pre-mRNAのプロセシング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 15:30 UTC 版)
「細胞核」の記事における「pre-mRNAのプロセシング」の解説
詳細は「転写後修飾」を参照 新しく合成されたmRNA分子は、一次転写産物またはpre-mRNAとして知られている。それらは、細胞質へ輸送される前に核内で転写後修飾を受けなければならず、これらの修飾を受けずに細胞質へ移動したmRNAは、タンパク質への翻訳よりも分解が行われる。行われる修飾は、5'キャッピング、3'ポリアデニル化、そしてRNAスプライシングである。核内では、pre-mRNAは hnRNP (heterogeneous nuclear ribonucleoprotein) として知られる複合体中の様々なタンパク質と相互作用している。5'キャップの付加は転写と同時に起こり、転写後修飾の最初のステップである。3'のポリ(A)テールは、転写が完了した後に付加される。 RNAスプライシングはスプライソソームと呼ばれる複合体によって行われ、イントロン、もしくはタンパク質をコードしていない領域がpre-mRNAから除去され、残ったエクソンが1本の連続的なRNA分子として再形成される。このプロセスは通常、5'キャッピングと3'ポリアデニル化の後に起こるが、多数のエクソンからなる転写産物の場合は転写が完了する前に開始される。抗体をコードするものをはじめとして、多くのpre-mRNAが複数通りにスプライシングされ、異なるタンパク質配列をコードする成熟RNAが作り出される。このプロセスはオルタナティブスプライシングとして知られ、限られた量のDNAから多様なタンパク質を作り出すことが可能となっている。
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