WACコーポラル A/B
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/02 14:25 UTC 版)
「MGM-5 (ミサイル)」の記事における「WACコーポラル A/B」の解説
詳細は「RTV-G-1 (ロケット)」を参照 コーポラルの名を持つ最初のロケットは気象観測用のWACコーポラル・ロケット(WACは、Without Altitude Controlの略)であった。事前にWACコーポラルのブースターとなるタイニー・ティムロケットの試射が1945年9月26日に実施され、ホワイトサンズ性能試験場での初のロケット発射実験となった。WACコーポラルAは、改良を加えたタイニー・ティムを用いており、1945年10月1日に初めて打ち上げられ、約230,000 ft(約70,000 m)の高度に達した。これがアメリカの国家予算で開発された初めての液体燃料ロケットであった。WACコーポラルAは、動作そのものは失敗したものの、観測データを持ち帰るためにノーズコーンを切り離して帰還させるシステム(ノーズ・リリース・リカバリー・システム)を初めて搭載していた。WACコーポラルは、後の1947年にRTV-G-1と命名されている。 続くWACコーポラルBは、軽量化された新設計のロケット・モーターを搭載し、酸化剤と燃料によるバースト・ダイヤフラムを備えており、1946年12月に行なわれたWACコーポラルの第12回目の実験で初めて打ち上げられた。後にRTV-G-4 バンパーと呼ばれた研究用の2段式ロケットにも用いられ、8基が1948年から1950年の試験のために使用された。RTV-G-4においては、ドイツから接収されたV2ロケットを第一段にWACコーポラルBは第二段に載せられていた。バースト・ダイヤフラムはWACコーポラルBとパンパーの実験でその価値を証明され、地対地弾道ミサイルとしてのコーポラルの開発とその実戦配備を通して継続して使われていくことになった。
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