ZKJ-4
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/03 13:56 UTC 版)
「中国人民解放軍海軍のC4ISRシステム」の記事における「ZKJ-4」の解説
1987年、中国はフランスより、クロタル個艦防空ミサイル・システムとともに、トムソンCSF(en:Thomson-CSF)社(現 タレス社)の小型艦艇向け戦術情報処理装置であるTAVITAC(旧称 Vega III)の実機を輸入した。輸入したTAVITACの実機は、クロタルなどとともに「開封」(109)に搭載され、同艦は旅大III型駆逐艦(051型Mod.2B/3)として1991年に再就役した。同艦は、これらのフランス製テクノロジーの技術実証艦として活躍した。 これと同時に、第723研究所(揚州船用電子儀器研究所)は、同艦に搭載されたシステムのリバースエンジニアリングに着手した。これによって開発されたTAVITACの中国版がZKJ-4である。ZKJ-4においては、処理装置としてはPentiumが使用されていると伝えられている。ZKJ-4は、クロタルの中国版であるHQ-7とともに、1990年代に建造・改修された中国人民解放軍海軍の駆逐艦において、標準的な戦術情報処理装置となった。 TAVITACを含むVegaシリーズは、トムソンCSF社がプライベート・ベンチャーとして、小型の哨戒艦艇を対象とした輸出用モデルとして開発したもので、同社がフランス海軍向けに開発しているSENITシリーズと比べると、能力的に限定されたものである。しかしその分だけ低コストであり、また、運用も容易であることから、小型フリゲートには最適であるとされる。ただし現在、トムソンCSF社から発展したタレス社は、これよりも一世代新しいTAVITAC 2000シリーズにセールスの主力を移しており、これはSENIT 7としてフランス海軍にも逆輸入されている。なお、TAVITAC 2000では分散コンピューティング化が図られている。 搭載艦艇 旅大型駆逐艦(051型 mod.4; ZKJ-4A) 旅滬型駆逐艦(052型; ZKJ-4B/6) 旅海型駆逐艦(051B型; ZKJ-4-3A) 江衛-II型フリゲート(053H3型; ZKJ-4B/6) 江凱型フリゲート(054型; ZKJ-4B/6)
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