TCDL
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 14:31 UTC 版)
TCDL (Tactical Common Data Link)は、比較的簡素な設備で運用できるデジタル・データ・リンクとして、アメリカ国防総省航空調査局(DARO)および国防高等研究計画局(DARPA)によって開発されたものである。TCDLは、上記のCDLホーク・リンクなど、すでに運用されているCDL (Common Data Link)ファミリーと互換性を有するものとして開発され、使用する周波数はKuバンド、全二重通信の回線であり、上りは15.15~15.35 GHzを使用して200kbps、下りは14.40 ~14.83 GHzを使用して10.71 Mbpsの回線速度を有する。TCDLは基本的に見通し線上での運用を想定しており、RC-12 ガードレール、RC-135V/W リベットジョイント、E-8 JSTARSなどの航空機と地上部隊の間でデジタル・データのやり取りを可能にするほか、無人航空機の管制にも使用される。機上端末と地上端末が開発されているが、いずれも高度に商用オフザシェルフ化されている。 現在、たとえばE-8 JSTARSが収集したデータは無線を通じて口頭で伝えられるため、聞き間違いをする可能性があり、また、地上の各戦闘員は頭の中で状況を組み立てなくてはいけない。TCDLの実用化により、これらの情報はデジタル・データの形で直接伝えられることになるため、情報はスムーズに伝達され、人為的なミスの可能性は大幅に減少する。
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