SS7 プロトコルスタック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/04 01:08 UTC 版)
「共通線信号No.7」の記事における「SS7 プロトコルスタック」の解説
SS7のプロトコルスタックは、OSI参照モデルを部分的に借用している。SS7ではOSIの第1層から第3層までがメッセージ転送部 (Message Transfer Part, MTP) と信号接続制御部 (Signalling Connection Control Part, SCCP) により提供されている(これらを合わせて ネットワークサービス部 (Network Service Part, NSP) と称する)。電話ユーザ部 (Telephone User Part, (TUP)) やISDNユーザ部 (ISDN User Part, (ISUP)) は回線関連の信号であり、これらユーザ部はOSIの第7層に相当する。現在のところ、OSIの第4層から第6層に相当するプロトコルは存在しない。トランザクション機能応用部 (Transaction Capabilities Application Part, TCAP) はSCCPの上位プロトコルに当たり、SCCPをコネクションレスモードで使用する。SCCPをコネクションオリエンテッドモードで使う上位プロトコルとしては BSSAP や RANAP がある。TCAPは、MAP (Mobile Application Part)、INAP (Intelligent Network Application Part)、CAP (CAMEL Application Part) などのTCユーザにトランザクション機能を提供する。 MTPはOSIのネットワーク層の機能として、ネットワークインタフェース、情報転送、メッセージ制御と上位層へのルーティング機能などを提供する。SCCPはOSIのネットワーク層の残りの機能を補完するもので、エンド・ツー・エンドのアドレッシング、グローバルタイトル変換とルーティング、コネクションレス型メッセージ (UDT)、上位層への管理サービスなどを提供する。TUPは呼の接続に使われる。ISUPは呼の設定・維持・完了を扱う。TCAPはデータベースへの問い合わせを生成し、拡張機能を呼び出したり、INAPでインテリジェントネットワークにリンクしたり、MAPで携帯サービスに接続したりするのに使われる。
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