぞくバコタ」と表示される。強い攻撃力を持つだけでなくヒャダルコ・スクルトなどの呪文も使いこなす。魔物ではないためモンスター図鑑には掲載されない。
- かつては相方と組んでいたが、その人物はボンモール城の牢屋に収容されている。
- 前作『III』で盗賊の鍵を作った同名の人物が登場する。
- マスタードラゴン
- 声 - 屋良有作(CDシアター版) / 山野井仁(『モンスターズ3』)
- 天空城に住む竜の神。天空城に居ながらにして、世界の全てを知ることができる。かつて地獄の帝王を封印した。世界の管理者として人間の上に立ち非常に厳格な統治を行ってきたが、最後の戦いの後は進化の秘法を打ち破った人間達の力を認め、人間も素晴らしいものだという考えを持つようになる。
- ドットグラフィックでは体色が金色であったが、パッケージイラストではグレーである。
- 次作『V』にも登場する。『V』では人間の素晴らしさに気付いて性格が大きく変わった結果、天空人が知らないうちに自ら人間の姿になった。
- 『モンスターズジョーカー』で登場する「はくりゅうおう」は、マスタードラゴンと同一の存在であると説明されていたが、次作『ジョーカー2』ではマスタードラゴン自体が別に登場している。
ピサロとその手下・関係者
ここでは、最終ボスであるピサロと、彼と関連の深い妖精ロザリー、およびピサロの手下であることが作中で明らかになっている敵の魔物たちを挙げる。
- ピサロ〔魔族の王〕
- 声 - 池田秀一(CDシアター版) / 小野大輔(『ヒーローズ』・『モンスターズ3』)
- 魔族の王であり、第五章の最終ボス。世界征服の野望からデスピサロを名乗って邪魔な勇者の出現を阻止しようと目論み暗躍。部下に命じて各地の子供をさらわせる一方、自身は武術大会に出場して対戦相手を殺戮(弱すぎるという理由で殺さなかった者もいる)、最終的に勇者の村を突き止めて襲撃し、住民を皆殺しにした。その強さと冷酷さにより人間には恐れられているが、指導者に相応しい厳格さと器を持つため部下の魔物たちからは崇拝されており、ロザリーヒルの住民にも信頼されていた。また、他のシリーズの魔王とは違い、自ら前線に赴くことが多い。
- 人間に襲われていたロザリーを助けた後、2人で暮らしていたが、ある日世界征服の野望を抱いて村を飛び出したことが、住民によって語られる。世界を魔族のものにするべく、地獄の帝王の復活のために奔走し、ロザリーに対し人間を根絶やしにする決意を語る。その後、ロザリーを人間に殺されたことで憤怒と狂気に任せ、さまざまな研究・実験の末に完成させた進化の秘法を自らに施す。その結果、肉体は比類なき強力なものになったが、精神がそれに耐えられずに自我が崩壊。記憶は失われ、人間を根絶やしにするという意思のみで存在している。デスキャッスルを抜けた大きな山「エビルマウンテン」の奥にて勇者たちを待ち受ける。
- 歴代ボスの中でも細かい形態変化をとる。第一形態はエスタークの色違いで、ダメージを与えるごとに腕や頭部が消滅していくが、途中で体色が変化して腹部に新たな顔が発生する。その後に腕が再生、脚部が太く強靭になり、最後に頭部が再生して最終形態となる。FC版では作品の最終ボスであり、最後は主人公たちに敗れて身体が崩壊し、魔族の姿に戻って絶命。その亡骸はエビルマウンテンの崩落によって進化の秘法もろとも地の底へと消えた。
- 普段の魔族姿は、FC版発売当時は特に公式の設定イラストが存在せず、当時の書籍や関連商品に描かれている姿はドット絵を元に独自解釈されたものである。
- 以降の作品では、魔族姿が「ピサロ」(姿は上記のデザインに統一)、最終形態の姿が「デスピサロ」として区別されることが多い。
- 「ピサロ」は『モンスターバトルロードシリーズ』(『II』以降)で再登場。魔王クラスのボス敵と「スペシャルカード」使用時の味方の双方で登場し、「魔剣士」の肩書を持つ。『バトルロードビクトリー』では王者決定戦で優勝するとゲームの世界から乱入してきてプレイヤーのチームに挑んでくる(この時、一人称が「私」から「オレ」に変わっている)。
- 一方の「デスピサロ」は『IX』や『モンスターズシリーズ』、『モンスターバトルロードシリーズ』(『II』以降)などで再登場。
- 『モンスターズ2』では記憶や理性を取り戻したという設定(3DS版ではリメイク版の設定との兼ね合いから「完全なる力を得たと言われている」という設定に変更)の「サイコピサロ(上半身は第1形態で下半身が最終形態という姿で、マントを纏う)」が登場する。
- 『モンスターズ3』では主人公として登場する。
- 『モンスターバトルロードシリーズ』では「真・デスピサロ(最終形態とほとんど同じ姿だが、目が赤く輝き、若干体色が変化)」というオリジナルの強化形態が登場する。
- ロザリー
- 声 - 潘恵子(CDシアター版) / 島本須美(ライバルズエース) / 上田麗奈(『モンスターズ3』)
- ルビーの涙を流すというエルフ。それゆえ、捕まえて大金持ちになろうと目論む人間たちに狙われている。ルビーの涙にはエルフ族の強い想いが込められていると言われており[注 19]、普通の人間では手にした瞬間に砕ける。ピサロによって保護されていたが、エビルプリーストの謀略によって人間に襲われ、ピサロの願いもむなしく命を落とす。それがピサロを復讐と狂気に走らせる要因となる。
- デスキャッスルの魔物
-
- エビルプリースト
- 声 - 西村知道(CDシアター版) / 島田敏(ライバルズ・『モンスターズ3』)
- 邪心に満ちた大神官。人間を仕向けてロザリーを殺害させた真犯人である。闇の世界でデスキャッスルの結界を守る四天王のひとりとしてスモールグールを従えて登場する。FC版ではピサロに完全な王となって欲しいという過剰な忠誠心から前述の暴挙を独断で行っており、CDシアター版ではロザリーをさらわせた理由として、「進化の秘法の完成には地獄の業火よりも熱い憎しみが必要であるからだ」と語っている。
- 外伝作品では『DQMジョーカー2 プロフェッショナル』や『DQⅩ』に登場する[16][17]。
- アンドレアル
- エビルプリーストとともにデスキャッスルの結界を守る魔物。ドラゴン系の魔物。エビルプリーストと同じく幹部級のモンスターであるが、戦闘時は3体で登場し、同種の魔物を倒されても何度も呼び出す。高熱のガスで全体攻撃を仕掛ける。デスピサロに対する忠誠心の篤さは、今際の際の台詞から見て取れ、ロザリーを失ったピサロの悲しみを勇者たちに訴えていた。
- 『VII』以降の作品(モンスターズ含む)でザコモンスターとして再登場する[18]。
- ヘルバトラー
- 声 - 天田益男(『モンスターズ3』)
- エビルプリーストとともにデスキャッスルの結界を守る魔物。太い角とコウモリのような羽、蹄のある人面の魔物で、奇跡の剣を所持している。高い攻撃力とイオナズンなどの全体攻撃で猛攻を仕掛ける。ピサロに対して最も高い忠誠心を持つモンスターの1匹である。
- 『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』以降(モンスターズでは『テリー3D』以降)の作品にも登場しているほか、『X』では中ボスとして登場する。
- ギガデーモン
- 声 - 木村雅史(『モンスターズ3』)
- エビルプリーストとともにデスキャッスルの結界を守る魔物。棍棒を持った巨躯の魔物で、後述するバルザックの亜種(FC版では全く同じ色)。打撃攻撃はミスが多いが、時折、痛恨の一撃も出す。主人公に背後の床を調べさせてその隙に不意打ちを仕掛けようとする狡猾さも持っている。
- 『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』[19]、『モンスターバトルロードIIレジェンド』で単独で中ボスクラスの敵として登場しており(FC版同様、バルザックと同じ色である)、DQMシリーズでは『ジョーカー2』のプロフェッショナル版に登場する。
- ピサロのてさき
- 声 - 龍田直樹(CDシアター版)
- バトランド北西の湖の塔に潜むデスピサロの部下。本作最初の中ボス。空飛ぶ靴でイムルの村の子供たちを拉致し、伝説の勇者を子供のうちに殺害しようと企む。巨大な目玉を持つ魔物大目玉と一緒に現れる。メラ・ギラの呪文と火の玉を使う。『モンスター物語』では「カロン族ルブル」、小説やCDシアターでは「アシペンサ」(名前は同じだが性別は異なり、前者は女性・後者は男性)という名前が設定された。
- バルザック
- 声 - 島田敏(CDシアター版)
- エドガンの弟子(二番弟子)でありながら進化の秘法を欲して師を殺した張本人でマーニャとミネアの仇敵である。キングレオ城の王・キングレオをバックに付けて進化の秘法を自らの体に施し、魔物と化す(オックスベアの色違い、『イルとルカ』などでは第五章の形態と区別するため「バルザックビースト」と呼ばれる)。
- 強力な呪文攻撃を仕掛けてくる一方でベホマの呪文で完全回復するので静寂の玉を入手していないと長期戦になる。マーニャとミネアに倒されるも、完全には倒されておらず、第五章ではさらに強化し人々が居なくなった後のサントハイム城を占拠するが、非常に高慢な態度をとり、部下の魔物たちからも嫌われている。ここではヒャダルコや吹雪といった氷の攻撃を得意とする
- 本人は、神に近い肉体を得たと豪語しピサロを超えたつもりでいたが、実はピサロに黄金の腕輪無しでの進化の秘法の限界を計るための実験台に使われていただけであり、勇者たちに倒されると配下の魔物から罵られながら最期を遂げる。
- 『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』では第五章の巨大化した姿として登場する。またオンラインモードの3.0から登場したカジノのすごろくではボスの1人として登場する。
- 外伝では『ジョーカー』『ジョーカー2』以外のモンスターズシリーズに登場する。
- キングレオ
- 声 - 岸野幸正(CDシアター版)
- キングレオ城を支配している、手足を合計8本生やした巨大なライオンの魔物である。最初はバルザックを配下に置いていたが、バルザックがさらなる力を手に入れたため、捨てられる形となった。
- 第四章はバルザックが敗れた後に現れマーニャたちと戦う。イベントとしての戦闘であり、通常のプレイではどのようにパーティのレベルを上げても絶対に倒すことはできない(→ボスキャラクター#倒せないボス)。第五章では呪文と吹雪による全体攻撃と高い攻撃力による打撃で連続攻撃をする。戦闘後はFC版では主人公たちに倒されるとそのまま息絶える。
- 『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』では魔法の迷宮のボスとして登場。
- ピサロナイト
- ロザリーヒルでロザリーの護衛をする鎧の魔物。さまようよろいの色違い。相手の呪文を封じる静寂の玉を持ち、戦いでは何度も使用する。シナリオの進め方次第では彼の居場所を訪れない=戦わない事も可能(前述のロザリーが連れ去られるイベントのあとは消える)。ただ、ピサロナイトはモンスター図鑑に載るため、戦わないでストーリーを進めてしまうと、モンスター図鑑を完成させることが不可能となる。
- 『知られざる伝説』や小説版では、本名は「アドン」となっており、その過去について詳しく語られている。そして勇者・ピサロともに純粋な剣技だけでは彼に敵わず呪文を使って勝利した、という点で両者にとって「鏡」と言える存在となった。
- 外伝作品ではDQMシリーズの『ジョーカー』以降に登場している。
そのほかの魔物
ここで挙げるのは、ピサロとの関連がないか、あるいは関連が作中で語られていない魔物である。
- カメレオンマン
- 上記の「ピサロの手先」と同系列(色違い)の魔物で、2匹の暴れ狛犬を引き連れている。テンペの村で娘を生贄として捧げることを強要し、村を恐怖に陥れている。ホイミや眠り攻撃を使う。
- 裏切り小僧
- 裏切りの洞窟に住む、鬼に翼が生えたような姿の2体の魔物。洞窟に複数人で来た旅人に化けて罠にかけ、互いの信頼を崩壊させることを生きがいにしているという。吸血こうもり2体とともに登場する。
- 『モンスター物語』によると、約200年前に信じる心を探しに裏切りの洞窟に赴くも、信じる心を見つけた瞬間「独り占めしたい」という欲に駆られ、同士討ちの果てに死んだ冒険者3人が100年後にあらゆる怨念により魔物として蘇生し、倒した人間の悲しみや恨み、疑惑の心を食べて生きているという設定になっている。
- 灯台タイガー
- 大灯台を占拠し、邪悪な黒い炎でコナンベリーを出航する船を沈没させ続けているトラの獣人の魔物。攻撃力が高く、身の毛もよだつ雄叫びをあげたりして、炎の戦士2匹と共に戦う。
- エスターク
- 声 - 銀河万丈(ライバルズ)
- 魔物たちから「地獄の帝王」と崇拝される存在。両手に巨大な黄金の剣を持ち、それを武器に戦う。
- 天空人であったが闇の王になることを欲し進化の秘宝を編み出しマスタードラゴンに戦いを挑み敗れた。その際に地中深くに封印された。
- かつて西の大陸の北[注 20]に城を構えていた魔族の王で、進化の秘法を作り出した張本人でもあり、それを自らの身体に施して究極の生物と化した。しかしこのときの進化の秘法は不完全であり、不老不死の力を備えているものの、記憶を失い、破壊と睡眠を欲する体になる欠点を持っていた。その力を危惧したマスタードラゴンによって居城ごと地中に封印され、眠りに就いていたが、金鉱を探すために発掘が続けられていたアッテムト鉱山と地中の居城が繋がってしまい、目覚めることとなる。主人公たちが到着した時点では完全に覚醒していないが、眠っている状態でも体から光を発して全体攻撃を行うなど高い攻撃能力を持つ。
- シリーズのボスの中でも、再登場の回数が非常に多いキャラクターである。大半の作品で本作の設定を再現して眠りに弱いという弱点がある。
- 次作『ドラゴンクエストV』では隠しボスとして登場するが体色が異なる。リメイク版を除く以後の作品では『V』の体色で統一されている。
- 『ドラゴンクエストIX』や『モンスターズ』シリーズ、『モンスターズバトルロード』、『少年ヤンガスと不思議のダンジョン』でも登場する。
- 『モンスターズ ジョーカー』では、過去でも未来でもない所に存在するとされ、全てを支配する破壊と殺戮の邪神と呼ばれているなど、『VI』に登場した同じく破壊と殺戮の神・ダークドレアムと類似する点が多いが、その素性は謎とされている。
- 『ドラゴンクエストVII』ではエスターク自体の登場は無いが、エスタークを模したデザインのロボットモンスター「エビルエスターク」[注 21]が登場する。
- 『ドラゴンクエストX』ではハウジングで「地獄の帝王の立像」[注 22]が飾れるほか、神話篇に「災厄の王」というエスタークによく似たモンスター(尻尾が長いなどデザインに差異がある)が登場する。
- 『イルルカ3D』ではエスタークを模した大魔神像に武具が装着された強化個体「グランエスターク」が登場する。
- 3DS版『ドラゴンクエストVIII』でも追加されたダンジョン「追憶の迷宮」の最奥に登場する。
注釈
- ^ 現時点で唯一、北米において『Dragon Warrior』と『Dragon Quest』の両方のタイトルで発売された作品である。
- ^ 各章が終わったあとも各キャラクターは勇者に出会うまでそれぞれの旅を続けている。公式ガイドブック上の説明では、旅を続けるうちに残った所持金を使い果たしていることになっている(FC版公式ガイドブック上巻 p.53 より)。
- ^ 8人集結後、勇者を先頭にすると、第五章スタート時とは異なるフィールドBGMになるが、勇者1人だけを馬車の外に出すと、第五章スタート時と同じBGMになる。
- ^ 第五章でマーニャとミネアをパーティの先頭と2番目にしたときも同じ戦闘BGMが流れる。
- ^ 本作はルイーダの酒場などプレイヤーの判断でキャラクターをパーティーに加えたり外したりするシステムはなく、ゲームの進行状況によってのみメンバーが加入・離脱する。通常のプレイではパーティーは9人までにしかならず、実際に10人にするには通常とは異なる特殊な手順を踏まなければならない。
- ^ a b ここではPS版『ドラゴンクエストIVのあるきかた』での表記に従った。FC版の取扱説明書では「NPC」、FC版公式ガイドブックでは「お助けキャラ」、PS版公式ガイドブックでは「協力者」と表記される。
- ^ 『スーパーファミコン奥義大全書 ドラゴンクエストV 天空の花嫁』(集英社1992)にて、「ドラゴンクエストIVから数百年後」と明言されている。また、『週刊少年ジャンプ』連載「ファミコン怪盗芸魔団」でも堀井雄二が同様に述べている。さらにそれら予備知識がなくとも、内部構造や名前、住人が本作と同じである「天空城」が存在するほか、天空の武具が共通して登場する、『IV』の時代の伝説が残っているなど、ゲーム中からも読み取れる。さらにPS版『V』では500年という具体的数字のある台詞が追加された。
- ^ 「ゼニスの城」の構造が本作の「天空城」と似ていることなど。
- ^ 城とは離れていて、行き来するには一度フィールドに出る必要がある。
- ^ 第三章のみ25000ゴールドで引き取ってもらえる。第五章では引き取ってもらえない。
- ^ 男勇者は小説版では「ユーリル」、CDシアター版では「レイ」、ゲームブックでは「ユウ」、公式ガイドブックおよび『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』では「ソロ」となっている。女勇者は公式ガイドブックでは「ソフィア」となっている。
- ^ デスピサロとの同一性を疑われていたが、『モンスターズ3』にて本人であることが判明している。
- ^ 『モンスターズ3』にてピサロの兄である暴将ディオロスが彼の名を騙っての襲撃であることが判明。
- ^ スマートフォン版では、アイテムコードで入手できるフラワーパラソルが装備可能。
- ^ ミントスの宿屋で話すと仲間になるが、話して仲間に加えなくてもパデキアの根っこを入手することは可能。仲間に加えずにパデキアの根っこを持ち帰った場合はアリーナ・クリフトと同時に仲間になる。
- ^ FC版では息子に名前が設定されていないが、のちにトルネコを主人公にした作品『トルネコの大冒険』シリーズで「ポポロ」という名前が与えられリメイク版でも踏襲されている。
- ^ ミネアは「稼いだお金はその日の飲み食いで消え、ちっとも貯まらなかった」と語っている。
- ^ 一度キングレオ城を脱出したあと再び戻ると城の前で倒れており、話しかけると力尽き死亡する描写がある。
- ^ 作中でロザリーヒルに住む子供のホビットが発言している。
- ^ キングレオ城の北の島嶼部にあるほこらの住人から、かつてこの場所に地獄の帝王の城が存在したことを聞ける。
- ^ 腹部に巨大な顔があるなどデスピサロ最終形態と複合したデザイン。
- ^ 入手には『ふくびき所スペシャル 〜ドラゴンクエストXと おおいなる冒険の軌跡 編〜』の景品であるモンスターフィギュア「エスターク ブルーバージョン」に付属のアイテムコードが必要。
- ^ RPGではMSX・MSX2版『ハイドライド3』で本作の2年以上前に同じROM容量を採用している。
- ^ FC版『ドラゴンクエスト』(1986年)は512キロビット、『ドラゴンクエストII』(1987年)は1メガビット、『ドラゴンクエストIII』(1988年)は2メガビットだった
- ^ 従って、スプライトの横方向に対する表示制限を解除してしまったエミュレーションではこのシーンで帆桁の上を桟橋が通るという表示になる。
- ^ 8x16ドットで表示されるスプライトを横一直線に最大8つしか並べられず、それ以上増やす場合はスプライトを時分割で交互に表示させる必要がある(いわゆるチラツキが発生する)。
- ^ これらバグについて『ファミリーコンピュータMagazine 1989年4月7日号』(徳間書店)をはじめとした攻略雑誌や攻略本では「初期ロットのみの現象であり、後期出荷物では修正されている」などと書かれている。しかし、パッケージやマニュアル等のこまかい修正をした、いわゆるロット違いは存在するものの、プログラムまで修正されたものの存在までは現在も確認されていない
- ^ 通常の戦闘では4回目の「にげる」で必ず逃げることができるため発生することはないが、ボス戦では逃げることができないため、回数カウンターがオーバーフローしてしまう。
- ^ ローマ字表記で本作のエンディングクレジットに表示されており、当時リバーヒルソフトのゲームシナリオライターであった鈴木理香と同じ発音だが鈴木のプロフィールとしてドラゴンクエストに関する情報源は明らかでなく、別人の可能性がある
- ^ 地形の多くは本作の既存のダンジョンおよび『ドラゴンクエストVII』からの流用。
- ^ 『ファミコン通信』1990年12月21日号の対談にて、堀井本人が「ピ○ロは途中で仲間になる予定だったんだよ。でも容量の関係でどんどん削られてしまって」と話している。
- ^ ただし呪いの装備の中でも全防具中最高の守備力を誇る「邪神の面」は装備することができない
- ^ 第四章に出ていたキャラクターの分は、ミネアが仲間になった時点ではなく、そのあとマーニャも仲間になった時、第二章に出ていたキャラクターの分は、ブライが仲間になった時点ではなく、そのあとアリーナとクリフトが仲間になった時となる。
- ^ メインキャラクターはPS版開発時の鳥山によるイラストが、サブキャラクターに関してはPS版公式ガイドブックに掲載されている村上ゆみ子のイラストが使用されている。
出典
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