ジービーズ
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天珠ビーズ
紀元前よりチベットでカーネリアン(紅玉髄)などのメノウ(瑪瑙)を加工して作られ、宝物として大切にされてきた聖なる御守りで、身に付ける事により自分や家族に功名・財富・幸福をもたらす力を秘めているといわれています。 中心には紐通しのための穴があけられており、細長いナツメ型の形のものが最も一般的。 表面にはホワイトの聖眼など多種多様な模様が施されています。模様は円(眼)と実線を組み合わせたものが多く、模様によりそれぞれ意義や功徳利益を持っているといわれています。 この模様は特殊な技法(*1)を用いて、メノウ内部深くまで浸透させたもののため、多少削っても模様は消えません(*2)。 英語表記では dZi beads(ジービーズ)と呼ばれていますが、この "dZi"(ジー)についてはいろいろな伝説があります。 その伝説のひとつを紹介。「遠い昔、チベット全土が疫病に襲われ、人々は塗炭の苦しみにあえいでいた。ヴァジュラ・ヴァラヒ(金剛亥母)というとてつもなく強力な女神がこれを哀れんで地表に降りたち、いっさいの災難・病魔・災害を絶つよう<呪(じゅ)>を込めたジーという名の宝珠を人々に授けた。するとこれを手にした人の病はたちどころに癒され、そこから波紋がひろがるようにして疫病は消滅した。」(宝石の力 p.8) 神秘のパワーを秘めているといわれる天珠ビーズには、今でもそのパワーにまつわる話が多くあります。 (*1) 天然薬草の液体で焼き込むなどその技法にもいくつかの説があるようです。 (*2) 通常、手に入る天珠ビーズは現代のレプリカであることが多いのですが、天然メノウに昔からの技法などを用いて制作されているものは模様は簡単には消えません。水牛角、ガラス、樹脂などの素材で、表面にホワイトで模様を描いたものも多く出回っています。 [参考文献] ・北出幸男 2003「宝石の力」青弓社 ・Christina Blessing. 1994. "Bead Lore", Beads&Button vol.6 |
関連情報: *天珠ビーズのパワーやそれにまつわる伝説はどはチベットの宝物:天珠伝説に詳しく掲載されています。 |
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