WALK (テナントビル)とは? わかりやすく解説

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WALK (テナントビル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/11 07:32 UTC 版)

ウォーク
Walk Corp.
種類 株式会社
本社所在地 東京都渋谷区宇田川町36-1
空研ビル3階[1]
設立 1985年3月15日[1]
廃止 2002年2月[2]
業種 不動産業
資本金 2億2000万円[1]
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WALK(ウォーク)は、セゾングループが展開した地方の専門店ビル(ファッションビル)。または、そのビルを運営していた企業の名称。2001年2月に解散[2]

概要

西友のディベロッパー部門として、1982年に発足。1985年3月には西友より独立して「ウォーク」として設立された[1]

1982年11月「若者の街」をテーマに、専門店を導入したWALK土浦店の開店をはじめてとして、ソフトビジネスの展開では、1983年WALKはやしべ長野店、1984年アムス宇都宮店、1985年WALK横須賀店を開店。また1987年3月より、パルコとの協調体制を強化し、同年5月にはWALK八戸店を開店[1]。さらに1986年には山形市の再開発事業をソフトビジネスとして受注し、西友との連動により1987年4月オープンした[1]

1987年に西友は多角化事業本部を設置し、コンビニエンス(ファミリーマート)、専門店(きもの京都、朝日メディコ、フォトサービス、無印良品、旅行)、フードシステム(ファーストフード、惣菜)、文化・情報(リブロリブロポートセゾン劇場シネセゾン、雑誌、市場情報業)、金融(西友ファイナンス、西友投資顧問、保険)、リーシング(ウォーク)、通信販売(二光)の部門が置かれ、主に高丘季昭が担当した[3]。これらの多角化部門は、ファミリーマートや無印良品のように大成功し、大きく伸びたものあるが、二光のように失敗に終わったもの、また金融は、のちに西友の体力を消尽させた[3]

1995年、パルコは西洋環境開発の子会社だった「ウェイヴ」を、1996年には「日本乗馬倶楽部」の株式を購入[4]。また1998年には、もともと西武百貨店の書籍販売事業であった「リブロ」を西友から引き受け、さらに西友からは、1990年に「ウォーク」を継承した[4]。西環の経営破綻と、それに続く西友の経営悪化によって、パルコはセゾングループから損失処理への協力を求められていたのである[4]。1995年にパルコはウォークの清算で11億円の損失を計上し、ウォークは2001年2月に解散した[2]

最後まで残っていた横須賀は「横須賀プライム」となっていたが、2024年2月29日に閉館している[5]

展開していた店舗

WALK八戸跡地(Rec.本館)(2008年3月16日撮影)
WALK前橋跡地にあるアーツ前橋

WALK八戸

  • 青森県八戸市三日町27
    • 緑屋八戸店(1986年閉店)の店舗。
    • 西武クレジットが運営する店舗としては、1985年に業態転換した横須賀店に続き2店目。ほかに、西友が2店をWALK(前橋・土浦)に転換しており、グループとしては4店目だった[6]1987年5月に開業したWALK八戸店は5階建て。売場面積は5,111㎡。若者に人気がある専門店を中心に60店が入居。5階には飲食ゾーンや生花店、雑誌ショップなどと一体にした多目的広場を設けた[6]
    • 1999年に閉店後、地元資本がレック (Rec.) として運営するが、2007年閉店[要出典]。その後互助センター江陽閣が複合ビルの建設を計画し、建物は解体[7]。跡地などには、八戸ブックセンターLINEヤフー八戸センターが入る「ガーデンテラス」が建てられ、2016年にオープン。

WALK前橋

WALK土浦

  • 茨城県土浦市大和町2-1
    • 西友土浦店WALK館として1982年11月23日に開業[1][10]西友土浦店側の3階と連絡通路で繋がっていた[要出典]1997年10月2日に完成した駅前複合商業ビル「ウララ」にイトーヨーカドー土浦店が移転し、売上げが低迷。1998年10月27日に閉店[要出典]
    • 西友土浦店跡地は、2004年から2005年にかけて解体され、2008年3月にマンション「プレミアムレジデンス」を建設。WALK館はそのまま残し、ビル名を「パッションパーク・パティオ」とした[要出典]パチンコ「金馬車」が営業していたが、駅前の丸井土浦店跡のビルへ移転した[要出典]

WALK横須賀

WALKはやしべ長野

  • 長野県長野市北石堂町
    • 西武流通グループ傘下となった長野市の「はやしべ」が同社の長野店を改装して、1983年12月16日にオープン。地上4階建てのビルのうち、4,042㎡を売場として、28社、40店舗がテナントあるいは直営店舗として出店した[11]
    • 2000年に大規模店舗改装。ビル管理会社が勉強堂に移行したが、2008年8月24日閉店。建物は解体された[要出典]

関連項目

脚注

  1. ^ a b c d e f g セゾンの活動 年表・資料集 1991, p. 216.
  2. ^ a b c 由井, 田付 & 伊藤 2010, p. 161.
  3. ^ a b 由井, 田付 & 伊藤 2010, p. 54.
  4. ^ a b c 由井, 田付 & 伊藤 2010, p. 160.
  5. ^ a b 横須賀中央駅前「横須賀プライム」閉館 周辺再開発で33階建てビルに」『神奈川新聞』2024年2月29日。2025年4月17日閲覧。
  6. ^ a b 「西武クレジット、専門店ビルに八戸店を転換」『日経流通新聞』1987年5月4日 4頁
  7. ^ 江陽閣が再開発構想、旧マルマツビル取得”. デーリー東北ウェブ版 (2012年9月20日). 2013年11月13日閲覧。
  8. ^ 「前橋テアトル西友」閉館のお知らせ』(プレスリリース)東京テアトル株式会社、2005年11月15日https://web.archive.org/web/20060118003921/https://www.theatres.co.jp/news/2005/2005_11_15.htm2023年9月13日閲覧 
  9. ^ 大西若人「美の器 展示空間の戦後/市庁舎→倉敷市立美術館 百貨店→アーツ前橋 生まれ変わった空間」『朝日新聞』2015年7月1日
  10. ^ 感性時代 西友のクリエイティブワーク1974-1984 1984, p. 76.
  11. ^ 「長野市の専門店ビル「ウォークはやしべ」、きょうオープン」『日本経済新聞』地方経済面 長野 1983年12月16日 3頁
  12. ^ こだま和文 from DUB STATION@新世界 vol.2”. 音楽実験室 新世界 (2011年2月18日). 2013年11月13日閲覧。

参考文献

  • 『感性時代 西友のクリエイティブワーク1974-1984』リブロポート、1984年6月。ISBN 978-4845701285 
  • セゾングループ史編纂委員会 編『セゾンの活動 年表・資料集』リブロポート〈Serie SAISON 3〉、1991年11月。 ISBN 978-4845706266 
  • 由井常彦、田付茉莉子、伊藤修『セゾンの挫折と再生』山愛書院、2010年3月。 ISBN 978-4434143137 



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