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エム‐キシレン【m-キシレン】

読み方:えむきしれん

メタキシレン


m‐キシレン

分子式C8H10
その他の名称m-キシレン、m-Xylene、1,3-Dimethylbenzene、m-ジメチルベンゼン、m-Dimethylbenzene、3-Methyltoluene
体系名:3-メチルトルエン、1,3-ジメチルベンゼン


m-キシレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/07 06:58 UTC 版)

m-キシレン
識別情報
CAS登録番号 108-38-3 
PubChem 7929
ChemSpider 7641 
UNII O9XS864HTE 
EC番号 203-576-3
国連/北米番号 1307
KEGG C07208 
ChEBI
ChEMBL CHEMBL286727 
RTECS番号 ZE2275000
バイルシュタイン 605441
Gmelin参照 101390
特性
化学式 C8H10
モル質量 106.16 g/mol
外観 無色の液体
密度 0.86 g/mL
融点

-48℃

沸点

139℃

への溶解度 溶けない
エタノールへの溶解度 混和
ジエチルエーテルへの溶解度 混和
蒸気圧 9 mmHg (20°C)[2]
磁化率 -76.56·10−6 cm3/mol
屈折率 (nD) 1.49722
粘度 0.8059 cP at 0 °C
0.6200 cP at 20 °C
双極子モーメント 0.33-0.37 D[3]
危険性
安全データシート(外部リンク) External MSDS
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H226, H302, H304, H312, H315, H318, H332
Pフレーズ P210, P233, P240, P241, P242, P243, P261, P264, P271, P280, P301+310, P302+352, P303+361+353, P304+312
主な危険性 飲み込むと有害。蒸気有害。引火性の液体・蒸気。
NFPA 704
3
1
0
引火点 27 °C (81 °F; 300 K) [4]
発火点 527 °C (981 °F; 800 K) [4]
爆発限界 1.1%-7.0%[2]
許容曝露限界 TWA 100 ppm (435 mg/m3)[2]
最低致死濃度 LCLo 2010 ppm (マウス, 24時間)
8000 ppm (ラット, 4時間)[5]
関連する物質
関連する芳香族炭化水素 ベンゼン
トルエン
o-キシレン
p-キシレン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

m-キシレン英語: m-xylene)、メタキシレン英語: meta-xylene)は、化学式が C6H4(CH3)2芳香族炭化水素である。3種あるキシレン構造異性体の1つ。m-meta-を表し、m-キシレンはベンゼン環の1位と3位にメチル基が置換していることを表している。キシレンの構造異性体はすべて無色で、非常に可燃性が高い[6]

生産と利用

石油には約1重量%のキシレンが含まれている[7]meta-異性体はキシレンの混合物から、部分的スルホン化(他の異性体はスルホン化されにくい)後、スルホン化されていない油を除去し、スルホン化された生成物を水蒸気蒸留することによって単離することができる。

m-キシレンの主な用途はイソフタル酸の製造であり、ポリエチレンテレフタレートの特性を変えるための共重合モノマーとして使用される。m-キシレンからイソフタル酸への変換には触媒酸化が必要である。また、2,4-および2,6-キシリジンや様々な少量の化学物質の製造にも原料として使用される[8][6]アンモ酸化によりイソフタロニトリル英語版となる。

毒性

キシレンに急性毒性はなく、例えばLD50(ラット、経口)は4,300mg/kgである。影響は動物やキシレンの異性体によって異なる。キシレンの懸念は麻薬作用にある[6]

出典

  1. ^ a b Nomenclature of Organic Chemistry : IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). p. 139. doi:10.1039/9781849733069. ISBN 978-0-85404-182-4 
  2. ^ a b c NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0669
  3. ^ DeanHandb, Lange´s Handbook of chemistry, 15th edition,1999.
  4. ^ a b m-Xylene”. International Chemical Safety Cards. IPCS/NIOSH (July 1, 2014). December 5, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。September 9, 2017閲覧。
  5. ^ Xylene (o-, m-, p-isomers)”. 生活や健康に直接的な危険性がある. アメリカ国立労働安全衛生研究所英語版(NIOSH). 2024年10月7日閲覧。
  6. ^ a b c Fabri, Jörg; Graeser, Ulrich; Simo, Thomas A. (2005), "Xylenes", Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Weinheim: Wiley-VCH, doi:10.1002/14356007.a28_433
  7. ^ EPA-454/R-93-048 Locating and estimating air emissions from sources of xylene Emission Inventory Branch Technical Support Division Office of Air Quality Planning and Standards U.S. Environmental Protection Agency March 1994
  8. ^ Ashford's Dictionary of Industrial Chemicals, third edition, page 9692.

関連項目

  • テトラクロロ-m-キシレン英語版


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