トリクロロエチレン トリクロロエチレンの概要

トリクロロエチレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/29 22:44 UTC 版)

トリクロロエチレン
識別情報
略称 TCE
CAS登録番号 79-01-6 
PubChem 6575
ChemSpider 13837280 
UNII 290YE8AR51 
EC番号 201-61-04
KEGG C06790 
ChEBI
ChEMBL CHEMBL279816 
RTECS番号 KX4550000
ATC分類 N01AB05
特性
化学式 C2HCl3
モル質量 131.39 g mol−1
示性式 ClCH=CCl2
外観 無色液体
密度 1.46 g/cm3 (20 °C)
融点

−73 °C, 200 K, -99 °F

沸点

87.2 °C, 360 K, 189 °F ([1])

への溶解度 1.280 g/L[1]
溶解度 ジエチルエーテル, エタノール, クロロホルム
屈折率 (nD) 1.4777 at 19.8 °C
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 0081
Mallinckrodt Baker
主な危険性 吸入もしくは経口摂取すると有害
NFPA 704
1
2
0
発火点 420 °C
関連する物質
関連するビニルハライド クロロエチレン
関連物質 クロロホルム
1,1,1-トリクロロエタン
1,1,2-トリクロロエタン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

脱脂力が大きいため、半導体産業での洗浄用やクリーニング剤として1980年代頃までは広く用いられていた。しかし発癌性が指摘され、代替物質への移行が行われている。

土壌汚染や地下水汚染を引き起こす原因ともなるため、各国で水質汚濁並びに土壌汚染に係る環境基準が定められている。日本では化学物質審査規制法により、1989年に第二種特定化学物質に指定された。国際がん研究機関の発がん性評価ではグループ 1 の「ヒトに対する発癌性が認められる」物質として規定されている。このがんリスクにより、労働安全衛生法第二類物質特別有機溶剤等にも指定されている。

工業的な合成法とされていたのは、銅などの触媒のもと、1,2-ジクロロエタン塩素、または塩素と酸素を作用させる方法であった。


  1. ^ a b トリクロロエチレン in the ChemIDplus database
  2. ^ IARC News
  3. ^ Kasarskis, Edward J.; Lindquist, Jennifer H.; Coffman, Cynthia J.; Grambow, Steven C.; Feussner, John R.; Allen, Kelli D.; Oddone, Eugene Z.; Kamins, Kimberly A.; Horner, Ronnie D.; Als Gulf War Clinical Review Team (2009). "Clinical aspects of ALS in Gulf War Veterans". Amyotrophic Lateral Sclerosis. 10 (1): 35–41. doi:10.1080/17482960802351029. PMID 18792848.
  4. ^ Robert L. Irvine; Subhas K. Sikdar. Bioremediation Technologies: Principles and Practice. Books.google.com. https://books.google.com/books?id=oLNtgk_VKXsC&pg=PA81&lpg=PA81&dq=Bioremediation+of+gypsum&source=bl&ots=qIBjEbqi9W&sig=bNl1WDUN_P0CyHhjztQZovSZwW0&hl=en&sa=X&ei=YdIZVLPsD8ecyASzsYG4Bw&ved=0CDUQ6AEwAw#v=onepage&q=Bioremediation%20of%20gypsum&f=false 2015年2月21日閲覧。  p142~144


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