活性錯合体とは? わかりやすく解説

活性錯合体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/31 09:28 UTC 版)

(かっせいさくごうたい、: activated complex活性複合体とも)は、国際純正・応用化学連合(IUPAC)によって「ポテンシャルエネルギー面の鞍部(鞍点)のあるいはその近傍の任意の限りなく小さな領域に対応する原子の集団」と定義される[1]。言い換えると、結合が切断して、新たな結合が形成されている間に持続する化学反応における中間構造の一群を指す。したがって、1つの明確な状態ではなく、むしろ原子の一群が明確に定義された生成物と反応物との間にある原子の一群が通過する幅広い過渡的な配置を表わす。


  1. ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版:  (2006-) "Activated complex".
  2. ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版:  (2006-) "Transition State Theory".
  3. ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版:  (2006-) "Transition State".
  4. ^ Peter Atkins and Julio de Paula, Physical Chemistry (8th ed., W.H. Freeman 2006), p.809 ISBN 0-7167-8759-8


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活性錯合体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 08:57 UTC 版)

反応速度論」の記事における「活性錯合体」の解説

詳細は「活性錯合体」を参照 活性錯合体とは遷移状態理論においてモデル化された、化学反応素反応過程)において原系反応物側の系)と生成系生成物側の系)へと連続的に変化する分子(または原子)の複合体一時的な結びつき持った集合体)である。反応中間体遷移状態呼ばれる状態がこれにあたる。 活性錯合体では結合あるいは乖離する分子(または原子)間の距離は様々に変化するが、その距離の変化に応じて様々なポテンシャルエネルギーの値をとる。ポテンシャルエネルギー厳密にエントロピー変化考慮してギブス自由エネルギー定圧過程場合)あるいはヘルムホルツ自由エネルギー定積場合)で表される一般に反応遷移状態表現する原子配置内部座標)とポテンシャルエネルギーの関係を表したポテンシャルエネルギー曲面において、化学反応原系から生成系へとポテンシャルエネルギー局所的に最小となる経路通過する。この反応が通るポテンシャルエネルギー曲面経路反応座標であり、狭義では活性錯合体は反応座標におけるポテンシャルエネルギー極大点の状態を指す。

※この「活性錯合体」の解説は、「反応速度論」の解説の一部です。
「活性錯合体」を含む「反応速度論」の記事については、「反応速度論」の概要を参照ください。

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