TOB事件(東天紅事件)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 00:02 UTC 版)
「東天紅 (企業)」の記事における「TOB事件(東天紅事件)」の解説
2000年1月に、発行済株式数の10.28パーセント (%) にあたる264万5000株を取得したとする個人株主が突然現れた。続いて、この株主から譲渡を受けたと称する男性が20.36%にあたる523万8000株を取得したと発表して第2位の株主となった。2位の男性は、東天紅を株式公開買付 (TOB) すると2月に発表したが数日後に撤回し、3月にメキシコ人実業家がTOBを発表したが書類の不備で公開買付届出書が大蔵省に受理されずTOBは無効となった。これら一連の発表や有名仕手筋の関与が報道されたことなどが市場の思惑を呼び、東天紅株の株価は乱高下した。 2000年11月に男性と他3名が、東京地検特捜部に証券取引法の大量保有報告書提出義務違反と風説の流布容疑で逮捕ののち12月に起訴された。被疑者のうち3名は2000年12月4日に東京簡易裁判所が罰金50万円を略式命令し、1名は2002年11月8日に東京地方裁判所が懲役2年執行猶予4年及び罰金600万円と判決した。のちにいずれの判決も確定した。判決は、資金調達の見込みがなかったにもかかわらずTOBを発表し、株価のつり上げを狙ったものとした。
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