ギシギシ ギシギシの概要

ギシギシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/08 05:23 UTC 版)

ギシギシ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
: ナデシコ目 Caryophyllales
: タデ科 Polygonaceae
: スイバ属 Rumex
: ギシギシ R. japonicus
学名
Rumex japonicus Houtt. (1777)[1]
シノニム
和名
ギシギシ
英名
Japanese dock

名称

和名の由来は諸説あるが、正確な語源は明確ではない[10][11]。京都の方言に由来するという説や、子供たちの遊びで茎をすり合わせてギシギシという音を出していたことからこの名があるという説[10][11]が言われているほか、実が詰まってついていて、穂を振るとギシギシと音を立てるからともいわれる[12]。古い名称は(し)で、根を薬用にしたため「之の根」(シノネ)の別名が生まれている[10]

日本の地方によって、さまざまに呼び名が変わり、イヌスイバ[13]、ウマスカンポ[9][14][8][13]、ウマスイコ[8]、ウマスイバ[8]、ウマスイベ[9]、オカジュンサイ[14][8][13]、オスシグサ[14]、イチシ[15]、ウシグサ[16]、ウシシーシー[15]、ウマスカナ[15]、ウマズイコ[15]、ウマノスカンコ[15]、シブクサ(しぶ草)[15]、シノネ[10][15]ともよばれている。花言葉は「忍耐」「隠れ話」「抜け目のなさ」「朗らか」である[15]

漢名(中国名)で「羊蹄」と書くのは、花の形がに似ているからだとされている[12]

分布・生育地

日本の全土(北海道本州四国九州沖縄[17])、朝鮮半島中国千島列島樺太の市街地周辺から山地に分布する[11][18][19]。やや湿った道ばたや野原、山野、土手、公園や、水辺、湿地、田のあぜなどに群生する[10][19]。低地から海抜1000メートル (m) くらいの高所にかけて、群生することが多い[14]。ギシギシは水脈に沿って群生しやすいため、地下水位を知る指標植物のひとつになっている[8]

小川の土手に生えているギシギシ

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex japonicus Houtt. ギシギシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex japonicus Houtt. var. yezoensis (H.Hara) Ohwi ギシギシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex crispus L. var. japonicus Makino ギシギシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex crispus L. subsp. japonicus (Houtt.) Kitam. ギシギシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex japonicus Houtt. var. sachalinensis (Regel) H.Hara ギシギシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  6. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex yezoensis H.Hara ギシギシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  7. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Rumex regelii F.Schmidt ギシギシ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月14日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 19.
  9. ^ a b c d e f g h 貝津好孝 1995.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 田中孝治 1995.
  11. ^ a b c 日野 東 2009, p. 287.
  12. ^ a b c d 稲垣栄洋 2018, p. 135.
  13. ^ a b c d e f 金田初代 2010, p. 20.
  14. ^ a b c d e f 奥田重俊監修 講談社編 1996, p. 15.
  15. ^ a b c d e f g h i j 稲垣栄洋 2018, p. 134.
  16. ^ a b c d e 亀田龍吉 2012.
  17. ^ a b c d e f 山田孝彦・山津京子 2013, p. 97.
  18. ^ a b c d e f 近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著 2010, p. 192.
  19. ^ a b c d e f g 高橋秀男監修 田中つとむ・松原渓著 2003, p. 14.
  20. ^ a b 田中修 2007, p. 164.
  21. ^ 長田武正 1981, p. 384.
  22. ^ a b c 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2018, p. 119.
  23. ^ 田中修 2007, p. 165.
  24. ^ 近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著 2010, p. 193.


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