し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/20 03:00 UTC 版)
概要
- 現代標準語の音韻: 1子音と1母音「い」から成る音。子音は、次の通り。
- 清音 「し」: 上歯茎の後ろから硬口蓋近くの範囲に舌の前部を近づけて、隙間から息を摩擦させて通すときに出る無声音である。国際音声記号では無声歯茎硬口蓋摩擦音[ɕ]または無声後部歯茎摩擦音[ʃ]で表される。どちらかといえば、[ɕ]が近く、[ʃ]で表される場合でも英語の sh よりも調音部位の範囲が広い。
- 濁音 「じ」: 舌の前部を上歯茎の後ろから硬口蓋近くの範囲に近づけて、隙間から声を摩擦させて通すときに出る有声摩擦音、すなわち「し」の有声音。または、いったん舌の前部を上歯茎の後ろから硬口蓋近くの範囲に付けて、離すときに、狭い隙間を作って摩擦した音を出す有声破擦音、すなわち「ち」の子音の有声音である。これら二つの「じ」の発音は、一般に現代日本語の話者には違いをほとんど聞き分けられず、意味上の差異はない。だいたいにおいて破擦音は語頭、撥音のあとで現れ、摩擦音は語中で現れる。「じ」は「ぢ」と同じ発音であり、現代標準語では「じ」と「ぢ」を音の上で区別しない。現代仮名遣いでは、例外を除いて「ぢ」で書かれてきたものをすべて「じ」で書く。国際音声記号では有声歯茎硬口蓋摩擦音[ʑ]・有声歯茎硬口蓋破擦音[d͡ʑ]または有声後部歯茎摩擦音[ʒ]・有声後部歯茎破擦音[d͡ʒ]で記述される。どちらかといえば[ʑ, d͡ʑ]が近く、[ʒ, d͡ʒ]で表される場合でも英語のvisionなどの s や j よりも調音部位の範囲が広い。
- 五十音順: 第12位。
- いろは順: 第42位。「み」の次。「ゑ」の前。
- 平仮名「し」の字形: 「之」の草体
- 片仮名「シ」の字形: 「之」の草体の変形
- 変体仮名(志)
- ローマ字
- 点字:
- 通話表: 「新聞のシ」
- モールス信号: --・-・
- 手旗信号:5→7
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